小松お旅まつり 2018 その3 八日市町『絵本太功記 尼崎の段』中

c0196076_23272517.jpg


いまから60年ほどまえに愛知県豊川市で結成された「市川少女歌舞伎」なる一座があったそうです。

さまざまな理由で10年ほどで撤退してしまったそうですが、一地方のしかも少女だけの歌舞伎が
三越劇場を皮切りに、東京の明治座、東横ホール、名古屋の御園座、京都の南座、大阪の中座といった
一流の大劇場に出演していたといいますから、その人気のほど、熱狂ぶりが伺えます。
数年まえ、マンガ家で映画研究者でもあるNさんから、月形龍之介がこの劇団のファンで
京都公演があるたびに少女たちに御馳走をしていた、というお話を伺ったことがあります。

女の子がメインの小松は、やはりほかの曳山子供歌舞伎とはちょっとちがった趣があります。
少女歌舞伎が人気だったのも、そんな小松の魅力と通底するものがあったのかもしれないですね。





c0196076_23255290.jpg

竹やぶの竹を切って槍をこしらえる光秀。障子越しにひと突き・・・・

c0196076_23255231.jpg

竹槍で刺したのは久吉ではなく、なんとわが母・・・

c0196076_23255393.jpg

うろたえる光秀に・・・

c0196076_23255300.jpg

物音を聞きつけて駆けつけた操と初菊のまえで皐月が言います。

c0196076_23255470.jpg

主を殺したる天罰の報いは親にもこの通り

c0196076_23255438.jpg

主殺しという武士にあるまじき行いをしたから
親である自分も報いを受けて竹槍などという獣を殺すような武器で殺されるのだ。
今からでも心を入れ替えてくれと諭しますが・・・

c0196076_23263688.jpg

そもそも神社仏閣を焼いた信長は悪人。
執政者であっても、悪人を葬り去るのは我が国にも中国にもためしがある。
天意は自分にある、と光秀は耳を貸しません。

c0196076_23263631.jpg

これ見給え、光秀殿。 せめて母ごのご最期に、善心に立ち帰ると、たった一言聞かしてたべ。

c0196076_23263787.jpg

拝むわいのと手を合わせ いさめつ泣いつ一筋に 
夫を思う恨み泣き 操の鏡くもりなき 涙に誠あらわせり・・・

c0196076_23272484.jpg

血まみれの痛々しい姿で十次郎が戦場から戻ります。・・・

c0196076_23272432.jpg

気付薬を飲ませ・・・

c0196076_23280764.jpg

気を取り直した十次郎が語ったのは・・・奮戦空しく、久吉の計略ではさみ打ちにあって、味方が全滅したという知らせ。

c0196076_23284903.jpg

親人、ここに御座あっては危うし、危うし。 一時も早く本国へ、サッ、早く・・・
十次郎は、ここにいては父親が危ないと敵陣を切り抜けて知らせにきたのでした。

c0196076_23284904.jpg

祖母も手負いで死にそうだと知ってひと目会いたいと望みますがもう目は見えず・・・

c0196076_23284948.jpg


c0196076_23293529.jpg


c0196076_23293643.jpg

十次郎は静かに息を引取ります・・・

c0196076_23293615.jpg

幼い頃より武芸の練習に明け暮れ、何の愉しみとてなく・・・

c0196076_23293689.jpg

唯ひとつの夢といえば手柄を立てて父上やばば様に褒められること。

c0196076_23302246.jpg

笑ってそう話していた倅の死に、さしもの光秀も肩を震わせて、はらはらと落涙します。


トラックバックURL : https://gejideji.exblog.jp/tb/29538160
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by cfc999 at 2018-06-07 01:08
dendoroubikさん、こんばんは。

 近くだけど子供歌舞伎は行った事も無いのですが
 写真に添えられているキャプションを読んでいると
 解説なので分かりやすく面白いです。

 dendoroubikさんが只お祭りが好きで写真を撮っているのでは無くて
 こうゆう物語が好きで写しているのが良く分かりました。

 今まで子供の歌舞伎は男の子だけと思っていましたが
 小松では女の子も出るのを初めて知り勉強になりました。

 これを機会に来年は見てみようかな?です。(^_-)

 いつもイイネをありがとうございます。^^
Commented by dendoroubik at 2018-06-07 09:26
☆cfc999さん

写真だけで魅せる力量があれば
きっとあらずもがなの幼稚なキャプションなんかつけないと思います(笑)
祭りでも物語でも なぜ自分がこれほど惹かれるのか
ということを確認している作業かもしれません
要するに野暮な蛇足ですね(^-^;

小松は「芝居を楽しむ」という意気込みでは
他の曳山子供歌舞伎から一頭地を抜いていると感じます
ただちょっと最近 集客のためのイベント化がすすみ
この祭りのよさが薄められつつあるのではと懸念します

来年はcfc999さん版お旅まつりを切に期待します(^-^ /
by dendoroubik | 2018-06-07 00:03 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(2)