2009年 11月 14日
米原 観音寺
最初にぬる目のお茶を出して、徐々に熱いお茶を出す・・・というアレですね。
かつては伊吹山の麓にあった四大寺のひとつで、平安時代前期、律師三修によって建立されました。正式には伊富貴山観音護国寺といいます。法相宗から、弘和3(1383)年、天台宗に改められ、正元年間に、現在地に移築されています。
花にもよらず 雪にもよらで
唯これ孤山の徳あり
其のままに 月もたもまじ 伊吹山
はせを翁
『真蹟詠草』では「其のままよ」になっていますが「に」の方が、動かない山の感じが出ているように思うんですが、いかがでしょうか。
「戸を開けばにしにいぶきといふ。花にもよらず、雪にもよらず、只これ孤山の徳あり」句碑には前半が割愛されていますが、戸を開いて西に伊吹が見えるということは、美濃で詠んだ句の可能性が高いですね(滋賀県民としては、残念ですが・・・)
原典は『真蹟ミの虫』で「斜嶺、硯をとりむかへば、此句をとどめらる」と付記されています。
伊吹のかたちに似た自然石がつかわれています。
三成が秀吉に茶を献じる際に水を汲んだといわれる古井戸が、右手にあります。
本尊はは行基が伊吹山の霊木を刻んでつくったと伝えられる十一面観音像。
鎌倉初期の作品で高さ約65cmの一木造の伝教大師坐像は重要文化財に指定されています。