巫女の頭飾り

巫女の頭飾りのルーツは、山の植物の霊的なパワーを得るため髪や冠に草花や木の枝を挿す「髻華(うず)」といわれます。

大嘗会では天皇が菊花、親王が紅梅、大臣が藤花、納言が桜花と定められており、現在の巫女さんの頭飾りに用いる花も

おおむねこの種類を踏襲しているのではないかと思います。　狭い見聞にもとづく印象にすぎず、まちがっていたらスミマセン。

水引の髪留めに、扇と菖蒲の頭飾り。　住吉大社（大阪市住吉区）『御田植神事』で「田舞」を舞う八乙女。

菖蒲の花挿頭。　浪速神楽のなかでもひと際鮮烈な印象を残す「菖蒲刈り」。　難波神社（大阪市中央区）の『菖蒲神事』

前天冠に藤の花飾り。　津島神社（愛知県津島市）の太々講神楽「八雲舞」　かつて津島市は藤の名所で、市の花にもなっています。

藤の花挿頭。　春日大社（奈良市）「御田植神事」で「田舞」を舞う御巫（みかんこ）と呼ばれる八乙女。

「浦安の舞」は、１940年（昭和15年）の「皇紀二千六百年奉祝会」のためにつくられますが

その際、統一した本装束が制定され、それがこの衣装です。　「あこめ衣装」というそうです。

当日の午前１０時、日本全国のみならず当時の植民地でもこの衣装で一斉奉奏されていたのですね。

いまでも、もっとも目にする機会の多い神楽ですが、たいへん高価なうえに他に転用できないため

この衣装で舞うのを見ることはそれほどありません。水引の髪留めと桜花の花挿頭が煌びやかです。

「悠久の舞」　桜花の花挿頭は秋には菊花に替わります。

城南宮（京都市伏見区）『湯立て神事』で神楽を舞う巫女さん。　紅梅白梅の花挿頭ですが、５月には藤花、秋には菊花に替わります。

大神神社（奈良県桜井市）「おんだ祭」で田を浄める巫女さん。　菊花の花挿頭。

「揖斐祭り」三輪神社（岐阜県揖斐川町）で神楽を奉納する地元小学生の可愛い巫女さん。　

華やかな花々でなく、デコラティヴな樹木の頭飾りをつけながら、美しく存在感のある住吉大社（大阪市住吉区）の神楽女さん。

多くの伝統ある神楽を継承する春日大社で「巫女」とは呼ばずに「御巫」と言うのと同じように

住吉大社では「神楽女」と呼ばれているのは、神楽舞を舞うことが中心的な奉仕という考えからなのだそうです。

その舞に於いて神霊を招くため、頭上に「鏡」神木である「松」が掲げられ、神使の「白鷺」が飾りつけられています。

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今年は「浪速神楽」と巫女さんの頭飾りのケンキューをしようと、あれこれ計画（というか妄想）してたんですが

コロナ禍で頓挫してしまいましたo(≧～≦)o　それでも、今年撮った写真も２枚含まれています（^▽^

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