出町子供歌舞伎曳山祭 その1

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富山県砺波市の「出町子供歌舞伎曳山祭り」へ。

北陸の子供歌舞伎といえば、
お隣り石川県の「小松お旅まつり」がつとに名高いですが、
富山県内には、かつて9つもの曳山歌舞伎があったそうです。

富山、小矢部、高岡(戸出、伏木)、滑川、魚津、黒部、入善・・・
ただ、現在まで伝承されているのはここ砺波の出町のみ。

なぜ、他の曳山歌舞伎が途絶してしまったのかはわかりませんが、
220年の歴史を刻み、伝承されてきたことに、
敬意を表したくなるような、すばらしい行事でした。




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午前9時半からの役者のお練りを見たかったので、
朝、5時に自宅を出発。
9時前に真光寺に着くと、
ちょうど振り付けの市川団四郎先生が、
子供役者たちにメイクを施されているところでした。

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「せっかくだから、窓の方から撮りなさいよ」

・・・と、先生が声をかけてくださるのですが、
窓と机の間隔が10センチほどしかなくて
物理的に不可能でした(笑)

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こちらの子供歌舞伎も、
戦後から女の子が舞台に登るようになったそうです。
今回、唯一の女の子の玉織姫。
元気で可愛らしい小学3年生の女の子でした。

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熊谷次郎直実と平敦盛役のふたりの男の子、
すごく仲がいいなあ・・・と思ってたら、実は兄弟。

さりげなく組討のステップを練習してたり・・・。
ご自宅でもここ数ヶ月、こんな感じだったんでしょうね(笑)

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当日の天気予報は「雲ときどき雨」。

滋賀の自宅から福井にかけては、
朝からまとまった雨が降りつづいていましたが、
石川へ入ると、ときどき薄日が射すような曇り空に。

富山に入ると、春は晴れの日でも見られる日の少ない、
立山連峰の稜線がうっすら見えるほど。
なんとか曳山で演ってくれないかなあ
・・・という期待がふくらみます。

雨天の場合は、真光寺か曳山会館で狂言がおこなわれます。

が・・・すでにお寺の本堂に舞台が設置されており、
今回は曳山を見ることはできなさそうです・・・

予定時刻になっても、時折、小雨がパラついたりして、
お練りも取りやめ、車で子供役者たちを神社まで移動
・・・という話も出ていましたが、これはなんとか行なわれました。

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予定時刻の9時半を少し遅れ、
小雨が止んだ間隙を突いて、
真光寺から出町神明宮までのお練りがはじまります。

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祭りのメインストリート、
本町通りの街路樹、ハナミズキは満開。

この町のシンボル、チューリップの鉢植えも見事でした。

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神明宮で神事がおこなわれます。

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この後、本来なら11時半に神社で
奉納狂言がおこなわれる予定でしたが、
雨天のため午後1時半から真光寺での執行に。

子ども役者たちはバンで引き返します。

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3時間以上、時間が空いてしまったので、
駅前から無料のシャトルバスに乗って、
「となみチューリップフェア」の会場へ。

GWということもあって、園内は物凄い人出でした。

子ども歌舞伎の執行時間を
アナウンスする放送が流れていましたが、
これを聞いて行こうとする人は、
おそらくいなかったのではないかと思います。

もったいない話です。

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ふたたび真光寺に戻り、開演を待っていると・・・

天候がやや回復してきたので山車を出します
つきましては準備に30分いただきたい・・・

・・・と説明がありました。
あわただしく入れ替えがおこなわれました。

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曇天には変わりありませんでしたが
幸い雨はあがっています。

夕方からは本格的に降り出す予報で、
明日も天気の回復は期待できません。
どうしても子供たちには山車の上で演じさせてやりたい
やるなら今・・・という思いで決断されたんでしょうね。

今年の当番山、西町の曳山は、
出町に受け継がれる曳山のなかで最も古く、
1789(天明9)年の作。

慶応年間、現在の姿に造り替えられた、とありますが、
黒漆塗りの高欄以外、白木づくりで、
雨が落ちてくればシミになりかねません。

そんななかでの決断。拍手です。

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出町には3基の曳山があり、
毎年、順に子ども歌舞伎を演じます。

今年の当番山の西町、外題は「一谷嫩軍記 須磨浦の段 組打の場」

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子ども役者たちも、曳山での執行に、
心なしか晴れやかな表情です。

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子ども歌舞伎振り付けのベテランで、
歌舞伎役者の市川団四郎さんは、
出町子供歌舞伎を手がけられるのははじめてだそうです。

定番の「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」の前段に当る
「須磨浦の段 組打の場」は、
ちょっと珍しい演目だと思うのですが、
2年まえの長浜曳山まつりで、
高砂山が、やはり団四郎さんの振り付けで演っています。⇒こちら

海のなかでの騎乗の合戦など、
曳山上では再現できない場面は、
大胆に改変されていて・・・
ただ改変されているだけでなく、
もともと、こういうものかと思わせてしまうような
印象的なシーンに移し変えられているのがスゴイ!

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いよいよはじまります!
by dendoroubik | 2014-05-03 14:28 | ◆越中の祭 呉西 | Trackback | Comments(6)
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Commented by すぺいん人 at 2014-05-05 21:04 x
私も5時発でした(笑)。
お練りにも行きたかったんですが、、、何しろ父親が長距離は歩けないので、とりあえずチューリップ公園に行っちゃいました(^^*)

あの天気で曳山を出すのは勇気がいったと思いますが、ありがたかったですね☆

お寺さんで役者たちが衣装をつけてリラックスしてるのを見て、
「めっちゃ雰囲気良い~♪♪♪」と感じました(笑)。
長浜みたいに観光客の数は多くないけど、地元の人たちに愛されてるお祭りなんやろなって思いました♪

続き楽しみにしています♪
・・・私の方はお旅まつりまでに間に合うか不安になってきました(爆)。
Commented by dendoroubik at 2014-05-06 14:00
☆すぺいん人さん

出町の子ども歌舞伎 よかったですね!
雨ということもあってか 小松からの団体さんを除けば
観衆が少なかったのが気がかりでした(>_<)
チューリップフェアはあんなに盛況なのに・・・
また 晴れた日に 見物したいと思いました♪

自分も休みのたびに祭り見物なので
なかなか更新できません(^-^;
時々 苦痛に感じることもあるのですが
ブログを更新することが目的でもなく
写真を撮るために出かけるのでもなく
祭りそのものを楽しみたいだけなので
気にせず また出かけます\(^o^)/

Commented by Capt.Yama at 2014-05-09 16:38 x
フルに観られたんですね

的を得た、その2、その3の解説も感心し、文学を感じました。
Commented by Capt.yamaさん at 2014-05-09 21:56 x
雨のためイレギュラーな上演となりましたが
2回つづけて見ることができました

滋賀県でも長浜の子供歌舞伎は盛況ですが
米原の方はいつも閑散としています
出町の子供歌舞伎も こんなにすばらしいのに観衆が少ないことに
ちょっと憤りを感じました(>_<)

富山の方より 小松からのお客さんの方が多かったです
富山県民の自省を促したいと思います!
Commented by senbei551 at 2016-01-29 01:28
今回のダイドー「日本の祭り」が出町子供歌舞伎でした。泣きました(^^)子供歌舞伎ええですなー。
Commented by dendoroubik at 2016-01-30 00:09
☆せんべぇさん

規模は大きくありませんけれど すばらしい行事でした
何年か前 おわらへ行く途中 ここでイベントがあり
立ち寄ってみたのですが 子供たちが三味線弾いたり
義太夫を唸ったりしていて これもとてもよかったです