2013年 09月 22日
お熊甲祭 その1
夜が明けて間もない七尾湾を航行する2艘の漁船。
神輿や<「枠旗」と呼ばれる、
20メートルほどの真紅の旗などを載せた漁船が、
朝日を背景に湾を渡御する姿・・・とても幻想的でした。
石川県七尾市中島の「お熊甲祭(おくまかぶとまつり)
(国指定重要無形民俗文化財)
早朝、19の集落にある末社
(この年は18の集落が参加していました)から、
久麻加夫都阿良加志比古神社
(くまかぶとあらかしひこ)へ向けて出立します。
唯一、船で渡御する瀬嵐地区から覗いてみました・・・。
午前6時。
瀬嵐地区の三島神社では、
すでに渡御の準備が整いかけていました。
石段を下ろされているのは、恵比寿像。
こういう像があるのはこの地区だけで、
どういった謂れがあるのかはわかりませんが、
海辺の集落ならでは・・・って感じでしょうか。
この像は、後ほど祭りで大活躍します。
能登の祭りといえば「キリコ」「奉灯」
が登場することが多いですが、
中島の祭りで担ぎ出されるのは、
他に類を見ない「枠旗」です。
長さが20メートルほどの深紅の羅紗旗を、
木で枠を組んだ台車の中央に立てたもの。
旗には吉祥句が書かれています。
日の出を合図に出立。漁港を周回してから、七尾湾へ。
なぜ、キリコや奉灯ではなく、
珍しい枠旗が用られるようになったのか、
またこれがいつごろから始まったものなのかは、
不明なのだそうですが、
鉦と太鼓たけの、シンプルなお囃子と不思議な装束・・・。
どこか大陸的な情緒を感じさせます・・・。
そして、海を渡る姿は、どこか神話的なイメージを惹起します。
藤木川の河口へ到着。
今年は平日の開催のため、
観光客の数は少ない方だということですが、
それでも、想像以上の数でした。
船が接岸する藤木川に架かる能登中島大橋周辺は、車がビッシリ。
橋にはカメラマンが蝟集しています。
メディアの取材も多く、ビデオカメラも多数回されていました。
ひとつは石川の博物館のビデオが、
北陸新幹線の開業に合わせて公開される、PRビデオの撮影。
もうひとつは、テレビ番組 『日本祭り 2013』 のビデオで、
さすがにこれは、数台のカメラを回す大がかりなチームでした。
(この番組の「座長」エジプト考古学者の吉村作治さんの姿も見かけました^‐^)
「枠旗」から旗のみ外され、
トラックで神社まで運ばれていきます。
by dendoroubik
| 2013-09-22 05:58
| ◆能登の祭
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