2017年 03月 06日
勝山左義長まつり 2017 笑いの花につつまれながら
土曜日も午後1時頃から「浮き」つづけているというのに
夜になってもヴォルテージは下がるどころかあがりっぱなし。
勝山左義長まつりの紹介文などを読むと
「おどけた仕草で踊りながら太鼓を打つことを『浮く』と呼ぶ」
・・・というようなことが書かれています。
見事なバチ捌きの合間に、なんともいえない笑顔を滲ませながら
それぞれの決めポーズをキメるとき
見ている方までしあわせな気分になってしまいます。
その瞬間のことを「浮き」というのかな、とも思います。
その瞬間に、可憐さとか妖艶さ、カッコよさや剽軽さ・・・
そんな言葉では掬い取れない打ち手の魅力が溢れ出てきます。
熟練の打ち手だけでなく、まだ太鼓をうまく叩けない幼児でさえ
そんな「浮き」を見せてくれることに驚かされます。
この名人は、なんと「子どもばやしコンクール」のとき
もはやバチも持たずに「浮く」という離れ業をやってのけました。
太鼓のうまさ・・・みたいなものも
審査基準にはあるでしょうから、これはかなり大胆なことだと思います。
最早それが何かさえわからないという境地に至った
中島敦の『名人伝』の主人公のような境地でしょうか(笑)
彼らにしてみたらそんなことはあたりまえのことで
いかにうまく「浮く」ことができるかを競い合っているかのようです。
結果としては「どれだ人を楽しませることができたか」ということになります。