小松お旅まつり 2018 その1

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5月の第二金曜日から3日間おこなわれる「小松お旅まつり」(石川県小松市)
今年は都合で金曜日1日だけしか見ることができませんでしたが、それでも十分に楽しませてもらいました。





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JR小松駅には、龍助町の曳山のミニチュアが展示されていました。

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舞台や花道にアジサイやアヤメ、シャクナゲなど色とりどりの花。
鉢は小松産瓦のものを使用とのこと。 題して「曳山華舞台」。

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龍助町の曳山(実物)です。

小松には東西に流れる九龍橋川を境に「橋北」「橋南」と呼ばれる区分があり
それぞれ莵橋神社本折日吉神社の祭礼としておこなわれるもので
「小松お旅まつり」と総称されてはいますが、本来、ふたつの別な祭りといえます。
この祭りの呼び物となっている「八基揃え」がはじめておこなわれたのも平成2年にすぎず
それまではお互いに川を越えて曳行されることすらなかったのだそうです。

橋南には5つの山町(西町、龍助町、大文字町、八日市町、寺町)があり・・・

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橋北には3つの山町(京町、中町、材木町)があります。

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かつては8つの町(曳山焼失まえは十町)すべてが子供歌舞伎を上演していたそうですが
現在は年に2つの町が当番。4年に一度の出番がまわってくることになります。
3年間は橋北橋南がひとつずつ狂言を上演することになりますが橋南の方が2町 多いので
今年のように「八日市町」「寺町」の出番の年は、橋北の狂言はおこなわれないことになります。

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子供歌舞伎を演じる役者は小松は男女混成・・・基本は女の子ということになっているようです。

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藩政時代から明治にかけてはやはり男の子が演じていたようですが
明治末期から金沢などの茶屋街の女の子が頻繁に出演するようになり
現在のように市内や近郊の女の子出演する傾向につながったそうです。
男子に芸能は軟弱、とする気風もあったのかもしれません。

小さい町ほど人手不足もあって、男児が入ることが多くなる
・・・という傾向があるようですが今年は2町とも全員が女の子でした。

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一方、氏子町内から出される獅子舞は男児が基本とのことですが
こちらもむしろ最近は女の子の姿の方が多く見かけるような気もします。

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「よーいや八寸」の掛け声で、八日市町の曳山が上演場所まで曳行されてゆきます。
「曳山交流会館みよっさ」の2階から眺めているのは、八日市町の踊り子(役者)です。

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この祭りは、長浜曳山まつりの影響を受け、初期の頃には長浜から曳山を譲り受けるということもあったようですが
その後、加賀工芸の粋を結集して改良を重ねたもの。 長浜型とはガラリと趣きが異なるものとなっています。

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曳山ほど、その土地の美意識をよく表しているものはないのではないかと思います。

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八日市町の芸題は4年まえと同じ『絵本太功記 尼崎の段』

ただ、踊子(子供役者)がちがうのはもちろん、振付も違いますので
同じ芸題でも印象はまったくちがっていました。
前回振付の水口一夫氏は、お馴染みのストーリーをケレン味たっぷりに
ドラマチックに演出することに重点がおかれていたように記憶しています。
たとえば、武士、武将が泣くときは、扇で顔を隠すのが常套ですが
水口版『太十』では明智光秀が泣くシーンがたっぷりフィーチャーされており
女の子が演じる光秀の泣き顔はいまでもはっきりと思い出せるほど印象的でした。

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今回の岩井小紫氏の演出は、この物語の悲劇性が強調されていたように思えます。
1時間という、子供狂言にしては比較的長い上演時間(通常40分)があったとはいえ
長い物語故、いずれかを割愛しなければならず、どこを残すかでトーンが決まるものですが
十次郎と初菊の件がゆったりと取られていたので、ロマンチックな色調が強かったです。

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この日は八日市町と寺町でそれぞれ2回ずつ、計4回子供歌舞伎が上演されたのですが
ほとんど同じ時間にスタートするため、1度ずつしか見ることができませんでした。
八日市町の1回目の上演を見てから、寺町の2回目がはじまるまで3時間もあります。
駅前の「こまつ芸術劇場うらら」で全国子供歌舞伎フェスティバルの記録映画を上映しており
半ば眠るつもり座席に滑るこむと、小松の小中学生による『勧進帳』を演っているところでした。
中学生の女の子の演じる弁慶が1時間以上にわたりあの長台詞と振りを堂々と演じきるのを見て
眠るどころか、感動して最後には思わず落涙しそうになりました(笑)




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寺町の外題は『五郎 十郎譽の仇討 蝶千鳥 曽我物語 中村閑居の場』

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振付はお馴染みの市川団四郎師匠。

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今年の小松は岩井小紫師匠、市川団四郎師匠の姉弟競演でした。

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以前、踊子をしていた女の子でしょうか。

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だとしたら、手前の女の子はお弓さんでしょうか? 同級生で母娘を演じていました。

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いやあ、この物語(ハナシ)が実におもしろい!
そして、子供たちが大きな声でセリフを言ってとっても巧いんです!

お馴染み団四郎節がはじまりました(笑)

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Commented by ei5184 at 2018-06-04 17:05
団四郎さんの名解説はユーモアもあり、解り易いですね!
昨年の出町でも楽しく拝聴しました。
Commented by dendoroubik at 2018-06-04 18:02
☆eiさん

いつも芝居のおもしろさを堪能させてくれる
わかりやすい組み立て方がありがたいです
香具師のような口舌も堪りませんね(笑)
今回の曽我物語も息もつかせぬ展開でした!
by dendoroubik | 2018-06-04 16:42 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(2)