お花見日記 2018




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〇月△日 晴れ

近江神宮参道の陽光桜。 少年2人に少女1人。この不均衡に惹かれる。







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〇月△日 晴れ

比叡山の門前町坂本では穴太衆の石積みのうえで桜が見ごろを迎えつつあった。

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薬樹院の太閤桜は、日吉馬場よりも一足先に満開に。

非公開寺院なので垣根越しにしか眺めることができないうえに
手前に電線が架かっているので、この桜を眺める視野はごく限られている。
いったい、どこから見るのが「正解」なのか、いまだにわからずにいるのだが
「正解」を探して矯めつ眇めつせずとも、どこから見てもこの桜に「不正解」はない。

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ちょっと足をのばして西教寺へ。 参道の両脇の宿坊もそれぞれに趣向が凝らされて見飽きない。

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宿坊の門の屋根の上には、白い手の「護猿」。

紅葉の頃には背景が真っ赤に燃えあがり
真盛聖人を法難から救ったとされる伝説の絵巻でも見るようだが
春はのんびり花見をしているようにも思える。




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〇月△日 晴れ

びわ湖疎水の取水口から三井寺直下、第一洞門までの桜並木。

この日から観光船の運行がはじまっていた。
疎水は京都市水道局の管轄で、厳重な柵がめぐらされ
大津市民であっても侵入するとタイホされてしまうので
こんな機会でもない限り、疎水のなかに入ることはできないのかもしれない。

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それでも、まあ乗りたいとは思わない。

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第一洞門の扁額にいわく・・・「気象萬千」(さまざまに変化する風光はすばらしい)




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〇月△日 晴れ

びわ湖疎水の観光船と同じく、近江八幡の水郷めぐりの船に乗ることも一生ないだろうが
柳川へ旅行へ行った際「川下り」の観光船に乗ったりもしたので、エラそうなことはいえない。

ただ、これが存外おもしろかった。

もし、柳川に城が残っていたら、とたしか船頭さんがそんな話をしていて
なるほど、城下町を形成するために掘られた水路周辺は歴史的遺構も多く
景観のすばらしさ以上に想像力がひろがるのを感じたものだ。
一方、近江八幡の水郷には、八幡堀周辺とはちがって歴史的遺構などいっさいなく
ただ信じがたいほど茫洋とした田園風景がひろがるばかり・・・

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それを退屈と感じるか、貴重な景観と感じるかは、それぞれの感性に依るのだろうが
だれもがひとしく心地よい微睡みに誘われることだけはまちがいない。

さてこそ、船のなかで昼寝してる男の子がいた。

親にしてみればせっかく家族サービスしているのになにを昼寝なんかといったところだろうが
僕には、彼が水郷めぐりのもっとも正しい愉しみ方を体現しているように思えた。




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〇月△日 晴れのち雨

高島市の今津からマキノにかけてエドヒガンの古木がいくつか自生していて
それぞれに趣きがあるが、やはり「清水(しょうず)の桜」は別格だ。
加賀の殿様が上洛の際、その美しさに何度も振り返ったという伝承や
水上勉の小説『櫻守』に印象深く登場することで知られるこの桜を訪ねる人は多い。

そんな人々のなかには、墓守桜であることを残念に思う向きもあるようだが
そうであるが故の風格に気づかないとしたら残念なことだ。
『櫻守』の主人公はこの桜の木の下に眠ることを希い、余所者にもかかわらず
不断の丹精が村人たちに認められて、埋葬されるところで物語を終えている。




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〇月△日 晴れ

ふたたび坂本へ。

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いつもは山王祭の頃にピークを迎える紅しだれがすでに咲き乱れていた。

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桜の時期がズレると、祭り風情も変化する。

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少し、寂しい気もする。




〇月△日 晴れ

さざなみの しがの山路の春にまよひ ひとり眺めし 花ざかりかな (保田與重郎)

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by dendoroubik | 2018-04-07 09:14 | ◇お花見日記 | Trackback | Comments(0)