米原曳山まつり 2018 松翁山『義士外伝 土屋主税』後編

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松翁山「義士外伝 土屋主税」のつづきです・・・




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場面は変わって、本所松坂町にある旗本・土屋主税邸。 吉良邸の隣です。
雪見の句会に招いた其角と落合重蔵の到着が遅いのをお園が心配しています。
お園は大高源吾の妹で、其角の紹介で土屋邸に腰元として仕えています。

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「このような雪のなかを歩いてきて、さぞ名句が浮かんだであろう」
という土屋の言葉に、ようやく到着した其角は
「名句どころか、今日ほど腹の立つ日はございません」
と不機嫌で、まず一献とすすめられても、源吾の妹からは酌を受けられぬと断ります。

源吾が西国大名に仕官するという話を聞いても信じない土屋主税に
其角は証人がございます、とお園を下がらせるよう頼んだうえで落合を呼び寄せます。

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土屋主税は、同席するのも汚らわしいと落合がいうお園を奥の間に下がらせて
源吾が西国の大名に仕官するといった経緯に耳を傾けます。

   明日待たるるその宝船

源吾が去り際に詠んだという附句を聞いて、土屋はハッと気づきます。

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しかし、それを明かすこともできず、酔って居眠りしたふり・・・

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奥の間で一部始終を聞いていたお園。

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兄の不忠義を嘆き、自害を図ろうとします。

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土屋はそれを押しとどめ、附句に託した兄の本心を語って聞かせます。
すでに決まった仕官なら「明日待たるる」とは詠まないであろう。
明日まで待つ必要があるということは、明日、討ち入るということだ!

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おりしも隣家より聞こえてくる物音。 つづけて鳴り響く山鹿流陣太鼓。  
土屋はその当代名手の名を指折り挙げていきます。 一に何某、二に何某、そして三人目に・・・

おお! 大石内蔵助!

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やはり討ち入りじゃ‼

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其角も物音に気づいてまろび出てきます。

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前代未聞の大仇討ち。 どうか見たいものじゃのう。

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赤穂の浪士の方がた! そのなかに大高殿はおいでなさるか! 其角が詫びているとお伝えくだされ!

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どうかこの仇討ちに大高源吾殿が加わっておりますように・・・と祈る其角とお園。

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座してじっと陣太鼓の数を数えていた土屋主税は、いましも仇討ちが果たされたと確信します。
果たせるかな、隣家を騒がしたお詫びにと、大高源吾が参上します。

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「兄は討ち入りに加わっておりました!」と喜ぶお園はしかし・・・

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これより主君の墓前に御首を捧げ、切腹いたしますという兄の言葉に泣き崩れます。
「武士はこうありたいもの・・・」と感嘆する土屋主税も扇で涙を隠します。

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「大高氏。 かかる御心とはつゆ知らず足蹴にいたし拙者の愚かさ。 いざ、存分に致されよ」
と刀を置いて成敗される覚悟の落合に「もったいないこと申されな」と源吾。
「ブタ侍と罵られ足蹴にされしその折は、落合殿こそ真の武士と心で拝んでおりました・・・」

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土屋は源吾に、討ち入りの様子を語らせ、佳境に差し掛かると「落合、相手いたせ」と命じます。

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「心得た!」

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やはりこの組み打ちの場面は美しい。

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土屋はお園を妻に娶り、家の宝として大切にするぞと約束します。

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ご恩はあの世でも忘れませぬ。

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はや、おさらば・・・

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見よ、其角! 朝日に照らされて四十七士が去ってゆく。 浅野殿は よいご家来を持たれたなあ。

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めでたかりける別れなりけり。

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小松、長浜につづいて3度目の団四郎版「土屋主税」でした。

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どれもすばらしかったですけれど、僕のお気に入りは3つ通じて落合重蔵。

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とてもマッチョなキャラクターなのに、演じているのは3町ともやや年少の子供。
ちょっと舌足らずなセリフまわしが、かえって気骨のある武士の心根をうまく表してグッときてしまいました。

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演出の妙ですね。

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Commented by otti468 at 2018-10-19 21:34
この演題は、今年長浜曳山祭で見たものと同じなのでしょうか?
子役さんの表情(笑)も見覚えがあるような気がしますけど・・・
Commented by dendoroubik at 2018-10-19 23:05
ottiさんもご覧になった長浜の高砂山と同じ外題ですね
役者の表情に見覚えがあるように思われるのは
きっと化粧をしているのが同じ振付の師匠だからでしょう
去年の石川県小松でもこの外題が上演され
それは役者が全員女の子なんですけれど
やっぱり同じ表情でしたよ(笑)
by dendoroubik | 2018-10-16 05:00 | ◇米原曳山まつり | Trackback | Comments(2)