2010年 08月 14日
志賀越みち 京都篇1
しがの山ごえで女のおほく逢へりけるに
梓弓
春の山辺こえくれば
道もさりあえず
花ぞちりける
紀貫之『古今和歌集』
現在も、歴史愛好家の方々が、頻繁にツアーを組んだり、あるいは個人的に歩かれています。
京阪石坂線・滋賀里駅から荒神口まで、じっさいに歩いてみて・・・古の志賀越の雰囲気が味わえるのは、ごくわずかでした。
滋賀里から、峠まで(ハイキングコースとして、少し整備されすぎている・・・というきらいもなくはないですが)。
山中の町並み。
それと・・・これから訪れる、志賀越と今出川通りが交差するあたり。
荒神口の手前の湾曲した道。
・・・それだけです。
自動車道ですので、歩道は、ほとんどありません。
山道なので、傾斜とカーヴはつきもの。
何度もトラックに轢かれそうになりました(><;)
「な・・・なんちゅう無茶な運転すんねん!」
・・・と毒づいたりしましたが・・・ふだん、この道は、自分も車でよく通ります。
最近、チャリで峠越えするひとはよく見かけますが、歩いてる人を見かけるのは稀ですね。
もし、見かけたら・・・
「な・・・なんちゅうとこ歩いてんねん!」
と 毒づいてるとこですね・・・きっと^^
・・・と 無駄口をたたいてるより、この石碑の説明ですね^^
「従是西南山城國 従是近江國」
つまり、滋賀と京都の境です。
廃藩置県ののち・・・京都側と滋賀側では、その境には双方、見解の相違があったみたいです。
で、明治6(1873)年、国が境を定めたのがこの石碑らしいです。
(向かって左が滋賀で、右が京都です)
後ろに黄色い「白川基点」の標識があります。
白川は、如意ケ嶽に源流をもち、さきほどたどってきた山中の集落に沿って流れ、ここからしばらく「志賀越みち」に寄り添いながら京都市街、そして鴨川に流れていきます。
滋賀側には「白川」の表示はいっさいありませんでした。
京都の人に、とりわけ思い入れのある川・・・ってことなんでしょうか・・・?
この石仏・・・滋賀と京都の境に位置する「重ね石」
大きな岩をふたつ重ねたような姿が、そのままのネーミングですね。
上部に、四体の仏様が彫りだされています。
おそらく室町時代を下らない作・・・といわれています。
地所は・・・京都市左京区北白川重石!
きっと、道中の旅人の安全を祈って刻まれたものでしょうね・・・
ですので、旧道は、新道から取り残され、階段で下っていかなければなりません。
以前、県境にあった民家は、そのためか今は廃屋になっています。
道は、300メートルほどで、新道につづいていますが・・・皮肉なことに、取り残された数百メートルの道が・・・もっとも「志賀越」らしい面影を留めています。
もし、自動車でも通る機会があれば、潰れたドライブインにでも停めて、ぜひこの道は歩いてみてください。
うんざりするよな自動車道を、荒神口めざして歩いていきましょう!
つづく・・・んだとさ^^
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tabi-saki at 2010-08-20 09:57
出ました重ね石(^^)!私も撮影しにいったことがありますが、この奥にある家の朽ち具合も気になります(笑)いつも前を通るたびに大丈夫かな…?と心配になります。
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dendoroubik at 2010-08-20 22:11
☆にむらさん
それはやはり『湖国と文化』に載ってるんでしょうか・・・?
いまだに バックナンバーを渉猟できてません(><;)
秋号にも シリーズはつづくんですね!湖西の・・・
白州正子さんが「石の国」と喝破された滋賀にしては 滋賀の石造物のちゃんとした写真集がないのを不満に思っています(><;)
それはやはり『湖国と文化』に載ってるんでしょうか・・・?
いまだに バックナンバーを渉猟できてません(><;)
秋号にも シリーズはつづくんですね!湖西の・・・
白州正子さんが「石の国」と喝破された滋賀にしては 滋賀の石造物のちゃんとした写真集がないのを不満に思っています(><;)
あこの重ね石は撮影はしましたけど結局使わなかったんですよ(^^;)
バックナンバーは編集部に沢山ありましたよ。湖国と文化の後ろの方にもバックナンバーのご案内があった筈です。
バックナンバーは編集部に沢山ありましたよ。湖国と文化の後ろの方にもバックナンバーのご案内があった筈です。
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dendoroubik at 2010-08-27 23:07
☆にむらさん
この重ね石というのは 滋賀のものなのでしょうか
京都に属するものなんでしょうか・・・?
重石・・・という地名があるくらいですから 京都?
僕が大津市の教育委員会なら
強引に「大津市指定文化財」に指定してしまいますけどね^^
まあ 滋賀と京都の「境」とうのが正解でしょうか・・・
でも その「境」というのが また いかにも滋賀っぽい^^
来るべき にむらさんの近江の石仏写真集には
巻末か巻頭に ぜひ重ね石を!
この重ね石というのは 滋賀のものなのでしょうか
京都に属するものなんでしょうか・・・?
重石・・・という地名があるくらいですから 京都?
僕が大津市の教育委員会なら
強引に「大津市指定文化財」に指定してしまいますけどね^^
まあ 滋賀と京都の「境」とうのが正解でしょうか・・・
でも その「境」というのが また いかにも滋賀っぽい^^
来るべき にむらさんの近江の石仏写真集には
巻末か巻頭に ぜひ重ね石を!
by dendoroubik
| 2010-08-14 22:50
| ◇志賀越みち
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Comments(4)