揖斐祭り その2

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揖斐祭りの5輌ある曳山(芸山)は、
年番で、子ども歌舞伎を奉納します。

今年の当番山は高砂山。

外題は「芦屋道満大内鑑 狐葛の葉後日譚」
(あしやどうまんおおうちかがみ
 きつねくずのはごじつばなし)





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陰謀で都を追放され、
那須野にひとり暮らす阿部保名のもとへ
ひとりの武者があらわれます。

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保名を生かしておくと、後日の妨げになると、
都から刺客として遣わされた石川強右衛門。

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なす術もなく討たれ、傷ついた保名は、
わが子、尾花丸がいてくれたならと悲憤慷慨。

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と、そこへ・・・

不思議な力に引き寄せられて、
5年まえ、何者かに連れ去られた尾花丸が、
保名の家へ戻ってきます。

虫の息の保名は、尾花丸に、
都の悪人を討って主君を守り、
阿部の家名をあげてくれと遺言します。

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それにしても、尾花丸を都まで導いてくれる
案内人が欲しいものだ、と、保名が願ったとき・・・

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尾花丸が幼い頃、
ふいに家を出て行方をくらましていた
母、葛の葉が姿をあらわします。

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葛の葉は、保名に・・・

 自分は、かつて信田の森で
 保名に命を救われた白狐。

 恩返しのつもりで人の女に化け、
 尽くしているうちに保名の子をもうけたものの、
 居るに居られぬ時が来て、
 わが子の前を去った・・・

と、行方をくらました理由を語ります。
 
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保名は驚きながらも、
尾花丸と母子の対面をさせ、
都まで導いてくれと頼んで、
助からぬわが身を悟り自害します。

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葛の葉は通力をつかい、
都へ帰ったはずの強右衛門を引き戻し、
奴、伊達平に化身して、子の仇討を手助けします。

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  人ならぬ 身こそ辛けれ 和泉なる
       信田の森の 怨み葛の葉

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右手、左手、後ろ手に筆を持ち替えて、
襖に和歌をしたためるシーンは圧巻でした。

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見事、仇討を果たす尾花丸。

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悠然と都へ旅立ちます。

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彼こそ、後の陰陽師、安倍 晴明。

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そのお供をする、奴伊達平。

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  人ならぬ身こそ辛けれ・・・

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恋しいわが子を置き去りに
しなければならなかった、
悲しい過去をしのびながら・・・

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駈けるその姿は・・・

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いつしかキツネの姿に・・・

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  信田の森の・・・

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  怨み葛の葉・・・

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平安時代の陰陽師、安倍 晴明。

彼が死んだ11世紀には、
もうその事績は神秘化され、
「大鏡」や「今昔物語集」などに、
超人的な逸話を数多く残しています。

和泉国信太(しのだ)の森の白狐が
女に化けて安倍保名と契り、
生まれたのが安倍晴明・・・

そんな伝説をもとにつくられた
人形浄瑠璃の「芦屋道満大内鑑」
(のちに歌舞伎)

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四段目の「子別れ」が有名で、
数十年まえには揖斐川の子ども歌舞伎でも
演じられていたそうですが、
これはその続編ということになります。


演じるのは、小学3、4年生の男女児。
皆、そうとは思えぬほど達者でした。

葛の葉役の女の子は、
キツネの妖しさと悲しみを
巧みに表していて、印象に残りました。
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Commented by tora003 at 2015-05-12 22:34 x
山は緑、水清く、五月晴れの下で楽しんだ子供歌舞伎。
木陰でビール片手にお祭り談義・・・最高の祭りでしたね。
ひと手間かけた写真と構成、いつもながら見事です。
Commented by dendoroubik at 2015-05-12 23:02
☆toraさん

想像してた以上に いい祭りでした
まさにお祭り日和 五月晴で しかも
toraさんとごいっしょさせていただいたのですから
これ以上を望んだらバチが当たります(笑)

写真で見返すと
襖には鉛筆で下書きされてるようでしたけれど
それにしても 僕が利き腕でふつうに書くよりも
よっぽど上手い字でした(笑)

こんなヘボな変化球でなく(←このブログのことです)
この女の子のような字や toraさんみたく 
正々堂々のストレートを投げられるようになりたいものです・・・
Commented by 清水 at 2015-05-13 21:57 x
安倍晴明に関する伝説が
福井県若狭地方にいくつか伝承されており
福井県民にとってなじみ深い人物です

写真とブログの構成が素晴らしいので
つい引き込まれてしまいました
Commented by nararanran at 2015-05-14 10:38
デジゲジさんの文章に引きずり込まれてしまいました。
写真と文章がぴったしで、読みやすくわかりやすかったです^^
ありがとうございます。
ひとつ安倍晴明に関して物知りになりました^^

最後から二枚目のお写真。
終わったあとなのかなぁ~
ほっとした笑顔がたまらなく可愛くて幼くて
どの写真も素敵でしたが、この写真も感動をさそいました♪
Commented by dendoroubik at 2015-05-14 10:57
☆清水さん

ありがとうございます^-^;
稚拙なブログですが 
この祭りのすばらしさが 少しでも伝われば本望です

安倍晴明と若狭については 寡聞にして知りませんでした
また 若狭へ行きたくなってきました(笑)

10月の米原曳山まつりの子供歌舞伎にもぜひ~~

Commented by dendoroubik at 2015-05-14 11:05
☆らんさん

実は・・・

この文章は お祭りでもらったビラの
「あらすじ」を ほぼ丸写ししたものなのです
スミマセン・・・

子供歌舞伎を見にいくと
役者たちが幕間でも すごく楽しそうで感心してしまいます
早朝から晩まで芝居をして
疲れるどころか ますます元気になっていく姿を見ると
ナニモノかに憑りつかれてるんじゃないかと思うほどです

僕が小学3年にころは 夜8時にはもう寝てました(笑)
Commented by 清水 at 2015-05-14 11:28 x
安倍晴明は晩年敦賀に住んでいた
という伝承があります
また、おおい町では安倍晴明の子孫が住んでいた
と言われております
敦賀 安倍晴明、おおい町 安倍晴明で検索すると
たくさんの書き込みがヒットしますよ

お暇なときにぜひ一度調べてみてください
Commented by dendoroubik at 2015-05-14 15:54
☆清水さん

ゲームや小説なんかの影響で安倍晴明は人気ですね
京都の晴明神社のお祭りなんか
覗き見さえできないほど混雑するって話を聞きました
福井の晴明は今度じっくり調べてみます

渡邉先生のところのお写真 拝見しましたよ
役者たちのイキイキとした表情 すばらしかったです
確かに揚幕太夫は萌え~~でしたね\(^o^)/
by dendoroubik | 2015-05-12 19:26 | ◆美濃の祭 | Trackback | Comments(8)