勝山左義長まつり 2016 その3

c0196076_7241342.jpg

かつて、ほろ酔いのおやじさんたちが
 
  蝶~よ花よ~

・・・と浮いていたのがはじまりとも思えぬほど、現在の「浮き太鼓」では子供たちが大活躍。
たんに可愛いだけでなく、そのすぐれた伎倆に舌を巻いてしまいます。



c0196076_03133988.jpg

1970年、大阪万博への出演をきっかけに、地元の芸能を子供たちにも継承してもらいたい
・・・という機運が高まったためでしょうか、「第1回子供ばやしコンクール」が開催されます。

c0196076_7352861.jpg

これが現在もつづいていて、毎年2月最後の週末におこなわれるこの祭りで、2日目の日曜の朝から審査がはじまります。

c0196076_7363119.jpg

土曜日の楽しげな練習風景、コンクール審査中の張りつめた雰囲気、
そして審査がおわったあとの解放感溢れる浮き太鼓、それぞれの様子がまた見ていて楽しい・・・

c0196076_03152058.jpg

コンクールがはじまった年に、メインのお囃子「だいづる」に
現在も歌い継がれる新たな歌詞が付け加えられた
・・・と「勝山左義長ばやし保存会」さんのHPの年表にあります。

c0196076_737415.jpg

万博の年につくられた歌詞だけあって、

  「集まっておいで あなたもきみも」
  「祈りを込めて  世界の平和」

・・・など、三波春夫の万博ソング「世界の国からこんにちは」の時代の空気感
と、どこか相通ずるものがあるようにも思えます。

c0196076_7252583.jpg

それでも古びた印象を受けないのは
この祭りのウエルカムな空気や、勝山の人々の醸す温和な雰囲気に
この歌詞がマッチングしているからかもしれません。

c0196076_03160094.jpg

  お宮造りの長淵櫓 檜で百年 勝山一よ ・・・

c0196076_23171150.jpg

地区独自の歌詞もいくつか唄われています。

c0196076_726614.jpg

それにしても・・・

  蝶よ花よ 花よのねんね
  まだ乳のむか 乳首(ちちくび)はなせ

・・・という、ちょっと色っぽい歌詞を
子供たちが溌剌と唄い踊るのも、奇妙といえば奇妙です。

c0196076_7262667.jpg

新しい歌詞ができるまで、
どんな風に唄われていたのか疑問で・・・いつだったか
保存会の会長さんにお伺いしたことがあります。

c0196076_7284341.jpg

するとやっぱり、昔は、
「蝶~よ花よ~」を延々と繰り返していたそうです。

c0196076_7272779.jpg


新しい歌詞ができたときには、「そんなのアリなんだ?」
・・・という感じで、色めき立つ人が多かったそうです。
伝統に、あらたな息吹が吹き込まれ
可能性がひろがるような思いだったのでしょう。

c0196076_03165479.jpg

これは僕の推測にすぎませんけれど、この頃からこの祭りは
いまおこなわれているようなかたちに様変わりしていったのではないでしょうか・・・

c0196076_7292412.jpg

司馬遼太郎が「街道をゆく」の取材で、勝山に2泊したのは、1980年の秋。
雪錆びた街並みの情趣や、善意溢れる人々の心根について述べながら
訪れた季節が秋だったためか、この祭りについての言及はありません。

いまから思うと・・・というにすぎないかもしれませんが
その頃すでに、この祭りは特異な発展を遂げていたでしょうし
さぎっちょ抜きにこの町の魅力を語るというのも
なんだか片手落ちな感じがしないでもありません。

c0196076_5131983.jpg

3年連続で祭りの期間中、降雪はありませんでした。
とくに2日目は快晴で、上着も不要なほどの小春日和。

 「奥越に春を呼ぶ祭り」

・・・という惹句に恥じない天候でした。

c0196076_03183277.jpg


c0196076_03183218.jpg

・・・が、祭り翌日から天気が崩れ、やがてまとまった雪が降ったようです。

c0196076_22141835.jpg


2月の終わりとはいえ、「春」の訪れを予感するにはまだ早い奥越です。
それでもやはり「春を呼ぶ祭り」・・・と呼びたくなるのは
この祭りの楽しさが、人々の心の中に「春」を呼び覚ましてくれるからでしょう。

c0196076_735560.jpg

桜の装飾を施した櫓も多いです。

c0196076_732911.jpg

  春よ春よ こがれし春よ  
  花の勝山 弁天桜・・・

生命の息吹を感じさせるこの祭りに、子供を登場させたのは卓見ですね。

c0196076_733941.jpg

神聖な太鼓に、人を(後ろ向きに)座らせるのは
櫓のなかで太鼓が響きすぎて、三味線や篠笛、歌との調和を乱すのを防ぐため
・・・と説明されています。(押え子)

c0196076_7322714.jpg


浮き太鼓の打ち手は、老若男女を問わず、個性溢れる・・・というか
個性的であることこそが浮きの条件であるとさえ思えるほどなのに
櫓の上で見事に調和を保っているのが不思議です。
それは押え子を配したりという、この祭りならではの風習によるものなのでしょうか。

c0196076_03191618.jpg
リズムを刻む基本はいくつかあって、それらを踏まえたうえでの浮きの自由度が高く
その子の個性が発揮されるところが、見ていていかにも楽しいですね。

c0196076_204101.jpg

可憐さを付け加えたり・・・

c0196076_2048236.jpg

c0196076_2042281.jpg

おどけた仕草を強調したり・・・

c0196076_20474548.jpg

それが見事に調和する瞬間は感動的です。

c0196076_20434065.jpg

もちろん、よき指導者がいて・・・でしょうけれど。

c0196076_20481772.jpg

自由すぎます(笑)

c0196076_03221277.jpg

かわいいやら可笑しいやら・・・(笑)
でも、思えば、それはさぎっちょの魅力そのもの。

c0196076_7305088.jpg

夜になっても浮きつづけます・・・
トラックバックURL : http://gejideji.exblog.jp/tb/25398345
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by すぺいん人 at 2016-03-12 20:55 x
こんばんは☆

今年も「良いなぁ~・・・」と思いつつ、dendoroubikさんのアツい左義長レポを拝見しております。

大人も良い表情してるし、子供も良い表情してますね♪
写真を見てるだけでも、こちらも笑顔になります♪

「現場、めっちゃ楽しいんやろな~」って思いながら、その笑顔と良い音と楽しさの中にいつか自分もまみれたいなって思いながら、、、「なんで日にち開催にしてくれやんのやろ・・・(涙)」って思いながら(爆)。
Commented by dendoroubik at 2016-03-13 11:22
☆すぺいん人さん

この祭り きっとすぺいん人さん好みですよ(笑)
楽しもうという気持ちがハンパなく
しあわせな気持ちに感染してしまいます
風の盆とか阿波踊りと同じで
町中が感染してるところが素敵です

昔は日にち開催だったみたいですけど・・・
すぺいん人さんにはぜひ見ていただきたい
来年 なんとかなりませんか?
by dendoroubik | 2016-03-11 20:39 | ◇勝山左義長まつり | Trackback | Comments(2)