御所の前 送り神  前篇

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岐阜県恵那市御所の前地区に300年以上も伝承されるという民俗行事「送り神」を見てきました。
1時間ほどの行事で往復5時間と遠方ゆえ、二の足を踏まないでもありませんでしたが
機会があればまた行きたいと思える楽しい祭りでした。 (市指定無形民俗文化財)




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中山道46番目の宿場・大井宿。 

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御所の前地区は本陣や有力な商家・庄屋であった古山家(「中山道ひし屋資料館」)のすぐ南側。

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古い町並みだけあって、あちこちこちの民家の庭の植え込みに一反木綿が浮遊していました(笑)

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この行事のスタート地点「阿弥陀堂」は、旧中山道の南の通り(県道)沿いにあります。

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高さ1メートルほどの竹に差し込まれた、男女二対の藁人形が堂宇に立てかけられていました。

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女性器は柏餅を割ったものが取りつけられていました。

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正午過ぎから三々五々、子どもたちが阿弥陀堂に集まってきて、墨汁で身体に文字を書いてもらいます。

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この可愛らしい坊やは背中に「五穀豊穣」・・・

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そしてお腹にはなぜか「大田胃散」(笑)

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「ベルギーに勝利」「ドジャーズ優勝」「ガンバレ日本」「五穀豊穣」「天下泰平」など
短冊に書くような願い事や故事成語などが背中やお腹、腕などの書かれてゆきます。

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「焼肉定食」というのもありました(笑)

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完成です。

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かつては男の子だけが参加する行事だったようですが、女の子たちも活躍します。

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練り歩くときに手に持つ笹に、色とりどりの短冊を取りつけてゆきます。

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「送り神」のスタートは午後1時から。 それに先立ち小学6年生の児童が
「塩水用意!」と鉦を叩きながらと近所に10分ほど触れてまわります。

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「送り神」で練り歩くとき、近所の人々が塩水を子供たちにぶっかけ 
その水を準備するように促しているわけです。
おそらく「難を転じる」に由来する南天の葉が浮かべられていますが
南天の枝で塩水を振りかける、というのがもともとのスタイルらしいです。
現在はバケツ、あるいは散水ホースで子供たちに水を放ちます。
塩水でさえなくなっているようでした。

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「塩水用意!」

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触れて回るまでもなく、このときすでに何軒かのお宅の軒下には、南天と水の入ったバケツが用意されています。

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出発まえ、子どもたちが全員阿弥陀堂の前に集まって「送り神」の歌(声明)を練習します。

   おーくり おーくり
   おーくり神 おーくってー
   念佛申さん子ーどもはー
   八まん地獄へ ごおそごそ

旋律はちがいますが「カゴメカゴメ」のような節回しです。
念仏をサボる子供に対する戒めの意味が込められているのだと思いますが
仏教と結びついてはいても、これは半年間の穢れを祓う七夕行事なのだと思います。
(地元では「虫送り」の名残りといわれているみたいです)
このあと子供たちはこの歌を歌いながら路地を練り歩き、藁人形に穢れを集めてゆきます。
塩水をかけるのは浄めの意味があるのでしょう。
そして最後には、半年分の町の穢れを背負った藁人形は川に流されることになります。

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by dendoroubik | 2018-07-03 07:49 | ◆美濃の祭 | Trackback | Comments(0)