えちてつ物語

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23日に封切られた映画『えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました。~』
滋賀、京都では上映している映画館がなく、いちばん近くで大阪梅田、つぎに近いのが福井県敦賀市。
せっかくなら映画の舞台、福井県までと、片道1時間半かけて見に行ってきました(笑)





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「えちてつ」というのは、もちろん福井県の「えちぜん鉄道」の略。

廃線から市民の願いを受けて奇跡の復活を遂げたえちてつのアテンダント、嶋田郁美さんの書いた
『ローカル線ガールズ』というノンフィクションが下敷きになっていて、前身の京福電鉄の事故や
なぜアテンダントを置くようになったのか、というようなこの本に描かれていることは
映画にも丹念に描かれていますが、物語じたいはオリジナルです。

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主人公の「いずみ」横澤夏子は勝山出身という設定です。

兄の緒形直人は自分の夢を叶えて建築士のなったというのに
母が亡くなってから家事一切を任され、家業の蕎麦屋の手伝いまでさせられていた高校生のいずみは
ある日、自分が血の繋がらない養女であることを知って、このまま家を継ぐことに耐えられず
東京でお笑いタレントになる・・・と家を飛び出してしまいます。

しかし、数年経っても鳴かず飛ばずのいずみは、コンビの相方にプロデューサーが
「相方を変えれば君は売れるよ」と耳打ちするところを偶然 見てしまい
心折れたまま、友人の披露宴に出席するために帰郷するところから物語ははじまります。

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いずみが出奔したために、建築士を辞めて緒形直人が跡を継いでいるお蕎麦屋さんが、なんと八助さん!

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ひょんなことから、えちてつのアテンダントになったいずみ・・・

ネタバレになるので、詳しいストーリーは書きませんが、クライマックスは「勝山左義長まつり」さぎっちょです。
お馴染みの「顔」が登場します。 実はこれを見に映画館へ行ったのでした(笑)

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「新湊曳山まつり」という、これもとても好きな祭りを描いた『人生の約束』という映画があり
祭りシーンや新湊の風景はこれ以上ないくらい、とても美しく描かれていていたのに
シチュエーションが唐突でまったく感情移入できず、泣きに行ったのに、泣かせてくれない映画
・・・って、感じでした。 仕方ないので、提灯が揺れるシーンで泣いておきましたけれど(笑)

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これとは逆に「えちてつ物語」は、物語に破綻がなくて、素直に感情移入できます。
元勝山芸者の松原智恵子の述懐や、緒形直人が、なぜさぎちょのことを大切に思っているのか
勝山を知らない人でも、納得できるようにさりげなく描かれていて、ついホロリとさせられます。

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ただ、こちらは祭りの描き込みがちょっと足りない気がしないでもありません。
おそらく、えちてつの説明に時間を要したために致し方なく割愛されたのでしょうけれど
「みんなを笑顔にしたい」という、いずみがお笑いタレントを目指した理由と
この祭りとの関係も、知らない人にはピンとこないのではないか・・・と。
緒方直人と横澤夏子の浮き太鼓も、もっと活きたかもしれません。

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蛇足。

地元の方にはそう聞こえなかったのかもしれませんが、余所者の僕には
いずみと同期の新人アテンダントを演じる萩原みのりの福井弁は
ベテラン俳優たちの、ちょっと板につかない福井弁とちがい完璧に思えました。
てっきり、越前の人だろうとプロフィールを見ると、名古屋出身とありました(笑)


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Commented by kamakurakanazawa at 2018-11-28 10:01
dendoroubikさん、おはようございます。
えちてつ物語、知りませんでした。
先月、太陽の塔をみにゆく途中で勝山を訪れました。勝山は父の故郷です。
数十年ぶりの勝山でした。ほぼ初顔合わせの従弟に懐かしい平泉寺や八助さんに連れて行ってもらいました。
私は小学校の頃千里ニュータウンに住んでいたので、勝山へは父の車で行っていました。
なので、えちてつには乗ったことがないのです。
区画整理される前の昔の勝山は、父でも道を迷うくらいのクネクネした未舗装道路でした。
お盆に勝山に集合した従弟達と屋根の上でみた打ち上げ花火は忘れられません。
えちてつ物語のこと、父にも教えてあげます笑。えちてつも乗ってみたいですね。
Commented by kamakurakanazawa at 2018-11-28 10:35
追伸:それにしても「えちてつ」って聞きなれないな~と思っていたら、昔は京福電鉄だったんですよね!
Commented by dendoroubik at 2018-11-28 20:29
☆nanaさん

あっ、勝山にもゆかりがおありの方だったんですね!
自分は 縁もゆかりもない者ですが
数年まえから「勝山左義長まつり」に惚れ込んで毎年通い
とても思い入れのある 大好きな町です

そうそう「えちてつ」は21世紀になってからの話(笑)
京福ですよね
しかし いまも京都に残るこの電鉄会社は
「京都福井」を社名にしながら あんまり福井に未練がないんですね
もともと京都ー福井間に電車を通すそうなんて意図もなかった

「江若交通」という 滋賀と若狭の名を冠した会社があり
鉄道を繋ごうという当初の夢はいまだに実現しませんが
バスの往来はあります
地図を見たら一目瞭然ですが それだけでなく
文化的にも 若狭は越前じゃなく近江とくっつくべきでした(笑)
Commented by surf4883maturi at 2018-11-28 21:08
ゲジデジさん
 えちてつ物語みられましたか。流石見識が広い。
かっちゃまへはいつも使わせいたたいてます。ハイ。
 福井駅も高架となり昔の雰囲気はなくなりましたが、
沿線には有名なお蕎麦屋さんや、終点のカフェは
いいですね。また、左義長でお世話になります。
Commented by dendoroubik at 2018-11-28 21:27
☆祭りバカさん

敦賀のアレックスシネマで見ましたが まあまあ観客が入ってましたよ
たぶん 梅田はガラガラだったんじゃないでしょうか

さぎっちょが描かれてる ってこと以外 何も期待せずに見に行ったんですが
なかなかいい映画だったと思います
もっと さぎっちょを見せてくれ って感じはありましたが
福井の観光名所がふんだんにフィーチャーされていたり
鉄道ファンに目配せしたり
思い通りに映画を撮れない現実ってのが あるんでしょうね
by dendoroubik | 2018-11-27 21:47 | ◇勝山左義長まつり | Trackback | Comments(5)