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知恩院 除夜の鐘 試し撞き

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年の瀬の関西ローカルニュースの定番のひとつ、
「知恩院の除夜の鐘の試し撞き」・・・。

「ゆく年くる年」でお馴染みの、巨大な釣鐘が
撞かれるのは、成人式、法然上人の御忌大会、、
それに大晦日の年3回。 

毎年、12月27日、試し撞きがおこなわれます。



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知恩院は、いわずと知れた浄土宗の総本山。

浄土宗の宗祖、法然が後半生を過ごし、
没した地に建てられた寺院でしたが、
江戸時代には将軍家から庶民まで広く篤い信仰を集め、
現在みるような大規模な伽藍が整えられてゆきます。

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日本三大梵鐘(東大寺、方丈寺)に数えられるこの釣鐘は、
第32世、雄誉霊巌上人のときに鋳造(寛永13年、636年)。

高さ3.3メートル、直径2.8メートル、
重さ約70トンという巨大なものです。

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巨大な釣鐘を鐘楼に吊すための竜頭の環。

この大梵鐘を吊そうとした時、
あまりの重さに何度もこの竜頭の環が壊れたといいます。

その話を聞いた刀匠の正宗、
村正兄弟が、精魂こめて環を鋳造。
 
ようやく釣鐘を吊すことに成功したという言い伝えがあるそうです。

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午後2時、お坊さんが鐘楼まえに集まり、
南無阿弥陀仏の念仏が唱えられます。

その後、長さ約4メートルの巨大撞木から垂らされた
16本の子綱と1本の親綱を握り、
ゆらゆらと振り子のように揺らしはじめます。

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頃合いを見計らって(合図があるそうですが)、
親綱を握ったお坊さんが、

  「えーい ひとーつ!」

・・・と、かけ声をあげると、子綱を持ったお坊さんたちも、

  「えーい ひとーつ!」

・・・と、それに和し、撞木を大きく振りかぶります。

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「そーれー!」

・・・と、声をあげながら親綱を手繰り寄せ、
足で踏ん張りながら、反動を利用して、
仰向けのまま、地面に身を擲つように鐘を撞きます。 

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ゴォ~~~ン

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ライブで・・・
しかもこんな間近で聞くのははじめてでしたので、
どんな大きな音がするかと身構えていましたが、
音じたいの大きさはそれほどでもありません。

しかし、さすがに重量7トンの釣鐘だけあって、
腹の底まで響くような重低音です。

余韻の残る、とてもいい響きです。

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親綱役は、順繰りに替わっていきます。

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振り子運動のエネルギー量は莫大なものですから、
力任せに撞こうとしてもどうなるものでもありません。

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このエネルギーに逆らわず、
タイミングよく力を倍加させることが、
上手く鐘を撞くコツといえばコツなのでしょうが、
もちろん、言葉でいうほど簡単なものじゃありません。

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勢い余って、鐘楼の外へハジキ飛ばされそうになるお坊さんや、
タイミングを外して、撞くことさえできないお坊さんもいました。

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罪障消滅と世の安穏を祈りながら撞かれる除夜の鐘・・・。

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身を擲つように撞く姿は、どこか感動的です。

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試し撞きは1時間ほどつづけられます。

大晦日は、午後10時40分からはじまり、
1分に1回の間隔で鐘が撞かれます。

本番では、一打ごとに僧侶3人が
五体投地の礼拝を行います。

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最後は、続けざまに2度の連打。
この動きがとてもカッコよかったです。

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南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏

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除夜の鐘・・・

年末らしい話題が出たところで、
このブログも年内最終の更新とさせていただきます。


ご覧いただいている皆様、ご覧いただいた方々。
一年間、ありがとうございました。

どちら様も、
どうそ、よいお年をお迎えくださいませ。
Commented by tora003 at 2013-12-29 21:21 x
年の瀬らしい話題ですね。
リハーサルがあるとは知りませんでした。
最後から3枚目の僧侶・・まるでプロレスのバックドロップのような姿勢が面白い。
やはり京都の伝統行事はギャラリーが多いですね。
来年もよろしくお願いします。
Commented by dendoroubik at 2013-12-29 23:27
☆toraさん

まさに格闘技のような鐘撞きでした(^o^)

余裕をもって1時間まえに行ったのですが
すでに鐘楼のまわりは人でビッシリ
それに中に報道各社がいてとても見られるような状態じゃんなかったです
が・・・30分もすると見物人も報道もすくなくなって楽々見られるように・・・

最初になぜあれだけの人が殺到してたのか・・・謎です(^-^;

来年も またよろしくお願いいたします!
どうぞよいお年を!
Commented by りんごの里から at 2013-12-31 00:07 x
こんばんは。
>試し撞きがおこなわれます< 本番並みの迫力ありますね。
みなさんのお顔が素敵です。

いつも臨場感ある写真と解説で楽しませてもらっています。
一年間ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
”良いお年をお迎えください”
Commented by うずら at 2013-12-31 01:28 x
こんばんは~ まだ、黒豆が煮えないので起きています・・(苦笑)
今年も、ステキな写真をたくさん見せていただいて、
ありがとうございました。
解説が念入りなので?いろいろ勉強させていただいてます。
私はいつものように、広く浅く、いやさして広くもなく、ですが(汗)
来年も、また、新しいネタ? いえ、出会いを楽しみにしています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

ちなみに、知恩院の試し撞きの写真ですが、
子綱のたるみぐあいとか、おもしろい写真やなぁと。
それに、綱を持つお坊さんは若いな・・・・とか、相変わらず、
見るところがベタです~(苦笑)
Commented by dendoroubik at 2013-12-31 09:57
☆りんごの里からさん

知恩院の鐘を撞く光景はTVでお馴染みのものですね
一度ライブで見てみたいものだとかねがね思っていましたが
たまたま休日だったので覗いてみました

やはり迫力ありますね!
そして鐘の響きがとても印象的でした!

これからもよろしくお願いいたします
どうぞ よいお年をお迎え下さい^-^
Commented by dendoroubik at 2013-12-31 10:05
☆うずらさん

しっかり主婦したはりますね~^-^

まるで格闘技のようなあの鐘の撞き方は
若いお坊さんにしかできないでしょうね~(笑)

来年 行く祭りをピックアップしていたらあまりに数が多すぎて
これでは会社に行ってるヒマがない!
(あ! 逆ですね^-^;)
ムリせずボチボチと楽しもうと思います

来年もまたよろしくお願いします
どうぞよいお年をお迎えください!
Commented by goodroads at 2013-12-31 17:31
こんにちは

まさか予行演習があるとは知りませんでした。
「行く年、来る年」でよく中継される知恩院は、なんといってもアクロバチック(と言っては失礼ですが)撞き方ですね~

ある人から31日には、京都行くので一緒にどうかと誘われ、久々に大晦日から正月を京都で過ごすのも悪くない・・・・知恩院の鐘と八坂さんで初詣出かな!なんて考えておりましたが、結局富山で迎えることとなりました。

本年もご訪問と温かいコメントに心より深謝を申し上げます。来年の撮影行の無事を祈願すると共に、2014年の記事を楽しみにしております。

来年もまたよろしくお願い申し上げます 凸!
Commented by dendoroubik at 2013-12-31 20:40
☆Tomさん

おけら参りして知恩院の鐘の音をしみじみ聞く・・・
もそんな生活から遠ざかってもう何十年・・・
ズバリ 今日も明日も仕事です^-^:

思えば ブログをはじめる際 
レイアウトを参考にさせていただいたのはTomさんのブログ
いつかTomさんのように作りたい・・・と思いながら
気づけば わき道へ逸れていく一方^-^;

ますますTomさんの背中が遠ざかっていくような気が
しないでもありませんが
今後ともよろしくお願いします

来年の活躍も 心待ちにいたしております
 
どうぞよいお年を!
Commented by midorinohimawar at 2014-01-01 10:25 x
明けましておめでとうございます。本年もよろしく、我が家では、除夜の鐘を打ちに宇治の興正寺へ毎年行っています。帰りにおぜんざいと甘酒をいただき新年のお祝いをして、帰りに巨椋の子守神社で初もうでをして家に帰ります、25年ぐらい続けている我が家のお正月です。今年は天気がよかったです
Commented by dendoroubik at 2014-01-01 16:50
☆midrinohimawariさん

あけましておめでとうございます
ご家族そろって お健やかな新年を迎えられましたこと
なによりでしたね お喜び申しあけます
天気もよく 初詣 すがすがしかったことでしょうね

今年もよろしくお願いいたします!
by dendoroubik | 2013-12-28 14:41 | ◆京の祭 | Trackback | Comments(10)