2016年 03月 25日
飛び出し坊や File86 日出処の天子
太子町には「太子くん」という、幼少期の聖徳太子をモデルにしたキャラクターがあります。
ランドセルを背負わせるのなら、同じような少年、厩戸皇子を描く手もあったはずなのに
あえてヒゲの姿が選ばれたのは、誰もがひと目で「聖徳太子」とわかるイメージが優先されたからでしょうか。
そのイメージの源泉となったのは、高額紙幣や、そのモデルとなった「唐本御影」。
多くの日本人が思い浮かべる聖徳太子の姿に、決定的影響を与えたこの絵は
1930年に兌換券100円券として登場してから、戦後、皇室関係の肖像が消えていくなかでも
高額紙幣に君臨しつづけた聖徳太子でしたが、1984年、突如、福沢諭吉にその座を奪われたのは
そんな説に抗しきれなくなったからなのでしょうか・・・