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お熊甲祭 その1

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夜が明けて間もない七尾湾を航行する2艘の漁船。

神輿や<「枠旗」と呼ばれる、
20メートルほどの真紅の旗などを載せた漁船が、
朝日を背景に湾を渡御する姿・・・とても幻想的でした。

石川県七尾市中島の「お熊甲祭(おくまかぶとまつり)
(国指定重要無形民俗文化財)

早朝、19の集落にある末社
(この年は18の集落が参加していました)から、
久麻加夫都阿良加志比古神社
(くまかぶとあらかしひこ)へ向けて出立します。

唯一、船で渡御する瀬嵐地区から覗いてみました・・・。




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午前6時。

瀬嵐地区の三島神社では、
すでに渡御の準備が整いかけていました。

石段を下ろされているのは、恵比寿像。
こういう像があるのはこの地区だけで、
どういった謂れがあるのかはわかりませんが、
海辺の集落ならでは・・・って感じでしょうか。

この像は、後ほど祭りで大活躍します。

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能登の祭りといえば「キリコ」「奉灯」
が登場することが多いですが、
中島の祭りで担ぎ出されるのは、
他に類を見ない「枠旗」です。

長さが20メートルほどの深紅の羅紗旗を、
木で枠を組んだ台車の中央に立てたもの。
旗には吉祥句が書かれています。

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日の出を合図に出立。漁港を周回してから、七尾湾へ。

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なぜ、キリコや奉灯ではなく、
珍しい枠旗が用られるようになったのか、
またこれがいつごろから始まったものなのかは、
不明なのだそうですが、
鉦と太鼓たけの、シンプルなお囃子と不思議な装束・・・。
どこか大陸的な情緒を感じさせます・・・。

そして、海を渡る姿は、どこか神話的なイメージを惹起します。

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藤木川の河口へ到着。

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今年は平日の開催のため、
観光客の数は少ない方だということですが、
それでも、想像以上の数でした。

船が接岸する藤木川に架かる能登中島大橋周辺は、車がビッシリ。
橋にはカメラマンが蝟集しています。
メディアの取材も多く、ビデオカメラも多数回されていました。
ひとつは石川の博物館のビデオが、
北陸新幹線の開業に合わせて公開される、PRビデオの撮影。

もうひとつは、テレビ番組 『日本祭り 2013』 のビデオで、
さすがにこれは、数台のカメラを回す大がかりなチームでした。

(この番組の「座長」エジプト考古学者の吉村作治さんの姿も見かけました^‐^)

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「枠旗」から旗のみ外され、
トラックで神社まで運ばれていきます。

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by dendoroubik | 2013-09-22 05:58 | ◆能登の祭 | Trackback | Comments(0)