小松お旅まつり 2018 その6 寺町『蝶千鳥曽我物語 中村閑居の場』下

c0196076_22044612.jpg


曽我兄弟といえば千鳥(十郎)と蝶(五郎)の衣装。 本作のタイトルにも冠せられています。
二人が富士の裾野の巻狩に乗じて、父の敵工藤祐経を狙い陣屋へ討入った際に着ていた晴れ着。




c0196076_22025394.jpg

兄上の勘当をお許しくだされ・・・
一部始終を聞いていた禅師坊実江が玄関先から声をかけます。

c0196076_22025477.jpg

禅師坊実江がはるばる訪ねてきたことを知り
母満江は懐かしさにいますぐ招き入れて会おうとしますが、十郎がこれを制します。
「さきほどわが子を十郎ひとりとおっしゃったではないか。
実江にお会いになるというなら五郎の勘当も解くのが道理」

c0196076_22025496.jpg

勘当許すか実江に会わぬか、と迫る十郎に母満江は
五郎の勘当・・・許さぬ。 実江にも会いませぬ・・・と泣きながら屏風の陰に隠れてしまいます。

c0196076_22025470.jpg

生きて栓なきそちなれば、潔く切腹なされ
えっ! オレが?(笑)

c0196076_22025476.jpg

いかにも生きて栓なきこの五郎。 介錯頼む兄者人
五郎時宗 覚悟はよいか。
南無阿弥陀仏。

c0196076_22025486.jpg

ちょっと様子を覗く(笑)

c0196076_22044529.jpg

もはや叶わぬ 観念せよ。

c0196076_22044543.jpg

えーい!
南無阿弥陀仏。

c0196076_22044672.jpg

やれ待て両人、五郎の勘当許しましょう。

c0196076_22044667.jpg

せめてこの身があい果てたなら、母は兄の勘当を許すのではないか・・・
健気にもそう考えた禅師坊。自ら腹を切って現れますが、すでに兄の勘当が解けたことを知って喜びます。

c0196076_22044635.jpg

兄上殿のお顔が拝みたい。 まだこの夜があけぬことかいな。 鳥目は何の因果ぞや。

c0196076_22044726.jpg

この場で見せてたも、と言われて披露する蝶千鳥の晴れ姿。
きっと草葉の陰で父上もお喜びでしょうと満江は涙ぐみます。

c0196076_22045684.jpg

鶏鳴一声、そのときようやく夜が明けます。

「目が見えるか。 そちの兄の祐成じゃ」
「同じく五郎時宗なるぞ」
「うれしやうれしや弟禅師坊にござります」

はじめて兄弟3人の対面となります。

c0196076_22045711.jpg

われなきうえは母上に孝行頼むぞ。 はやおさらば。

c0196076_22045782.jpg

十郎五郎の兄弟は富士の裾野の狩場へ向かいます・・・

c0196076_22045859.jpg

江戸に3つあった官許の芝居小屋では、正月に必ず「曽我もの」の新作を上演する習慣があったといいます。
100年以上にわったって、手を変え品を変え「曽我もの」の新バージョンが発表されていたことになり
なぜそれほどまで飽きもせず繰り返されていたのか、現代の感覚からすると、ちょっと理解しがたいところもあります。

c0196076_08522877.jpg

それらの脚本はほとんど散逸して現存しないそうですが、明治以降は地方の芝居で「曽我もの」は命脈を保ち
3年まえの小松お旅まつりでも『曽我十二時 揚巻助六の巻』という愛知県に伝わる地芝居を上演していました。

c0196076_06073300.jpg

助六(五郎)の恋人、揚巻太夫が実は兄・十郎だったというビックリなお話でしたが
「実は男だった」という役を小学生の女の子が演じていたことがもっとビックリでした(笑)

トラックバックURL : https://gejideji.exblog.jp/tb/29544775
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by ei5184 at 2018-06-12 18:15
曽我ものが流行った理由は、ひょっとして現代にも通じるのかも?

ご連絡をありがとうございました。高岡のホテルを予約していましたが、直ぐにキャンセル(笑)
15日ご案内ホテルの予約が出来ました。当日と明くる16日は何かとお世話になりますが、
どうぞよろしくお願いします。
今から昨年掲載されておられた場面の予習を開始し始めています(笑)
Commented by dendoroubik at 2018-06-13 06:54
☆eiさん

直木三十五によると江戸時代につくられた物語は
大半が「仇討もの」なのだそうですけれど
現代のドラマをみていても 仇討制度がなくなっただけで
あんまり事情は変わってないのかなあとも思います

おわらが晴れならむぎやは雨 雨なら晴れ
といわれるそうですので どちらかは晴れるでしょう(笑)
南砺平高校はぜひご覧ください
雨の場合は土曜日の「じょうはな座」の平高校の出る部のチケット(500円)をまずゲットですw
eiさん版「城端むぎや」楽しみです!
by dendoroubik | 2018-06-12 15:59 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(2)