川上祭

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毎年、4月18日、滋賀県高島市でおこなわれる「川上祭」。

日置神社(酒波)、津野神社(北仰)の祭礼ですが、
両社は、古く「川上庄」の惣社でしたので、
参加する氏子は、旧今津町北部と
旧マキノ町の一部・・・と、広範囲にわたります。

とくに豪華な曳山や
装飾品などが登場するわけでもないこの祭りが、
見る人に、とても壮大な印象を与えるのは、
この参加者の夥しさが一因をなしているかもしれません。



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氏子は北組、西組、南組という3つの組にわかれ
輪番で「神輿」「のぼり」「踊り子」を、
それぞれに担当するそうです。

「神輿」と「大幟」は、1年ごとに交互に、
日置神社、津野神社から出ます。

午前中に、今年、神輿の出される
日置神社を覗いてから、昼ごろ津野神社へ・・・

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津野神社へ行くと、拝殿まえに、
高さ20メートルはあろうかという
巨大な2本の幟が、屹立していました。

根から掘り出された孟宗竹で、
中央には紅白の幡、その先には
トリコロールカラーの短冊が取り付けられ、
「五穀成就」「天下泰平」などの文字が躍っています。

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正午過ぎ、大幟は、若衆により運び出され、
祭礼のメイン会場、平ケ崎馬場へ向かいます。

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東日本の震災のあった年、
平ケ崎馬場での祭礼は自粛されましたが、
その際、鳥居まえで大幟を立てられて、
それで神事は終了となりました。

通常はこのように、
ただ運びだされるのみのようです。

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平ケ崎馬場まで、車で先回りします。

初夏の穏やかな青空の下、
シートをひろげてお弁当をつかう人々・・・
長閑な光景です。

笹に吊られているのは、わらじと、
馬のシッポのようなものは、
サンヤレ踊りの子供たちがかぶるシャグマ。

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しばらくすると、先ほどの大幟が、到着。

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高々と立てられます・・・

が・・・なぜか、神輿が到着するまでに、
次の登場まで倒されていました。

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神輿と、宮司さんらを乗せた馬が渡ってきました。

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ちょうどその頃、サンヤレ踊りがはじまります。

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「サンヤレ」の語源は・・・

 「参」(参る)「弥」(弥栄)「礼」(礼を尽くす)
 から「幸やあれ」が転訛したとか、

 「サン」(さあ)「ヤレ」(はらえ)

「山野に礼」

・・・などともいわれますが、よくわかりません。

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上賀茂神社のサンヤレ講も、
農家を中心に組織されたものですし、
滋賀県下の「サンヤレ」も、
おこなわれる地域や時期から、
農耕に係ることにはちがいありません。

疫病の広がりや、農作物への被害などの災厄を
鎮めるための風流踊り・・・といわれます。

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馬や神輿がに到着し、馬場を渡御してゆきます。

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この祭りがはじまったのは平安時代(長暦3年)。

かつては、数日にわたって
能楽などの芸能や、
競べ馬なども行われていたそうです。

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踊り子の子どもたちは薄化粧。 とても可愛い・・・

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この祭礼の至るところにフィーチャーされている
トリコロールカラーは何を意味しているのでしょう・・・?

自由・博愛・平等・・・?(笑)

北組、西組、南組の「和」・・・でしょうか・・・

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神輿と子ども神輿の渡御。

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お旅所の祭礼場へとすすみます・・・

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神輿渡御がおわると、流鏑馬がはじまります。

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流鏑馬・・・といっても矢を射ることはなく、
型を見せる形式的なものです。

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そのあと、素駆(すばせ)がおこなわれます。

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この祭りの壮大さは、参加者の多さだけでなく、
水平に疾駆する馬と、垂直に屹立する大幟の対比が、
空間の広がりを感じさせることによるのかもしれません。

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揃いのハッピを来た子どもたちが、
ササでつくった小幟を持って登場。

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このササも「サンヤレ」と呼ばれていました。

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小幟のサンヤレの子供たちを先頭に、一行は、
流鏑馬の終わった馬場をお旅所まですすみます。

そのあとに大幟がつづき、
しんがりは、紋付袴のサンヤレ踊り。

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大幟がゆっくりと渡御するまえに、
先導する子どもたちは、小幟のサンヤレ竹を、
地面に叩きつけるような動作を繰り返します。

大幟が渡ってくる道を、
掃き清めているようにも見えますが、
竹先につけた「天下泰平」「五穀豊穣」の紙を
互いに落とし合っているのだそうです。

災厄を落としているのでしょうか・・・

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そのあとを、大幟が渡ってゆきます。

片方ずつ、1メートルずつ・・・ゆっくりと・・・

いったい、これが何を意味しているのかわかりませんが、
どこかで見た光景・・・と記憶を探ってみると・・・

竜王の「ケンケト祭り」で、
イナブロが渡御するシーンに似ていなくもありません・・・

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 サンヤーレ サンヤレ

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何度も倒れそうになりながら、何とか持ちこたえ
無事にお旅所に納められる光景に、
なぜか、カタルシスを覚えてしまうのが不思議です。

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子どもたちが主役のこの祭り。

今年はたまたま土曜日でしたが、
4月18日固定で行われますので、
この日は学校も休校。

親戚縁者からも子どもたちが集められるそうで、

 「今年は(子どもを)よう集めたなあ!」

・・・という賞賛の声も耳にしました。

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雨でも同じように行われるとのことですが、
初夏の青空が、とてもよく似合う祭りでした・・・
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Commented by tamsanpe at 2015-04-24 15:20
こんにちは。
祭の行列?が田園風景を歩いてる所など久しぶりに見た感じがします。
大切に残していかないといけませんね。

素敵な写真とともに楽しく読ませていただきました^^
Commented by dendoroubik at 2015-04-24 18:59
☆tamsanpeさん

こんばんは!

ホントに 滋賀県の祭りを見ていると
(電柱さえなければ・・・)
いったい いつの時代?
・・・と思ってしまうような
アナクロな光景に出合うことがままあります(笑)

「懐かしい光景」
・・・という表現がありますけど
僕が子どもの頃には 疾うになくなっていたようなものさえ
風土として残っているのが とても面白いなあと思います

コメントいただきまして ありがとうございます!
Commented by moriyamayosifue at 2015-04-24 23:05
もりだくさん、いろんなことをするんですね~
サンヤレがあったり流鏑馬があったり。
老若男女、たくさんの人が参加するんですね。
素朴やのに、壮大というか、祭り、なんやろなぁ。
面白いです~ 
Commented by moriyamayosifue at 2015-04-24 23:06
すいません。↑ うずらです~
(昔、書いてた、某サークル名になってますが・・)
Commented by dendoroubik at 2015-04-25 13:06
☆守山葦笛さん

・・・ゆうたら うずらさんしかいません(^o^

壮大なのに まったりとした雰囲気もあって
なかなか楽しい祭りでした
これだけの人が集まる・・・ってだけで
壮大さを演出できるもんなんですね
・・・といっても これだけの人を集めるってこと自体が
きょうび むずかしいことなんでしょうけど・・・
Commented by meister_shaku at 2015-04-27 19:32
初めまして、やかんと言います。
当ブログに、とても元気の出るありがたいコメント
いただきありがとうございます。

おわらブログをUPするタイミングを逃してしまい、
正直UPをためらっていたのですが、
dendoroubikさんの言葉に救われました(^^♪
体調不良が続いているため、文章書けませんが、
じわじわとUPしていく予定なので、今後もヨロシクです。

こちらでは、素敵な行事を沢山撮られていますね、
またお邪魔させてもらいたいと思いますので、
リンクもいただいて行きますm(__)m
Commented by dendoroubik at 2015-04-27 22:06
☆やかんさん

おととしの風の盆で 
夜明けの福島町の情景をupされていましたね
他のお写真も もちろん堪能させていただいておりましたが
とくにあの切ない空気感にヤラれてしまい
昨年のお写真も 心待ちにしていました
やっとupがはじまり 感慨ひとしおです!
バンザーイ!

それと・・・
前々回の布橋灌頂会では たぶんとってもニアミスでした(笑)

これからも
やかんさんのところへ 酔い痴れにお伺いいたします
コメントいただきまして ありがとうございます
Commented by りんごの里から at 2015-04-28 23:05 x
こんばんは。
まだまだこんな素晴らしいお祭りがあるのかといつも感心いたしております。
歴史を感じます。
dendoroubikさんのスバラシイ感性で描かれるお祭りの一部始終に釘づけで見とれています。ありがとうございました。
Commented by dendoroubik at 2015-04-28 23:32
☆りんごの里からさん

こんばんは!

滋賀県は いい意味でも悪い意味でも「田舎」です
47都道府県を踏破したわけではありませんが
おそらく日本一の「田舎」だと思います

いい意味での「田舎」が顕われているのが祭りで
この川上祭もとても 楽しかったのですが
今年の1月に見た「ヤシャリさん」という
祭りというか 行事には とても感銘を受けました

他の記事は どうでもいいですから(笑)
ぜひ 一度 見てやってください⇒

http://gejideji.exblog.jp/23304222/
by dendoroubik | 2015-04-24 00:00 | ◆近江の祭 湖西 | Trackback | Comments(9)