小松お旅まつり 2014 その1

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石川県小松市の「お旅まつり」という一風変わった祭りの名は、
神輿が渡御することを「旅する」と呼んだことに由来するのだとか。

お隣り白山市の「美川おかえり祭り」
とともに、独特のネーミングですね。

加賀藩三代藩主、前田利常が小松城に隠居していた頃、
莵橋神社と本折日吉神社の神輿が、小松城まで渡御し、
神事をおこなったのがこの祭りの起源とされています。

利常の死後も、絹織物で富を蓄えた町衆。
彼らが「旅まつり」に奉納するために、
曳山子供歌舞伎をはじめたのが明和3(1766)年。

再来年には250年を迎えます。

 「曳山子供歌舞伎 次の250年へ」

幟や看板が、小松の町のいたるところに掲げられていました。

前回見たときにはなかったこの役者のお練りも、
やはり250年へ向けての新しい取組みなんだそうです。




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小松のお旅まつりに来てまず楽しいのは、
町じゅういたるところで見られる獅子舞。

橋北の菟橋神社、橋南の本折日吉神社の
氏子の家を一軒ずつまわります。

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市街を東西に流れる九龍橋川の
北(橋北)の菟橋神社、南(橋南)日吉神社、
それぞれ別の神社の祭礼としておこなわれるということを、
2年まえにこの祭りを見てはじめて知りました。

橋北で曳山を保有するのはの京町、中町、材木町、
橋南は龍助町、西町、寺町、八日市町、大文字町。

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獅子舞もそれぞれに毎年10ほどの組が出るそうです。

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お旅まつりの曳山子供歌舞伎は、
絹織物の生産で富を築いた小松の旦那衆が、
近江長浜の曳山まつりに影響を受けて
はじめたものといわれますが、
250年も独自に継承されてきただけあって、
見比べるとずいぶん印象がちがいます。

どちらが良いとか、好きとかいうのではありませんが・・・

女人禁制・・・曳山はもちろん、
稽古場にさえ、お母さんであっても立ち入れない長浜と、
役者が女の子主体の小松
・・・というのがいちばんのちがいでしょうが・・・

長浜のような神事の色合いが少し薄く、
市民ぐるみのお祭り・・・という感じもします。

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彼女たちの装束は、白拍子。

平家物語の冒頭に登場する白拍子、
仏御前は小松の原町出身。

彼女を主人公にした新作歌舞伎「「銘刀石切仏御前 西八条館の段」
2009年と2012年にお旅まつりで演じられています。

250年の節目には、
きっとどこかの町が演ってくれそうな気もします。

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今年の当番山、寺町。

外題は<「傾城阿波の鳴門 どんどろ大師の場」。

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4年まえ、故あって幼い娘を故郷に残したお弓。

巡礼姿で父母を訪ね歩くその娘に偶然再会。

今はお尋ね者故、母と名乗らぬまま突き離しますが・・・。

娘の名を叫びながら駆け出すラストシーンに涙です。

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八日市町の「絵本太閤記 十段目 尼ヶ崎之段」。

今回も役者は全員女の子でした。

明智光秀なんで、女の子には相当難しい役だと思うのですが、
見事に演じ切っていました。

そして、どちらの主役も「泣く」のがとてもうまい!

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先日、富山の出町子供歌舞伎を見物に行ったとき、
隣合わせたカメラマンが小松の方。

お旅まつりで、その方と偶然、再会しました。

出町では小松の方々が観光バス2台で見物に。
おそらく、地元の方々より多かったと思います。

お好きなんですねえ(笑)

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妙天、妙珍のふたりの女の子も
とても可愛く、そして笑わせてくれました。

 妙天さん。向こうに見えるあの山は?

 あれは白山

 これは大阪の話でっせ
 大阪から白山が見えますかいな

 そやかて 小松の人に大阪の話してもわからしませんやろ

 それもそうや・・・ほな、海のそばのあの大きな門は?

 あれは勧進帳でお馴染みの安宅の関
 
 ノボリがいっぱい立ってる、あのキレイな建物は?

 あれは毎年、子供歌舞伎フェスティバルが行なわれる
 「石川県こまつ芸術劇場うらら」や

 曳山のまわりにぎょうさん人がいてはるあれは?

 小松が世界に誇る、お旅まつりの子供歌舞伎やないかー

 寺町の「どんどろ大師」は泣かせるらしいなー
 なかでも妙珍役の女の子は、えらい上手いらしいで!

 誰もそんなことゆうてへんわ!

 誰もゆわへんし自分でゆうてんのや!

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橋北と橋南を隔てる九龍橋川が
暗渠となって下を流れる細工町の交差点。

出番山を中心に八基がズラリと並び・・・

やがて宵闇・・・

そのなかで子供歌舞伎を眺める・・・至福のひとときです!
by dendoroubik | 2014-05-29 09:48 | ◇小松お旅まつり | Trackback | Comments(6)
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Commented by tora003 at 2014-05-18 20:01 x
タイムリーなブログ更新は諦められたのでは?
里山風景が広がる余呉から勧進帳ゆかりの小松へ・・・
心地よい五月晴れの下での祭り見物は至福のひと時です。
曳山の舞台のみならず、祭りならではの町角風景も上手く捉えてみえますね。
見習わなければ。


Commented by dendoroubik at 2014-05-18 21:40
☆toraさん

まだ積み残しの祭りが4つあるのですが
ふと夜中に お弓ちゃんと明智光秀の泣き顔の写真を見てると
つい熱くなって睡眠時間を削ってしまいました(笑)

toraさんが僕から見習うことなど何もありません
「垂井 去りがたし」・・・の旅愁にたどり着くのに
僕にはあと100年くらいの修養が必要です・・・

ところで 今月31日の土曜日に
勝山左義長が大阪駅にやってきます
せんべぇさんと行く予定なのですが
ご都合 いかがでしょうか・・・?
Commented by tora003 at 2014-05-19 21:28 x
この日はね~
我が町のよさこいイベントがありまして~(涙)
せんべぇさんはあの日の衣装で登場でしょうか?
dendoroubikさんは粋な浮き姿を披露されますか?
ご両人の記録係として行きたいな~

Commented by dendoroubik at 2014-05-19 23:11 x
☆toraさん

おっ! それは楽しみですね\(^o^)/

せんべぇさんは ひょっとしたらあの格好で来るかもしれませんので
僕が記録係を務めることにします(^-^

それにしても保存会の方々は毎週のように各地で精力的に公演を行っておられますね♪ヽ(´▽`)/

Commented by すぺいん人 at 2014-05-23 23:54 x
八基がずらりと並ぶろ美しいですね~☆
お旅まつりへは去年初めて行きましたが、どこを歩いても獅子舞に遭遇するのでテンションあがりました(笑)。

この日はお天気も良かったんですね~♪
私は今年も最終日に行きましたが、雨が降ってきちゃって。。。(テントの中で見させて貰ったので大丈夫でしたが)

同じ曳山子供歌舞伎のお祭りでも、それぞれの地域にそれぞれの良さ・見どころが有って面白いですよね♪
小松の曳山は前に花道が出てるのも演出の幅が広がって面白いなって思います♪
Commented by dendoroubik at 2014-05-25 04:20
☆すぺいん人さん

あの花道は 毎回活用されてますね~(^o^
出町の 前の二本の柱が取り外せる方式もいいですね\(^o^)/

子供歌舞伎じたいも もちろん好きですが
こういうのを大切にしてる文化というか風土がまたいいんですね♪ヽ(´▽`)/

獅子舞といえば 石川県富山県には それぞれ1000ほどあるらしいですね
昨年の春 富山県の新湊の獅子舞へ行くと・・ 町中獅子舞だらけ
それにしても見物人が少ないな・・・と思ったら
それもそのはず みんながやってるので見る人が(^-^;