2012年 02月 23日
五個荘 商家に伝わるひな人形めぐり4 小幡でこ
明治以降、おもに「時世に合わなくなった」との理由で
急速に衰退していったものはたくさんありますが、
全国的に親しまれていた郷土玩具「土人形」もそのひとつです。
五個荘に「小幡人形(でこ)」という土人形があります。
18世紀、当時 飛脚をしていた五個荘小幡の、
細居安兵衛なる男が、
京都伏見の「伏見人形」の製作方法を持ち帰ったものといわれます。
節句人形や縁起物など、多様な人形で、
みやげものや子供たちの玩具として
親しまれたのは伏見人形と同じですが、
特徴的なのはそのカラフルな色づかい。
ブルーやピンクを大胆に施したその彩色は、
昭和59年と平成4年の2度、
年賀切手の図案に使用されたほど秀逸です。
近江商人、中江準五郎邸の蔵では、
この小幡人形を中心に、
全国の土人形のコレクションを常設しています。
一説には、全国の土人形のルーツは
「伏見人形」 だといわれるそうです。
伏見稲荷の南に当たる深草は良土に恵まれ、
古くから「かわらけ」がつくられていました。
室町時代に入ると、その焼成技術を生かして
火鉢などの日用品がつくられるようになり、
さらに江戸時代へ入ると、
稲荷信仰の高まりとともに、
参詣者相手に土人形をつくり売られるようになったといわれます。
これが伏見人形のはじまりで、
全国的にひろまった理由もなんとなく頷けますね。
小幡でこの数々・・・
人形といえば、バービーとかリカちゃんしか
思いつかない浅はかな目から見ると、
いったい当時の子供たちは土人形のどこに魅力を感じていたのか、
ちょっと推し量りがたいところもありますね。
彼らはこの人形を見て「かわいい!」
・・・と感じていたのでしょうか。
たしかに、じっくり眺めていると、
ちょっとグロテスクにも思えるような土人形の表情に、
なんともいえない味わいがあることに気づきます。
「かわいい」 という範疇に入るのかもしれません。
「かわいい」・・・という日本語が、
日本製のアニメやファッションなどを通じて
海外にも受け入れられている、といいますが、
ひょっとして「かわいい」という概念じたいが、
むかしほどの多様性を失い、
貧弱になっているだけかもしれません。
昨年「日野ひなまつり紀行」へ出かけた際
立ち寄った 「ふるさとのおもちゃ館」 を思い出しました。
自宅を開放された正野氏の個人コレクションで、
ご自身も土人形を製作されています。
「(土人形のことが)かいわいくて かわいくてしかたがない」
とおっしゃっていたのが印象的でした。
きっと、その「かわいい」という言葉には、
現在、同じ言葉で指し示されるのとは
別な意味合いも含まれていたのだろうと思います。
私は子供の頃から人形が苦手でした。。怖いから!
でも大人になりこの写真の人形や例の案山子なんかは、
「かわいい」とは違いますがとても心惹かれる何かがあります。
「怖い」=得体の知れない・でも魅力的なものと見るようになったのでしょうか。
・・自己分析すいません^^;
人形は怖いですよねえ(>_<)
「かわいい」…という言葉だったかはともかく 僕らが使っている言葉とはちがう感情を
当時の人たちは持っていたと思うのです
同じ日本人ですから 共感できる部分も多いでしょうが
失われてしまったり まったく別な意味に置き換えられたりした情緒もあるのではないか…と
そういう得体の知れなさに人形や遺物を通して触れてみるのいいですね^-^
「小幡人形」温かみのある土人形ですね!。素朴感はこの年になって解るよさでしょうか?
調べたら年賀切手(平成4年猿の持っていました41円)ありました。
(いつも切手シートしか当たりません。笑い)
貴重な伝統文化の一つですね。
(富山の土人形も復活?しましたね)
この蔵のコレクションには 富山の土人形もありまして いつも懐かしく眺めてしまいます^-^
民俗民芸村の土人形のお店では ついに買いそびれてしまいました…
今度 お邪魔したときには 忘れずに買いたいと思いますw
小幡人形の切手は 実物を見たことがないのです…というか 切手になってたことすら 実はこの記事を書くまで知らなかったのです^_^;
百円ショップで紙粘土買ってきてダッシュで作りたくなりますね!
さすがにモノをつくるお仕事をされている方は 発想がちがいます
人形をみて 惹かれることはあっても つくりたいという発想は浮かばなかったです
もしかしから「つくる」という行為にだけ 当時の情感みたいなものが引き継がれているのかもしれませんね
富山にも土人形がありますが・・・・
果たして、これが「玩具」の領域なのか??おもちゃとして捉えた場合、非常に壊れ易さと、あまりに子供ウケしないデザインを感じましたが・・・・
玩具というのは、西洋で言うTOY的な子供のものではなく、大人のものなのかもしれないな・・・なんて思いました。
あえて「大人の玩具」と書いてしまっては、大きく意味の違った不要の誤解を生じますので・・・・笑
土人形⇒漆喰の蔵、日本は土の文化でもあるんですねー 凸!
玩具が必ずしも TOYを指し示す言葉ではなかった
とい うご指摘はさすがに慧眼ですね!
言葉にひきずられて つい
「こんなもので遊んでいた?」
と思ってしまってました^_^;
そういったものではなく 骨董品や高額な道具ではない
ほんのお遊びの愛玩品のことを「玩具」と読んでたんでしょうね
しかし 今となっては とやま土人形や その他の土人形も
ちょっとした工芸品に感じられますよね
今後 富山にお邪魔したときには ぜひ買いたいと思います(^O^)/