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米原曳山まつり 壽山 鬼一法眼三略巻 一条大蔵譚

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保元平治の乱がおさまり・・・

平氏にあらずんば人にあらず・・・といわれた時代に
源氏の再興に思いを馳せた人々の譚(ものがたり)・・・




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義朝の愛妾常盤御前は、清盛の愛妾となりさらに都で「阿呆」と評判の一条大蔵卿長成に再嫁。

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ツテをたよって大蔵卿に召し抱えられたお京(弁慶の姉)は
夫で、吉岡三兄弟の次男、源氏の忠臣・鬼次郎とともに常盤御前を救いだそうとするのですが・・・

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悲しむ様子もなく楊弓遊びに興じる常盤御前に

  大事の義朝様の御情を打ち忘れて 
  二度三度嫁入りするお心では 人の報いは遠からぬ

と鬼次郎は激怒。思わず打擲してしまいます。

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源氏を思う鬼次郎の真情に感じ入った常磐御前は
幼い義経を守るためにはしかたがなかったのだ、と真実を語ります。

  錦の褥も我がためには、毒蛇の鱗に臥す心地

その言葉に鬼次郎も堪え切れずに涙。

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夜更けに楊弓遊びにこと寄せて弓を射ているのは的の後ろに清盛の絵姿を隠して「調伏」するため・・・

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これを聞いた平氏の間者、八剣勘解由がふたりを捕えようとしたところへ・・・

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御簾の陰から長刀一閃。一条大蔵卿長成が登場。 勘解由を誅します。

実は長成、源氏につながる身。平氏に媚び諂うのを潔しとせず
20年ものあいだ「作り阿呆」を装っていたことを明かします。

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長成は伊豆に幽閉されている頼朝に渡すよう鬼次郎に和歌を書いた短冊を託します。

  子の日さす 野辺に小松の なかりせば
    千代のためしに 何をかしかまじ

小松の左大臣(平重盛)が死ぬまで待ての暗示です。

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事情を知った勘解由の妻、成瀬は平氏に味方する者でないことを証かすために自害・・・

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鼻の下の長成と、笑わば笑え言えば言え。命 長成、気も長成


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長成から源氏の重宝「友切丸」を託された鬼次郎は牛若丸のもとへ・・・

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長成がほんとうに「作り阿呆」を装っていたのかはわかりませんが・・・
史実では、常盤御前とのあいだに嫡男、能成と女子一人をもうけ能成は異父兄にあたる義経の側近になっています。
幼い義経が奥州平泉の藤原秀衡の庇護を受けることができたのも、長成の口利きがあったからともいわれています。

by dendoroubik | 2016-10-11 01:16 | ◇米原曳山まつり | Trackback | Comments(0)