あいの土山斎王群行

c0196076_6455525.jpg

滋賀県甲賀市土山。

今年で17回目を迎える、
「あいの土山斎王群行」がおこなわれました。




c0196076_821739.jpg

斎王は、、伊勢の斎宮御所へ遣わされる天皇の名代。

c0196076_23251655.jpg

天皇が即位されるごとに、
未婚の皇女または女王の中から卜定され、
皇祖、天照大神をはじめとする
神々にお仕えするものだったそうです。

それまでにも斎王の前例はあったそうですが、
制度として定められたのは天武天皇の御世。
以降、600年以上にわたり、67名が斎王が、
都より伊勢へ遣わされます。

c0196076_7512884.jpg

都が京に遷り、
鈴鹿峠を経由する阿須波道が拓かれて以降、
近江を横切って伊勢へ向かう群行ルートが定着します。

c0196076_83040.jpg

京から伊勢までは5泊6日の旅。

頓宮と呼ばれる宿泊所は、
近江に3つ(勢多、甲賀、垂水)、
伊勢に2つ(鈴鹿、壱志)あったとされています。

ただ、その度に造られては取り壊されるものなので、
遺構はなく、場所の特定が困難で、
5つの頓宮のうち、
国の史跡指定を受けているのは、
鈴鹿峠を控えた、土山の垂水頓宮だけだそうです。

この文化遺産を内外に知らしめんがために、
はじめられたのが、斎王の群行を再現した
このイベントがだということです。

c0196076_2228488.jpg

見たことはないのですが、
同様のイベントは京都嵐山(「斎宮行列」)と、
頓宮のあったとされる三重県多気郡明和町
(「斎王まつり」) にもあります。

「斎王」というのは、
それほどロマンを掻き立てるものなのですね。

c0196076_812658.jpg

小学校の前庭で禊式がおこなわれた後、
斎王が御輿に乗り、群行がはじまります。
ここから、垂水頓宮まで、
旧東海道沿いを約3キロの道中になります。

c0196076_21463752.jpg

80人ほどの従者とともに、
旧東海道を東へすすみます

c0196076_8304.jpg

当時の松並木が残る街道・・・。

c0196076_211347.jpg

諏訪神社で休憩。

c0196076_047266.jpg

童女役の女の子たちによる、道中舞が披露されます。

c0196076_22362714.jpg

c0196076_2385943.jpg

c0196076_2383874.jpg

近江に5つある東海道の宿場町のうち、
土山は、伊勢、坂下宿から、
難所鈴鹿峠を越えて、最初の宿。

  坂は照る照る 鈴鹿は曇る
     あいの土山 雨が降る

歌詞の意味はよくわかりませんが、
「あいの土山」という愛称は
この「鈴鹿馬子唄」からとられています。

しかし、この日は「雨が降る」どころか
雲ひとつない快晴で、
群行の方々にとって、3キロの道中は、
さぞたいへんだったことでしょう。

c0196076_21361912.jpg

地安禅寺まえで、再び休憩。

c0196076_22153480.jpg

真正面から照りつける太陽が眩しそう・・・。

c0196076_759437.jpg

采女、女嬬役の女の子たちによる、
道中舞が披露されます。

c0196076_115970.jpg

c0196076_193181.jpg

c0196076_7342318.jpg

土山といえば・・・

小倉在往時代の森鴎外が立ち寄ったところとして、
記憶されている方もいるかもしれません。

c0196076_8329100.jpg

石見国津和野の藩医だった鴎外の祖父、白仙は、
万延元年(1860)、
藩主の参勤交代に随行して江戸へ出向。
翌年帰国の際に発病し、
土山宿の井筒屋で急死。
津和野へは遺髪のみが届けられ、
遺骸は常明寺の墓地に葬られます。
鴎外が生まれる前年のことです。

c0196076_7163916.jpg

明治33年、軍医部長会出席のため
上京の途中、鴎外は土山に立ち寄り、
無縁仏になりかけていた祖父の墓を探し当てます。

鴎外は、常明寺の境内に墓を修し、
土山に一泊し、東京へ向かいます。

c0196076_22251732.jpg

遺言により、祖母と母も、
土山の常明寺に葬られますが、
昭和28年、3人の墓は
故郷、津和野永明寺へ移され、
現在常明寺境内には、
鴎外の子孫が建立した供養塔
だけが残されています。

c0196076_21261891.jpg

群行は、常明寺や井筒屋跡は通らず、
手前を北上し、国道1号線を横切って頓宮跡へ向かいます。

c0196076_23452885.jpg

茶畑に囲まれた頓宮跡に到着。
お着き式がおこなわれます。

c0196076_22381685.jpg

呈茶式、お着きの舞が披露されて終了です。

c0196076_116354.jpg

c0196076_1175045.jpg

天気もよくて、
旧東海道を群行とともに歩いくのは、
とても気持ちよかったです。

資金面など、これからの運営もたいへんでしょうが、
ぜひ、つづけていただきたいものですね。
by dendoroubik | 2014-03-26 12:08 | ◆近江の祭 甲賀 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://gejideji.exblog.jp/tb/21870103
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by senbei551 at 2014-03-27 01:43
うちの行きたい祭りリストにも入ってますわw
なかなか遠くて行けないなぁと思いつつ、こうやって写真で見せていただくと、まったりと美しいものを楽しむことができて、いい行事だなぁと思います。
気持よさそう(^^)
Commented by dendoroubik at 2014-03-27 17:42
☆せんべぇさん

えっ! こんなイベントまでご存じなんですか?
滋賀県民もあんまり知りませんよ(笑)

出演者は一般公募ですが
三重や京都の方もおられたので
知る人ぞ知る・・・なんでしょうか
今年の斎王役は 地元の女の子でしたが
とてもよく似合っていて感心しました

それにしても・・・
片道3キロほどの道中とはいえ
終わって駐車場まで引き返すので
往復6キロ歩いたことになります
おかげで未だに筋肉痛で
階段の昇り降りに苦労してます(笑)