長浜曳山まつり 2014 その5「「碁盤太平記 山科閑居 大石妻子別れ」

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三番山、月宮殿(田町組)。
「碁盤太平記 山科閑居 大石妻子別れ」。お馴染みの外題です。

奇しくも、「重の井子別れ」と同じ近松門左衛門の作。

武士の次男だった門左衛門は、14歳のとき、
播州赤穂藩、浅野家の御典医を勤める、
近江国野州郡の近松家に養子入り。

四十七士、近松勘六行重は義理の兄。

勘六が江戸へ下る際、
門左衛門は彼の子供たちに類が及ぶことを避けるため、
養子に取り、こっそり商人に育てあげています。

門左衛門と浅野家、大石家との関係は、
ここでは書き切れませんが、
赤穂藩の人々の忍従を間近で見てきた、いわば当事者。
彼らに対する共感と、幕府に対する怨念、
そしてこの事件の真相を広く世に知らしめ、
後世に伝える・・・という意図があったにちがいありません・・・。

「忠臣蔵」を単なる復讐劇から、人間ドラマへ造形したのは、
やはりこの作品だったのではないかと・・・。






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曳山は天明5(1785)年、岡田惣左衛門重貞、
亭は嘉永3(1850)年、藤岡重兵衛光隆の作 。

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月の宮殿を表したといわれる重層の亭、
そのうえに置かれたギヤマン製の宝玉。
長浜曳山で、もっとも美しい姿とも評されます。

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主君が無念の切腹と遂げたあと、
城を明け渡した大石内蔵之助。
いまは山科の閑居に長男、主税と移り住み、
遊興三昧の日を過ごしています。  

討ち入り決行を促す密書も無視し、
 
仕損じれば世間の笑いもの
見事仕遂げても畢竟切腹
なにもしないが上策


と、うそぶいています。

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母、千寿は、そんな不甲斐ない内蔵之助を亡父の位牌で打ち据え、
碁石を投げつけて折檻しますが、動じず、
妻、りくとともに国もとへ追い返してしまいます。

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山科の閑居には、吉良方の間者が二人・・・良助とお梅。

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字の読めないはずの良助が、
吉良方からの手紙を読んでいるところを見咎められ、
主税<に切りつけられます。
そこへ助太刀したもうひとりの間者、お梅。

しかし、なぜか良助は主税をかばい、
お梅を刺し殺してしまいます。

深手を負った良助が当るところによると・・・

実は、彼は浅野家の元家臣、萱野三左衛門の息子、三平。
吉良方に、内蔵之助の遊興ぶりを密告し、
油断を誘うための二重スパイ役を演じていたのでした。

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そんなことは端からお見通しだった内蔵之助。

三平親子の忠義を褒め称え、
仇討ちの仲間に加えることを約束します。

瀕死の三平は、碁盤で吉良邸の見取り図を教え、息絶えます・・・。

内蔵之助は、時機到来・・・と、江戸へ立つ決心をします。

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「あまりと申さばお愛しい。せめて一言御暇乞いを」

「うつけ者め!
親を捨て妻子の者に別るるは我々ばかりと思い居るか」


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さすが思愛骨肉の燈火消して 親と子が
 
「せめて名残に」
「これが此の世の」


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忠義に堅い大石親子 
雪の明かりに探りより

  
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これが此の世の別れかと
忍び嘆かせ給うをば、
声を聞き捨て振り捨てて 
行方に響く夜半の鐘


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武士の道こそ

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by dendoroubik | 2014-04-27 14:22 | ◇長浜曳山まつり | Trackback | Comments(4)
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Commented by tora003 at 2014-04-29 14:30 x
締めくくりの一枚が素晴らしい、夕渡りの直前でしょうか・・・
勢揃いした役者と若衆、背後は灯りの入った豪華な曳山群、美しいショットです。
ところで「碁盤太平記・山科閑居の場」
垂井でも上演されます、同じ演目を見比べるのも興味深い。
5月3日か4日に訪れる予定です。
忠臣蔵談義しながら楽しみましょう。
Commented by すぺいん人 at 2014-04-29 22:15 x
こんばんは☆
今日はお声かけてくださってありがとうございました♪
小矢部と砺波のハシゴ、お疲れ様です(^^*)
もっと色々とお話したかったのですが、父親の酸素ボンベの残り量も心配だったので早々に失礼しました(涙)。

長浜の記事、アップされている分を拝見してきました♪
喜有福満祭提灯、ストーリーとお写真を見たら「生で見たかった~!!(><)」ってなりました(TT_TT)

そして、、、碁盤太平記・山科閑居のお写真がものすごく素敵で❤
夕方に撮られた(?)お写真が特に雰囲気がすごく良いですね♪(^^*)
大石役の彼の熱演を思い出しました♪
Commented by dendoroubik at 2014-04-30 09:38
☆toraさん

おっしゃる通り 最後の写真は
夕渡りまえの記念写真撮影の場面です
夜の帳が下りてくるあの時間の雰囲気がいいですね

垂井の曳山は都合で行けなくなってしまいました(残念!)
toraさんとの忠臣蔵談義は次回の楽しみに^-^

その代わり 昨日 砺波の「出町子供歌舞伎曳山まつり」
へ行ってきました
市川団四郎さんが出町ではじめて振り付け
そういえば長浜のこの忠臣蔵は
お姉さまの振り付けでした
団四郎さんも米原で「山科閑居」をやられてましたが
さすがにとても似ているように感じました

垂井の山科閑居・・・やはり見てみたい!
Commented by dendoroubik at 2014-04-30 09:48
☆すぺいん人さん

昨日はありがとうございました!
お会いできて光栄です

雨の心配が残るなか
山車を出された西町の方々の心意気には感謝感謝でしたね

小矢部には行かず
あの後 もう1回見て帰宅しました
お寺で待っているとき隣あわせてお話しした方が
たまたま小矢部の方で「今日は(雨で)ないよ」
・・・ということでしたので・・・
ビニールをかけて決行するところもありますが
小矢部は雨だと出ないということでしたので
(ホントになかったかは未確認です(笑) )

次回は小松ですね
体力がもつかな~(笑)

ぜひ 子供歌舞伎談義で盛り上がりましょう!