おかえり祭り

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石川県白山市美川の藤冢(ふじつか)神社の春祭りは、
「おかえり祭り」という、一風変わった名で呼ばれています。

4年まえにいちど見て以来、
また行きたいと思っていたのですが、
ようやく今年、再訪が叶いました・・・





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5月の第三土曜日、神輿は美川の裏鬼門とされる
藤冢神社を出発し、表鬼門、高浜御旅所へ(神幸祭)。
厄除けとして、1日かけ全町を巡行します。
このとき、神輿を先導するのが13台の台車(曳山)です。

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台車を所有するのは、藤冢神社10町の氏子町
(新町は東・西各1台)と、家方組、船職組。

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神像を載せたものや、太鼓を載せたもの、
宮型や、舟型、花傘だけで屋根のないものなど、
台車の形は他種、多様です。

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手取川河口にひらけた美川の町(本吉湊)は、
古来より日本の十大港湾(三津七湊)
のひとつに数えられたほどの湊町。

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金箔や漆塗、螺鈿、彫刻の施された、
13台の豪華絢爛な13台の台車は、
北前船の時代に殷賑を極めた名残り・・・

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台車のうえには子どもたち・・・

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狭い路地も自在に曳行できるよう、三輪です。

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後部に腰掛けるスペースのある台車には、
子供たちの姿・・・楽しそうです。

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湊町らしい舟型の台車・・・

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半円状の骨組みに、麻布の胴幕を被せた
巨大な幌の胴体を持つ加賀獅子。
いまから十数年まえに「復活」したものだそうです。

「おかえり獅子」と呼ばれるこの獅子舞の
お囃子がとてもキャッチーで、楽しい。

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子供獅子も披露されます。

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獅子舞・・・といえば、やはりコレ(笑)

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初日の夜に高浜御旅所に到着した神輿は、
そのまま一泊して2日目の夜に再び台車を従え、
翌朝未明に藤冢神社へ戻ります(還幸祭)。

このとき、10町ある氏子町が毎年順番で、
神社へ帰る神輿や台車をもてなします。
神輿や台車の復路になる、この当番の町の通りを、
「おかえり筋」と呼び、これが「おかえり祭」
・・・という不思議な祭りの名の由来です。

「おかえり筋」には提灯が吊り渡され、
家々は親戚縁者友人などをご馳走でもてなします。
つい近年までは、見知らぬ人でも相伴にあずかれたそうで、
これは北前船の船主が、
雇人らに大盤振る舞いしていた遺風なのだそうです。

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仕出し屋さんが頻繁に往来していました。
玄関先で、振袖姿の美女たちが、
お出迎えをしているお宅なんかもあり、
おかえり筋はとても華やかです。

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見どころの多い祭りですが、
やはりいちばんの見どころといえば、
神輿の渡御を受け持つ「美川青年団」でしょう。

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ラッパ手たちが後ろ歩きしながらラッパを奏し、
そのまえをパンチパーマ(これは規則だそうです)の旗手が、
全力投球で躍りあがって神輿を先導します。

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でも、なぜラッパ・・・?

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日露戦争に出兵した町民が
神輿を担ぐときに演奏したのがきっかけで、
それがカッコよかったのが今につづく理由だそうです。

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以前、この祭りについてブログを書いたとき、
浜松まつりでラッパを吹いておられる方から、
ラッパの登場する祭典が各地にあることを、
コメントとして教えていただきました。

消防団や青年団によって
合図や指揮を執るためにはじまったものや、
戦後に退役したラッパ手がはじめたものなどがあるそうです。

有名な御柱祭は、浜松まつりを真似たものなのだとか・・・

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最初に見たときには、思わず笑ってしまいましたが、
早朝から深夜までフルスロットルの青年団。
見ているうちに、ジーンと胸を打たれるほどカッコいい!

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いちど聞いたら、しばらくラッパの音が耳から離れません(笑)

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青年団に献酒をしたお宅のまえでは、
「あんやとう(ありがとう)の舞」が披露されます。

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はじめて見たときは、ド肝を抜かれましたが、
何度見てもインパクトがあります(笑)

面と向かって礼を言われるのは照れ臭いものですが、
こんなに大勢から・・・しかも飛び跳ねながら
「ありがとう」を言われるなんて、
気恥ずかしさを通り越して、笑いがこみあげてくるものなのでしょう。
家人も爆笑しながら、写真を撮ったりしておられます(笑)

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日本酒ならまだしも、トップの写真のように、
瓶ビール1ケースをあげ下げするのは
相当な膂力を要するでしょう・・・

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熱い祭りです・・・

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Commented by maturi-baka at 2015-05-30 22:09 x
dendoroubikさんお久しぶりです。
4年振りに行かれましたか。お教えしてよかったと改めて感慨深いです。ラッパ隊の音色が耳からはなれませんね。
私は昨年お邪魔しました。20数年ぶりでした。
やっぱ「男」を感じる祭りで、又盛りだくさんで沢山の人に見て貰いたいものです。
 今年の八尾の予定はいかがですか?スケジュール厳しいですよね・・・
Commented by dendoroubik at 2015-05-30 22:48
☆matsuri-bakaさん

天気予報は午前中雨で 当日案の定 朝から大雨
今年はやめておこうと決心した5分後に
無意識に美川へ車を走らせていました(笑)
すばらしい祭りを教えていただき
ありがとうございますm(__)m

方針集会と送別会に出てから
3日の八尾に駆けつけたこともあるのですが
さすがに もうそんな体力は・・・(^-^:

1日の昼まえに行って2日の夜に帰る予定です
(それもたいがいですけど・・・)
せんべぇさんは3連投やそうです

今週土曜日は「五箇山民謡祭」で
おわら見てきます\(^o^)/
Commented by 清水 at 2015-05-31 04:11 x
楽しい写真で
現場にいた時を彷彿させますね
楽しい写真は見る人の心ををハッピーにしてくれます

今から田ノ神祭りの見学に小浜まで出かけます
朝、6時からの祭りなので起きるのが大変
Commented by shinrajuku at 2015-05-31 09:38
これまた楽しそうな祭りですね^^
いつも思うことですが
dendoroubikさんの撮られる祭りがある町内では
いじめや孤独死なんてものとは無縁なんでしょうね。

それにしてもなんで旗手はパンチパーマなんでしょう。
ラッパより気になります^^
Commented by dendoroubik at 2015-05-31 11:54
☆清水さん

この祭りのことは4年まえまで知らなかったのですが
なんでこんなに楽しい祭りがあまり知られていないのか
・・・というくらい楽しい祭りですね

今週 富山の夜高祭へ行く予定です
・・・これも田植え後の「ヤスンゴト」で
田の神祭りの「ヤスンギョウ」と同じ意味でしょうか・・・
Commented by dendoroubik at 2015-05-31 12:00
☆shinrajukuさん

なぜパンチなのかはわかりません(笑)
でも 見ていると これはどうあってもパンチじゃなきゃ
・・・という気になるのも確かです
最近はヤンキーでもパンチなんかしないので
非日常へワープするための 奇抜な祭り装束のひとつ
・・・なのかもしれませんね(笑)

いい祭りのあるところは 人もやはりいいですね!

Commented by tamsanpe at 2015-06-01 11:23
ダイナミックなお祭ですね。
色んな動きがあって面白い。
「あんやとうの舞」はぜひ生で見てみたいです^^

子供の頃獅子舞に噛まれるの怖かったな~^^
Commented by dendoroubik at 2015-06-01 12:30
☆ぴんの助さん

「あんやとうの舞」・・・機会があればぜひ(笑)
一般人も献酒できるのなら
いちど目のまえでやってもらいたいくらいですwww

多彩な祭りなんですけど 80%くらい
青年団に付きっ切りでした
曳山や獅子舞見てても 
ラッパや「あんやとう」の声がすると気になって(笑)

子供の頃は獅子舞に噛まれるのが怖かったですけど
この年になると 噛んでくださいと頼むのが恥ずかしくで(笑)
by dendoroubik | 2015-05-30 20:43 | ◆加賀の祭 | Trackback | Comments(8)