人気ブログランキング |

シナのある百科事典

c0196076_09312803.jpg



生き物というのは14のカテゴリーに分類できるのをご存知でしょうか?

※閲覧注意(気持ち悪い生物の画像があります)





c0196076_15354564.jpg


c0196076_15352284.jpg

ウソですよ(笑) でも、まあ聞いてください。

c0196076_15353861.jpg

学生時代に読んだミシェル・フーコーの『言葉と物』という本の序論に
ボルヘスの「シナのある百科事典」(『幻獣辞典』)からのこんな引用がありました。
それによると、動物は次のごとく14に分けられれる、ということになっています。

(a) 皇帝に属するもの (b) 香の匂いを放つもの (c) 飼いならされたもの (d) 乳呑み豚
(e) 人魚 (f) お話に出てくるもの (g) 放し飼いの犬 (h) この分類自体に含まれているもの
(i) 気違いのように騒ぐもの (j) 算えきれぬもの (k) 駱駝の毛のごく細の毛筆で描かれたもの 
(l) その他 (m) いましがた壺をこわしたもの (n) とおくから蝿のように見えるもの

c0196076_15373541.jpg

「分類する」ということについて、われわれが前提としているすべての規則を無視したまったくナンセンスな「分類」です。

c0196076_15374641.jpg


c0196076_15373827.jpg

何ですか。 放し飼いの犬、って(笑)

c0196076_15374251.jpg

「人魚」は「お話に出てくるもの」とはちがうの?

c0196076_15375718.jpg

架空の動物と、えらく具体的な動物の様態が並列したり、オブジェクトレベルとメタレベルが混在しているからといって
「こうもり傘とミシンの手術台での遭遇」なんていうような話でもない、と注意深くフーコーは書いています。

c0196076_15375032.jpg

「宇宙人といえばタコみたいな奇矯な生物」という安易なSF的イメージではなく、あえてSFでいえば
スタニスラフ・レムの『ソラリス』のように、人間の想像も思考も越えた生命(知性)を思い描くべくでしょう。

c0196076_15354592.jpg

もし、ソラリスのように人間の想像も思考も越えた生命に遭遇したら
ボルヘスの分類のように、奇矯な項目を付け加えなければならなくなるかもしれません。

c0196076_15355469.jpg

フーコーは、分類することで世界の秩序が明らかになる、という僕らがあたりまえに思っている前提じたいが
ある時代にかたちづくられたものにすぎず、ボルヘスの分類はその自明性を揺るがすものだと説いているわけで
宇宙人のような分類不能な存在を仮定するような安易な思考は退けられてはいるのですが・・・

奇矯な生き物たちを見ているうちに、ふとボルヘスの突飛な分類にあてはめてしまう誘惑に駆られてしまいます。

トラックバックURL : https://gejideji.exblog.jp/tb/30588869
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by dendoroubik | 2019-12-01 05:00 | 三重 | Trackback | Comments(0)