2017年 06月 11日
小松お旅まつり 2017 中 町 『神霊矢口の渡 頓兵衛住家の段』前篇
男は新田義貞の遺児、義峯。 女はその恋人、傾城臺(うてな)。
二人は足利方の追っ手を逃れて京から故郷新田郷へ落ちのびる途中です。
応接したのは、この家の主、頓兵衛の娘、お舟。
実は一年前、褒美の金欲しさに足利方の手先となり
矢口渡で新田義興を溺死させた張本人こそこの頓兵衛という男。
つまりお舟は義峯にとって仇の娘ということになります。
しかしこのときそんなことはお互い知る由もなく
お舟は気品溢れる義峯にひと目惚れしてしまいます。
落人の詮議が厳しく日暮れてからは舟を出すこともできず
かといってこのあたりには宿屋もなく困り果てた義峯を
お舟は家に泊めてやることにするのですが、招じ入れるとなんと女連れ。
2人を奥の間に案内したお舟は嫉妬に身悶えします。
妹さんならよけれど、女房さんなら・・・