長浜曳山まつり 2015 その3 加賀見山旧錦絵






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弐番山は、高砂山(宮町組)

外題は「加賀見山旧錦絵」
(かがみやまこきょうのにしきえ)
-竹刀打ちから奥庭仇討の場-

まるでマキノ映画のように、
一瞬も飽きさせない舞台の演出は、
もちろん、市川団四郎さんです。



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奥御殿で権勢を振るう岩藤の局。

おもしろくないのは、
自分よりも位の劣る中臈の尾上の方が
大姫の信頼が篤いこと。

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武芸の心得のない尾上に、
わざと竹刀での勝負を持ちかけ、
恥をかかせようと目論見ます。

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困惑する尾上を救ったのは、
尾上の召使いのお初。

腰元の霧島を手もなく打ち負かします。

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業を煮やした岩藤は、お初に挑み・・・

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敗れ去るのですが、勝負あったとみた瞬間に、
お初を騙し討ち。悔しまぎれに高笑い・・・

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ますます岩藤の恨みを買ってしまう尾上・・・

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頼朝の使いで、牛島主税が奥御殿に、
尾上が大姫より託されていた「蘭奢侍」
を受け取りに現れます。

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しかし・・・

箱を開けてみると、入っていたのは岩藤の草履。

 尾上が、「蘭奢侍」を盗み、
 その罪を岩藤に擦り付けようと、草履を入れたのだ

・・・そう言い放って岩藤は、
草履でさんざんに尾上を打ち据えます。

岩藤の狂言だとわかりながら、
じっと耐えるしかない尾上・・・

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岩藤から受けた恥辱に堪えかねて、
自害を覚悟した尾上。

里の親への遺言状をお初に託します。

お初は、尾上の様子がいつもとちがうのを勘づいて、
「後日」・・・と、いったんは断るのですが、
言いくるめられて、泣く泣く使いに走ります。

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里親と、心から自分に仕える
お初に詫びながら、尾上は自害・・・

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走るお初のまえに・・・

牛島主税らの悪巧みを察した谷沢求女が登場。

「蘭奢侍」を出せと詰め寄る求女に、
主税はあくまでシラを切りますが・・・

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揉み合ううちに文箱から飛び出したのは、
尾上の遺言状と、それに添えられた草履・・・

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遺言状を読んだお初は、あわてて屋敷へ取ってかえします。

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すでに懐刀で自害を果たしていた尾上。

主が、命と引き換えにしたためた、
岩藤の悪行の数々を告発した書状を読み・・・

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お初は仇討を決意します。

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藤を切って、駆け出すお初・・・

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お初は岩藤に、尾上の具合がわるく、
見舞ってほしいと切り出しますが、
頭痛を理由にそれを断わります。

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頭痛ならば、よいお守りが・・・

と、お初が岩藤の頭に差し出したのは遺恨の草履・・・

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余談ですが・・・

この話の原作は、天明二年(1782年)初演の
人形浄瑠璃ですが、草履打ちの話は
実際にあった事件をもとにしているそうです。

局の草履を履きまちがえた側女をが、
草履で打ってなじられたために自害。

その下女が、局を刺して仇討したのだとか・・・

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2回通して観ましたが、この仇討のシーンは見事で、
2回とも、拍手喝采でした。

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討ち果たしたはずの岩藤が、
ふいに蘇るシーンの笑いも(笑)

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仇討とはいえ、局を殺めたからには、
お初も自害は覚悟の上。

懐刀を取り出したそのときに・・・

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待て・・・と制止したのは谷沢求女。

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岩藤は、御家を揺るがす極悪人。
それが露見したいま、
お初は、その忠義と働きにより、
二代目尾上を名乗ることが許されたのだ
・・・と告げて見得を切り・・・

お初の仇討と御家騒動は一件落着。

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曳山の舞台という制限された条件の下で、
原作を大胆に変えてしまうこと
で知られる振付の市川団四郎さん。
アクションのつなぎ方が息もつかせぬ面白さ。

冗長になりがちな説明的なセリフには、
流行りのギャグを入れたりして、観衆を飽きさせず、
物語の楽しさを堪能させてくださいます。

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それにしても・・・

観ているときには、まったく意識してませんでしたが、
こんな女の世界を演じ切っているのが、
小学生の男の子・・・ということに、改めて驚嘆します。   (つづく)
by dendoroubik | 2015-04-24 17:03 | ◇長浜曳山まつり | Trackback | Comments(2)
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Commented by すぺいん人 at 2015-04-27 19:12 x
惹きこまれて一気に最後まで拝見しました!

そういえば、、、みんな男の子なんですもんね(^^;)
女子のドロドロ感というか、岩藤の表情が最高です❤
霧島も可愛いし(笑)、
尾上とお初もすごく良い表情をしていますね!
そして、そんな素敵な瞬間を捉えられてるdendoroubikさんもさすがです!

・・・やっぱり生で見たかった(TT_TT)
Commented by dendoroubik at 2015-04-27 21:18
☆すぺいん人さん

われらの(笑)団四郎師匠は ホントに人物造形が巧みですね
とくに女性の描き方がとても好きです
ヒロインには いつも恋してしまいます(笑)

おととしの長浜 去年の米原 今年の小松と 
3年連続の「壺坂霊験」!
webの新聞で稽古写真を見ただけで
もうお里ちゃんに恋してしまいました(笑)