小松お旅まつり 2014 その2 傾城阿波鳴門 どんどろ大師の場①

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小松に到着して、まず向かったのは、
今年の当番町のひとつ寺町。

子ども歌舞伎の外題は「傾城阿波鳴門 どんどろ大師の場」。

和泉国斑鳩家のお家騒動物をもとに、
阿波の十郎兵衛の巷説をとり入れて
つくられたお馴染みの話ですが、
なんといっても、振り付けが市川団四郎師匠。
これがいちばんに向かった理由です。

翌日は仕事だったのですが、
けっきょく、夜の3回目も含めて、その日の全公演を見て・・・

そして3回とも泣いてしまいました(笑)




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寺町はその名の示す通り、
名刹本覚寺や、真行寺、
建聖寺などの由緒ある寺院のある、
いわば門前町として発展してきた町です。

子供歌舞伎では、
そんな寺町ならではの粋な演出もありました。

執行中に、ゴーンと隣のお寺から鐘の音が聞こえてきます。

 「えー音ですなー」

 「でも、本覚寺さんの鐘の音に似てますなー」

 「そらそうや! 本覚寺さんが、子供歌舞伎の演出で
  鳴らしてくれたはるんやもん」

 「へー。小松のお寺さんは粋なことしはるんやなー」(笑)

近辺には塗師屋町とか本鍛冶町、本大工町という町があり、
これもその名の通り、前田利常が小松城に隠居していた頃、
城の普請に携わった職人たちが住む地域でした。

どこか職人町の面影を残す、郷愁を誘う町並みでした。

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こちらの曳山の建造は、
おそらく寛政の頃(18世紀末)といわれます。

八基揃えのときなどの見比べると、
櫓の大屋根が他の曳山にくらべて小さく、シンプルです。
これは他の町への手向けに曳行する際にも、
狭い道で邪魔にならないよう配慮されたのといわれます。

しかし、この町の誇りは、
なんといっても大屋根の軒に吊るされた唐金宝鉾。

文久元年、子供歌舞伎を観覧し、
寺町の芝居に感心した
大聖寺藩十代藩主、前田利極から
贈られたものなのだそうです。

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さて・・・


舞台は浪速。

大阪城にほど近い空堀町の善福寺というお寺、
通称「どんどろ大師の縁日に、
お参りに訪れた、仲の好い尼さん二人・・・
妙天さんと妙珍さん。

茶屋で一服しているとき、妙珍さんが
大切なことを忘れていたのに気づきます。

昨晩、銭湯の帰り、偶然、近所のお弓と出会い、
どんどろ大師にお参りに行く約束をしたのでした。

それを今朝、すっかり忘れて、
妙天さんと出かけてしまったのです。

 「あんた、知らんで! 
  お弓さんの旦那さんはお侍さん。

  『ウソを申すとはけしからん! 
   手打ちに致す!』

 と首をはねられるかもしれまへんで」

と脅かす妙天さん。

ウワサをすれば何とやらで、
そのお弓さんが向こうからやってきます。

 「どないしょー、どないしょー」

 「わたしがあんじょう言うたげるよって、
  あんた、あの茶店の中に隠れてなはれ」

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案の定、立腹しながら、
妙珍さんとのいきさつを話すお弓さんに
「あんじょう言うたげる」どころか・・・

 「悪い人ですな~」(笑)

追い討ちをかける妙天。さらに・・・

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  そやかてお弓はん、
  あの妙珍と約束しやはるのがアカンわ~。
  あの人はそうゆう人ですねん。
  味噌が切れたよってに味噌貸して、
  醤油が切れたの塩が切れたのて
  借りにくるのはええんどすけど、
  返しにきたこといっぺんもおまへんのや。
  それにあのひと・・・

  実は、コレの気ぇがおますのや

・・・とひとさし指をカギ型に曲げて見せます。
 
 「まあ!そんなお人とは見えまへんけどなあ・・・」

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堪りかねて茶店から飛び出す妙珍さん。

 「あんた、今出てきたらアキマヘンがな。
  これからボチボチとりなしたろ思てたとこやのに」

 「どこがとりなすや。ボロクソ言うてからに!
  そら、味噌醤油は借りてますけど、
  いっつもちゃんと返してますがな!
  それになんや『コレの気ぇ』て?」

・・・とひとさし指をカギ型に曲げて突き出します。

 「曲がってますなあ」(笑)

尼さん二人が往来で取っ組み合いになります。

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  まあまあお二人さん。
  ワタシのことでふだんは仲の好いお二人が
  争われては申し訳ない。
  ここはこのお弓に免じて・・・

  水に流してもらいまひょ

この後も、妙天・妙珍のおもしろおかしいやり取りがつづき・・・。

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 巡礼にご報謝~

巡礼姿の幼い娘が登場します。
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by dendoroubik | 2014-06-02 15:00 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(0)