大津祭 2010年 月宮殿山

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「京都で道に迷ったら、立小便すればいい。流れていく方が南」

・・・というのは、古くから云われるジョーク。

迷いようのないくらい整然と区画整備されていて、
だいたい町なかで立小便なんかできませんが(笑)
京都の町が、身体に感じないくらい
緩やかに南へ傾斜していることを示した言葉ですね。

しかし、大津の町は、北(びわ湖)から南(逢坂山)へ向かって
高低差がかなりあります。
はっきり感じられる坂になっています。

大津祭で曳山が南へ登るとき、
勢いをつけるために、お囃子のテンポが速くなります。

朝、天孫神社へ向かって行くときや、
昼いちばんに、中央大通りを一周するとき、
お囃子にいっそう心躍らされるのは、そのためでしょうね。

祇園囃子をモデルにしながら、
平坦な町を巡行する「コンコンチキチン」
と印象が異なるのも、そのあたりだと思います。

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お囃子のなかで、とりわけテンポの速いこの曲は
「ピーヒャラ、ピーヒャラ」という掛け声(おそらく)が入り、
いちばん盛りあがります。しばらく、耳から離れませんでした。




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上京町のこの曳山は、謡曲の『鶴亀』からきています。
「月宮殿」はその異称です。
(喜多流では、こちらが正式名称とされているらしいです)

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この曳山の見所は、なんといってもこの見送り幕ですね。

(懸けられているのは、ベルギーで新調されたレプリカ)

『トロイア陥落図』16世紀、ブリュセル製のタペストリーで、
国の重要文化財に指定されています。

これはさらに大きな1枚のタペストリーを裁断したもので、
同じ断片は、同じく大津祭の龍門滝山の見送り幕と、
祇園祭・白楽天山の前懸として残されています。

ホメロスの叙事詩『イリアス』のなかの有名なシーン
「木馬の詭計」を描いたこのタペストリー
(・・・って知ったかぶりしてますが、読んだことありません)
同じ下絵を使ってつくられたものが、
現在、ルクセンブルグとカナダにあるそうです。
大津祭と祇園祭の3枚が、もとは同一のものであることは、
ずいぶんまえからいわれていたそうですが、
証明されたのは、つい最近・・・
ルクセンブルグのタペストリーと照合されてから・・・に過ぎないそうです。

このタペストリーは、支倉常長によって
他の4枚とともに日本にもたらされたものといいます。(異説あり)

そのうちいくつかは、祇園祭や滋賀の長浜曳山祭などで見ることができます。

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中央に王冠をかぶった中国の皇帝。

左右に亀と鶴の冠の男女児が
扇子を持って、両手を動かしながら動きます。

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優雅すぎて・・・ちょっと単調な所望ですが、
その代わり、この町の方々は盛りあげ上手です。

所望が終わると、拍手と万歳と笑いが湧きあがっていました(笑)

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宵宮用の胴懸と前懸。

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格天井。

32の格間に、金銅造で星座がはめこまれています。
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Commented by goodroads at 2010-10-21 13:45
「大津祭」、初めて存在を知りましたが・・・・勇壮にして優美な祭りですね
山車(鉾?)の細部にまで、細かな技巧が施してありますねー
1600年代からの歴史ですかぁ・・・・脈々と伝統を継承していくのも凄いことですね凸
Commented by dendoroubik at 2010-10-21 18:36
☆Tomさん

こんばんは!
坂本の「山王祭」 長浜の「曳山祭」と この「大津祭」を
「湖国三大祭」といい こちらでは けっこう有名なのですが
全国的な知名度は あまり高くないですね
・・・といいながら 自分も滋賀に移ってきてはじめて知ったんですが^^;
江戸時代を通じて 東海道の宿場町として
湖上交易の要衝として栄えてきた大津ならではの祭・・・
でも 今後の運営がたいへんでしょうね・・・
凸ありがとうございます^^
by dendoroubik | 2010-10-20 18:33 | ◇大津祭 | Trackback | Comments(2)