2015年 05月 20日
小松お旅まつり 2015 その2 壺阪霊験記 前篇
京町の芸題は「壺阪霊験記」
2013年の長浜、2014年の米原につづいて、
市川団四郎氏3年連続の壺阪寺です・・・
幼い頃に両親を亡くしたお里は、叔父に引き取られ、
いとこの沢市といっしょに育てられます。
お里は沢市を「三つ違いの兄さん」と慕い、
疱瘡が原因で目が見えなくなった沢市と夫婦に。
しかし、暮らし向きは苦しく、
この日も大家に、米屋に、小間物屋、
3人の掛け取りが押しかけてきます。
屏風のかげからのっそり姿を現す雁九郎。
釣りはいらねえ
と2両の借金を立て替えます。
すっかり気をよくした3人の掛け取り。
このお花がココロをこめて・・・
お・も・て・な・し
おもてなしをいたします(笑)
余った金で、北陸新幹線のグランクラスに乗って、
パーッとディズニーランドでも行きまひょか(笑)
善六さん、その歩き方は何ですか?
知らんのかいな 世界新記録を出した
競歩の鈴木雄介やないか(石川県能美市出身)
※このあとホンモノの鈴木選手が登場し、
花道を善六さんといっしょに競歩していました(笑)
遊び人の雁九郎はお里に横恋慕。
金の肩代わりをする代わりに、
沢市と別れて、自分といっしょになれと迫ります。
断りはするものの、返すアテもなく困惑するお里に、
暮六つに忍んでくるぜ
・・・と言い残して雁九郎は立ち去ります。
雁九郎/沢市、最初の早変わりに拍手喝采。
琴や三味線を教えて暮らしを立てる沢市。
近所の人に稽古をつけてきて、帰宅。
とても不機嫌です。
目の見えない沢市が耳にするのは、
お里の器量がよい・・・という話ばかり。
そういえば、夫婦になって3年、
お里は決まって明方に部屋を抜け出してゆきます。
他に男ができたのでは
と問い詰める沢市に・・・
壷阪の観音様に、目が見えるようにと願をかけ、
3年越しでお参りしているのだと打ち明けます。
そして、今日がその満願の日・・・。
そんなお里を疑ったことを恥じた沢市は、
自分も一緒に観音様にお参りをして、
3日間の断食をすると言い出します。
暮六つに沢市、お里の住家を訪れた雁九郎。
お里の姿はなく、謀られたと激怒。
行方を追って、飛び出します。
観音堂に着くと沢市は、自分はここで断食をするから、
お里は帰って用事を済ませてくるように言いつけます。
壷阪寺でひとりになった沢市は、
自分がいなければ、お里は幸せな人生を送れるだろう・・・
・・・そう考えて谷へ身を投げる決意をします。
南無阿弥陀仏