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米原曳山まつり 2013 その5 壽山組②

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持っていた刀でいきなり彼女の脇腹を刺してしまします。

これも姫の言いつけか
・・・と、狂乱するお三輪に向って鱶七、
実は金輪五郎は、

 女悦べ。

 それでこそ天晴高家の北の方、
 命捨てたる故により、
 汝が思う御方の手柄となり
 入鹿を滅ぼす術の一つ、オゝ出かしたなあ・・・





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いきなり切りつけておいて「女よろこべ。でかしたなあ」
・・・はないと思うのですが(笑

こんな事情です。

「疑着の相」・・・という言葉が出てきます。

「執着心の強い相貌」・・・のことをいうそうですが、
お三輪は、嫉妬に荒れ狂って、
まさにその「疑着の相」に。

白い牝鹿の生血を呑まされた母親から、
霊験によって生まれたのが蘇我入鹿。

超人的な悪の力を持つ
その入鹿を打ち倒す方法はただひとつ。

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「爪黒の鹿の血汐」と「疑着の相ある女の生血」

このふたつを笛にかけて吹くこと・・・。

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 のう冥加なや。勿体なや。
 いかなる縁で賤の女がさうしたお方と暫しでも、
 枕かはした身の果報、
 あなたのお為になる事なら、死んでも嬉しい、忝い。


利用されただけではないのか
・・・と素直に感情移入できませんが、
もともと身分違いの恋ですから、

 求女のために死ぬ

・・・という観念の上でしか救われようがないのかもしれません。

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 ・・・とはいふものゝいま一度、
 どうぞお顔が拝みたい。
 たとへこの世は縁薄くと、
 未来は添ふて給はれ


と這ひ廻る手に苧環の・・・

 この主様には逢はれぬか、
 どうぞ尋ねて求女様もう目が見えぬ、
 なつかしい、恋しや・・・


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 ・・・といひ死にに、思ひの魂の糸切れし。
 小田巻塚と今の世まで、
 鳴り響きたる横笛堂の因縁かくと哀れなり

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by dendoroubik | 2013-11-02 15:10 | ◇米原曳山まつり | Trackback | Comments(0)