2012年 01月 22日
能登 上時国家の大ハマグリ
2年まえに能登半島を半日で巡ったとき、
分家した「下時国家」に寄っただけで、
こちらはスルーしてしまいました。
昨年「名舟大祭」を見物した際、2日目(8/1)
午後からはじまる祭のまえに、
駆け足ながら見学することができました。
そのとき、いちばん目を惹かれたのは、
桃山時代風の公卿書院造、大納言格式の
「御前の間」・・・その金縁天井を区切る欄間に彫りだされた
蜃気楼でした。 蜃気楼の欄間なんて、なかなかシャレてますね。
古代中国では、蜃気楼は
大ハマグリの吐く息によって発生するもの
・・・と信じられていたといいます。
「蜃」は大ハマグリ。「気」は息。「楼」は建物。
大ハマグリの吐いた息で描かれた建物。
欄間にも ちゃんと大ハマグリが彫りだされていました。
壇ノ浦で敗れた平家の武将、平時忠は
「三種の神器帰座」によって
軌殺は免れたものの、能登、珠洲に配流。
その子、時国は平家であることを捨て、
「時国」姓を名乗り、これがこの家の興りです。
のちに一族は、この地を支配する豪農として長きにわたり繁栄。
江戸時代には天領、大庄屋として名字帯刀も許されます。
現在の上時国家は、天保2年、28年の歳月をかけて
完成したといわれる大規模な住宅(重要文化財)。
威圧されるような堂々たる建物ですが、内部はいたって質素。
ただ、この「御前の間」だけは例外です。
かつて加賀藩主が訪れたとき
余は中納言ゆえこの部屋に入るわけにはゆかぬ
と断られ、やむなく天井の一部に紙を貼って
格式を外し入室されたという逸話があります。
・・・と、案内のテープで説明がありました・・・
上時国家は、現存する近世木造民家では最大級で、重要文化財に指定されている。祖先は、平清盛の義弟・時忠とされ、公的行事に利用される部屋は大納言格式で、襖には平家定紋の「丸に揚羽蝶」を金箔で描いて連ねている。江戸時代には300石の豪農として、天領大庄屋を務めた。... more
写真の効果変更【更新】上時国家は、現存する近世木造民家では最大級で、重要文化財に指定されている。祖先は、平清盛の義弟・時忠とされ、公的行事に利用される部屋は大納言格式で、襖には平家定紋の「丸に揚羽蝶」を金箔で描いて連ねている。江戸時代には300石の豪農として、天領大庄屋を務めた。... more
ハマグリ、見たことありませんでした。
言われないと判らないですね。まさか貝が・・
テープでした^_^;
子供の頃に見たアニメかなにかの影響か あるいはそのロマンチックな言葉の響きからか 海上に忽然とアラビアの宮殿かなにかが浮かびあがるような現象かと思いこんでいたのですが 実際の蜃気楼は そういったものではないのですね(>_<)
しかし ハマグリのはく息…といわれると またもやロマンを掻きたてられます(^O^)/