小松お旅まつり 2018 その5 寺町『蝶千鳥曽我物語 中村閑居の場』上

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寺町『蝶千鳥曽我物語 中村閑居の場』の振付はご存知 市川団四郎氏。

「函館こども歌舞伎」を主宰され、長浜や米原でもお馴染みの団四郎氏ですが
氏にはじめて子供歌舞伎の振付のオファーをしたのは小松(京町)なのだそうです。
どういうご縁かは存じ上げませんが、大衆歌舞伎の劇団を主宰されていた氏に
はじめてオファーするなんて、さすが芝居好きの小松ならではの慧眼ですね。
寺町でも昭和61年から連続で振付指導され、今年で9回目になるとのこと。
過去の記録をみると、9回ともちがう芸題を取りあげられており
この芸題も、小松でははじめて上演されるものなのだそうです。




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建久4年5月。 この日は亡き夫河津三郎の月命日。
三郎の妻、満江は、そろそろ十郎が帰ってくる頃だから、玄関先を掃除しておくように、と女中のおさきに命じます。
 
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どうやらお腹が空いてきた。
早く帰っておいしいものをモグモグタイムといたしましょう。 そだね。そうしましょ。
(長浜と同じギャグでしたが、もちろん、本筋とはいっさい関わりはありません(笑)

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十郎が、弟の五郎をともなって帰ってきます。

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明日、頼朝が富士の裾野でおこなう狩場の催しの総奉行は父の敵、工藤祐経。
巻狩に乗じて、いよいよ仇討ちの本懐を遂げるときと勇み立っています。

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しかし・・・かつて五郎は行実阿閣梨のもとへ修行に出されていた折り
勝手に寺を抜け出して北条時政を頼って元服。これに腹を立てた満江に勘当されてしまいます。
勘当を解かなければ仇討ちをすることができません。

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明日の富士の裾野での狩場の催しに着る晴れ着を所望する十郎に
聞かずとも仔細ありげな様子を察した満江は、形見の小袖を与える約束をします。

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もうひとつお願を・・・と十郎が言いかけると
五郎の勘当のことなら、決して許しません、と満江はピシャリと機先を制してしまいます。

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年若き旅の僧が夜道を歩いています。
持病の鳥目で夜はまったく目が見えないうえに・・・

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癪を起して、中村の閑居の門前で倒れこんでしまいます。
気の毒に思って十郎が介抱してやりながら事情を聞いていると
旅の僧は、生まれてすぐに養子に出された末の弟、禅師坊実江(ぜんじぼうじつえ)だとわかります。

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親兄弟を訪ねて越後からはるばるやってきた弟に、しかし十郎は
母は父の回向に旅立って早や3年、十郎五郎の兄弟は、所詮仇討ちは叶うまいと
刺し違えて果てた・・・とウソを言わざるをえません。

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十郎は越後に帰るよう諭し、禅師坊実江も聞き分けますが
ふたたび癪がひどくて歩けなくなり、しばらく玄関のそばの小部屋で休ませます。

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兄者人、はるばる訪ねてきた弟に、なぜ兄じゃと名乗ってやりませぬ。

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いま名乗れば大事な場所への足手まとい。 せめてこの世に残し置き
身寄り少ない母上の力草にもなろうかと、千々に心を砕く切なさ、推量あれ。 

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望みの通り狩場の小袖を与える満江に、十郎はふたたび五郎の勘当を許すよう頼みますが・・・

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なるほど五郎という子はあったれど、勘当したれば赤の他人。
実江も養子にやったれば、これとても親子でない。 わが子といえば十郎ひとり。 

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隣で聞いていた五郎は堪らず障子を両腕て突き破り、われにも小袖を、と頼む心ぞ哀れなり。

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Commented by ei5184 at 2018-06-11 18:49
曾我兄弟もありましたか!
泣かせる外題ですよね~ 顔見世興行よりも好いのかも(笑)
Commented by dendoroubik at 2018-06-11 19:11
☆eiさん

禅師坊実江役の小学3年生の女の子が
なんと団四郎師匠に セリフ回しばかりか声もソックリ!
泣くのも忘れるくらい 巧さにビックリしてしまいました(笑)
セリフもアクション繋ぎもスピーディで
あっという間に感じる面白さでした!
by dendoroubik | 2018-06-11 18:16 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(2)