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天神橋筋堀川戎会 福の神‐宝船‐パレード

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「十日戎」をおこなう大阪キタのふたつの神社、堀川戎神社と大阪天満宮(蛭児遷殿)では
毎年「天神橋筋堀川戎会 福の神‐宝船‐パレード」と「堂島・北新地えびす詣 招福パレード」
というふたつのパレードがおこなわれています。
「十日戎」に先駆けて、それぞれ別の日程でおこなわれることが多いようですが
今年は「宵戎」の9日に同時におこなわれ、掛け持ちもできそうでしたので覗いてみることにしました。

まず、「天神橋筋堀川戎会 福の神‐宝船‐パレード」からです。




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中世、七福神信仰の高まりとともに、西宮戎から全国に勧請されたえべっさん。
その数、3500社ほどもあるといわれ、いまでもその人気は衰えません。

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もともと漁業の神様であったえべっさんは「市」を媒介に都市では商売繁盛、商業の神
農村部では農業の神・・・いずれも生産に繁栄をもたらす神として信仰されてきたようです。

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商都大坂では、江戸時代の中頃より商売繁盛の神として「十日戎」の風習が定着したといいます。
「ミナミ」の今宮戎に対して「キタ」のえべっさんの代表格は堀川戎。
同じ頃より「十日戎」が盛りあがりを見せ、いまも参詣者がひきもきりません。

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日本一長い商店街「天神橋筋商店街」その5丁目天神橋筋堀川戎会さんが
キタの十日戎を盛りあげるために催行されているのが「福の神(宝船)パレード」です。

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なぜ、えべっさんのお祭りは「十日」や「二十日」におこなわれるのでしょう?

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えべっさんの生まれた日が十日だったという風にも説明されますが
(「えびす講」がおこなわれることが多い二十日は
 えべっさんが海から帰ってきた旧暦九月二十日に因む、とも)
四日市とか八日市のように、定期の「市」が立ったことの名残りともいわれています。

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ちなみに堀川戎の十日戎の正式名称は「十日戎宝の市神事」。
現在は「市」が立つことはありませんが、露店が延々と梅田の手前までつづくさまは
あるいは往時の風情を受け継いでいるものなのかもしれません。

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11時半頃より祝詞奏上やお祓い、来賓の挨拶などがあり、鏡開と御神酒の振る舞い、乾杯のあと出発です。
神職さんを先頭に楽人、福娘、宝船という行列で、コースはJR天満駅前→天神橋筋6丁目→天神橋筋1丁目→JR天満駅。

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途中、天神橋筋商店街の事前に申し合わせた店舗のまえで福娘さんによる「お神楽」があります。
まず、店主へ福笹の授与があり、福娘さんたちが鈴を振りながら

  商売繁盛! 家内安全! おか~ぐら~!

と声を揃えて唱える、これが「お神楽」と呼ばれるものです。
ちょっと体育会系な声のハリ方で、はじめて聞いたときは何事かと驚いてしまいました。
突然の大声に、ビックリして振り返る買い物客も(笑)

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商売繁盛! 家内安全!


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お神楽~~♪


これを延々と繰り返しながら天神橋筋商店街を巡行してゆきます。

30分くらい見てから、次のパレードを見るために北新地まで移動したのですが
そのパレードが大阪天満宮へ到着したのを見届けて、さあ帰ろうかと商店街を北上していると
ちょうど巡行を終えて堀川戎神社へ帰る一行と行き違いました。
巡行は長時間にわたるものだったのですね。
寒空の下、頭がさがります。でも、たしかにあの「お神楽」は景気づけにうってつけです。


by dendoroubik | 2018-01-14 17:15 | ◇福娘 | Trackback | Comments(0)