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七川まつり その2

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「こんなスゴい祭りが、
あまり知られていないなんて理不尽ではないか!」

そう思わずにいられない祭りがいくつもあります。

「〇〇三大祭」という著名な祭りでもなく、
奇祭・・・というカテゴリーで
すくいあげられることもないものの、
やはり、これはスゴい!
・・・とう唸らずにはいられない祭りはいくつもあり、
さしずめこの七川まつりは、その最右翼です。



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大溝祭のおこなわれていた勝野から、
新旭の大荒比古神社へ移動すると、
ちょうど一行が宮入りするところでした。

藤色の揃いの装束の12人の奴振りと樽振り2人。

馬にまたがった奉行姿の少年たち。

流鏑馬の騎手。

競べ馬。最後に傘鉾がつづきます。

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鎌倉時代、高島佐々木氏の祖、
佐々木高信(信綱の次男)が、
祖神を大荒比古神社に勧請。

出陣の際には戦勝祈願、
凱旋のときには御礼として12頭の流鏑馬と
12基の的を神前に奉納したのがはじまりといわれます。

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昼食休憩のあと、
12人の青少年による奴振りがおこなわれます。

彼らが持っているのは流鏑馬の的。

神前に奉納された
12の的にちなんで、12人・・・なんですね。

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この奴振りには3種類あって、
おそらくこれが「的練り」」だと思います。

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「扇練り」は、先頭から順に
扇をもった左手をうしろへ向けていく、
ゼスチャーの伝言ゲームのようなものです。

これがとても美しい。 

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受け取った奴は、
ポンと扇で的の青竹を叩き、
また後ろへ送っていゆきます。

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12人目の奴は、二人の樽奴にこれを送ります。

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「届いた~!」 

最後尾の樽奴がそう叫びながら扇をひろげます。

ブラボー! 

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行列の最後の、この二人の樽奴が面白いのです!

道中で、とてもヒワイな言葉を発しながら練ってゆくのですが、
美しい装束と所作とのギャップが、たまりません!

どんな言葉(警句)を発しているかは、過去の記事をご覧下さい。

⇒「高島 七川祭 樽奴振り」 
⇒「七川まつり その1」 

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奴振り(と競馬)は、旧8ヶ村の方々が、
毎年持ち回りでおこなっているそうです。

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wikiで「祭礼行列としておこなわれている奴振り」というのを見てみると・・・

滋賀県は北海道についで
全国で2番目に「奴振り」が多いことになっています。

県内12の奴振りのうち、4つを見ましたが、
5年に1度おこなわれる 「油日祭」の奴振りと、
七川まつりのこの奴振りは、とりわけ圧巻です。

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奴振りは社殿の石段まえまで練り、いったん終了。

つぎに流鏑馬と競べ馬が馬場をすすみます。

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いきなり素駆(すばせ)がはじまります。

弾丸のように馬場を駆け抜けてゆきます。

あまりの速さに、観衆にざわめきが起こります。

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いよいよ、流鏑馬のはじまりです。

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12+2人の奴たちが、ドタバタと駆け出します。

「的練り奴」というくらいですから、
奴たちは流鏑馬の的そのもの・・・なんですね。

 流鏑馬の的になって、射抜かれたらたまらん

・・・と、ドタバタ逃げ惑うわけです。

さきほどの美しい奴振りが、
一転、こんなユーモラスな姿を見せる、
そのギャップにこの祭りの
スケールの大きさを感じます。
Commented by haru-pen at 2013-05-07 22:05
dendoroubikさん

七川祭に来られたんですね!
新旭町在住のワタシですが、まだ一度も見たことありません(汗)ハナシはよく聞きますが、現地へはなかなか・・・
当日も現地の横を通りましたが、そのまま朽木へ行ってましたが、スゴイ祭りだったんですね!
また、大溝祭りは夜もやっていて水を張った田んぼに祭りの様子を映された、キレイな画像を見たことがありますが、今年も行けませんデシタ!(汗)よく考えたら・・・高島市内で祭りはたくさんありますね、それもゴールデンウィークに集中しているのは不思議ですねぇ〜また、何か?でお越しくださいネ!高島市へ・・・
Commented by dendoroubik at 2013-05-07 23:46
☆ハルちゃん

七川祭り とてもいい祭りですね!
2度目なんですが また行きたいと思います
大溝祭の宵宮も気になってたんですが
田んぼに曳山の提灯が映えるなんて 幻想的!
いずれ見てみたいです

祭りをおこなう理由のひとつに
皆が寄り集まってモメ事を穏便に解決しよう・・・という意図もあると思います
田植えの時期に祭りが多いのは 豊作を祈願するとともに
水利権の確認の意味があると どこかで読んだことがあります
滋賀は日本一天井川が多いので水利の問題は特に深刻で
これが5月に滋賀の祭りが多い理由ともいわれますね
GWというものができてから 帰省に合わせて祭りの時期を
ここに合わせるところも出てきて より祭りの数が増えたんじゃないでしょうか・・・?
Commented by うずら at 2013-05-09 20:36 x
さすがに、祭が本当にキレイに見えますね!
私の撮った写真は、とりあえず状況を捉えたかなって感じやし、
とても、同じ祭とは思えへんけど・・・
樽振りの二人、あれは、「届いた~」って、言うてはったんですね!
Commented by dendoroubik at 2013-05-09 21:22
☆うずらさん

「届いた~」やったかどうかは はっきり覚えてないんですけど
たしかそんな言葉やったかな・・・と^-^
「的練り」と「扇練り」と もうひとつ「礼練り」がある・・・
と書いてますけど これもどれだったかわかりません
地面に的を伏せる あのパフォーマンスでしょうか?
今度行ったら 聞いてみないといけないですねw
Commented by うずら at 2013-05-09 23:05 x
そうそう、あの、的を伏せてたのが、その「礼練り」ですね。
奴の子たちが、先頭から、「次はレイネリ」って、まさしく伝えてはったし!
文字で書くと、そういう字やったんですね!
聞きたいこといっぱいあるし、また行きたいです。
でも、あの渋滞を思うと・・・サバ街道経由の方が走れるんかしら。
Commented by dendoroubik at 2013-05-10 00:28
☆うずらさん

やはり あれを「礼練り」というんですか
祭りの進行表を見てたら 宮入りするまえから
いろんなとこで「礼練り」をやるみたいですね

161は途中で無意味な2車線があって
あれが渋滞の一因ですね
今度行くときは鯖街道経由で帰ることにします
by dendoroubik | 2013-05-04 22:00 | ◆近江の祭 湖西 | Trackback | Comments(6)