2017年 09月 22日
城端むぎや祭 2017 坂のまち
善徳寺の門前町として開町した城端。
その繁栄は五箇山との関係を抜きには語ることができません。
冬は雪深く孤立状態になる五箇山の住民は、越冬の物資をいちばん近い「里」である城端で調達。
代価は五箇山の生産物、とくに「曾代糸」と呼ばれる絹糸で、城端ではこれを原糸として
開町の頃より絹織物製造をはじめ「加賀絹」として主に京の絹問屋へ卸して財をなしてゆきます。
近代になると絹織物産業はますます盛んになり、近隣の農村から女工を雇い入れて増産するほどに事業は拡大。
バックの四棟の蔵は、そんな好景気に沸く明治の末に建てられた財閥、野村家の蔵(現在は曳山会館)。
善徳寺からつづくゆるやかなこの坂道「今町通り」は城端を象徴する景観といえるでしょう。
なかでも「坡場(はば)の坂」は「今町通り」とともに城端を代表するすばらしい景観のひとつだと思います。
国道が敷設されるまではこちらが街道で、五箇山への玄関口だったそうです。
池川沿いの景観もまた見ものです。
池川越しに、三角屋根がノコギリ状に連なる建物。 これもかつての機織工場です。
ちょっと心配に(笑)
町並みは好いです! つい早朝撮影をしてしまいそうな予感が!
重要伝統的建造物群保存地区に指定されてないのが不思議なくらい
まとまったすばらしい景観が残されています
絹織物でとても栄えた町が急激に寂れてしまったために
その反動で街並みのすばらしさが等閑にされてるのではないかと思います
操業していない繊維工場や廃屋が手つかずで残され
とてももったいない気がしました