2013年 08月 18日
郡上おどり 2013
郡上のナー八幡 出ていく時は
ア ソンレンセ
雨も降らぬに 袖しぼる
7月中旬から9月上旬にかけて
三十三夜にわたって繰りひろげられる郡上おどり。
クライマックスの徹夜おどり2日目、
14日の夜、仕事帰りに訪ねました・・・。
郡上おどりは全部で10種類。
盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい
藩主が領民親睦のため盆踊りを奨励し、
藩内のあちこちの村に伝わっていた踊りを
集めたのがこの種類の多さの理由だといいます。
哀調を帯びた代表曲『わかさき』
躍動感溢れ、大盛りあがりの『春駒』
ラップを思わせる<『げんげんばらばら』
猫の仕草がキュートな『猫の子』
・・・などなど、バラエティに富んだ名品揃い。
これだけの種類の踊りがあるからこそ、
徹夜でも延々と踊りつづけられるのですね。
また、誰でも気軽に参加できるウエルカムな雰囲気も、
そんな歴史的背景によるのかもしれません。
考えてみれば、国指定重要無形民俗文化財に、
一般人が参加できるとういのは魅力ですね^-^v
この日は、午後8時から、翌朝5時までの徹夜踊り。
お盆の帰省ラッシュで、名神高速が一之宮手前で渋滞。
東海北陸道の郡上八幡インターを出たのは午後11時。
そこからさらに駐車場待ちで1時間。
踊りの輪に加われたのは、
ようやく日付が変わろうとする頃。
すでに踊りも佳境に入ったところでした。
郡上おどりは、見て楽しむ踊りというよりも、
いっしょに踊って楽しむ踊り・・・といわれます。
誰でも参加できますし、
抜けるのも自由。
衣装にも制限はなく、
浴衣でないと浮いてしまう、ということもありません。
ただ、下駄はあった方がいい。
石畳に蹴立てて、小気味よい音を出すのも、
この踊りの魅力ですので。
(・・・僕は、今年も忘れてしまいました^-^;)
郡上おどりが、やっぱりすごいなあと思うのは、
文字通り、老若男女が入り混じって、
輪踊りを完成させてゆくところです。
単に「いっしょ踊りる」というだけでなく、
一体感をつくりあげていくところがスゴイと感じます。
なかにはとんでもない衣装の人もいますが、
それでも踊り自体が品下がらないのが、
この踊りの懐の深さをらわしているように思えます。
「あっ!『げんげんばらばら』! 踊りたかったなあ・・・」
しばらく休憩していたらしい浴衣姿の女の子が、
いま終わろうとしているその踊りを遠めに眺めて
口惜しそうに呟いていました。
若者にそんなことを言わしめるのも、この踊りのスゴイところです。
68年まえの8月15日。
やはりこの徹夜おどりは、
官憲の中止勧告を振り切っておこなわれた、といいます。
今も昔も、やはりこれは
どうしてもおこなわれなければならないものだったのですね。
郡上八幡に到着してから、2度目の『春駒』がはじまりました。
七両三分の春駒 春駒
民謡とも思えないアップテンポな曲に、軽快なハネ踊り。
踊りは、まるで勇壮な手綱さばきのよう。
横笛は馬の嘶き、
三味線のバチ捌きは、疾駆する蹄の音のように響きます。
ともかく盛りあがる踊りです。
夜明けが近づくとともに、
人々の踊りはますます熱を帯びてきます。
1ケ月以上ものロングランで、徹夜踊りだけでも4夜。
飽きるどころか、この夜の終わるのを惜しむかのような熱の入りようです。
1曲踊るだけで息があがってしまう僕でさえ、
払暁がうらめしく思えたりします。
東の空が白々と明けはじめ、
オーラスの『まつざか』が流れ出すと、
誰もが、少ししんみりした気分に・・・。
そして、いよいよ『まつざか』が終わってしまうと、
なぜか、ふいに秋風を感じてしまいます・・・。
そして帰り道、
やはりついつい口づさんでしまいます・・・。
郡上のナー八幡 出ていく時は
ア ソンレンセ
雨も降らぬに 袖しぼる・・・
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tora003
at 2013-08-18 21:22
x
やはり、徹夜おどりの雰囲気は祭りらしい風情がありますね。
仕事を終えてからから郡上まで馳せ参じるとはすごい!!
私もかねてより徹夜おどりは見てみたいと思っておりますが残念ながら「阿波おどり」と日程が被ります。
仕事を終えてからから郡上まで馳せ参じるとはすごい!!
私もかねてより徹夜おどりは見てみたいと思っておりますが残念ながら「阿波おどり」と日程が被ります。
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dendoroubik at 2013-08-18 22:49
☆トラさん
いえ。
行くつもりもありませんでしたし
行けるはずもなかったのですが
仕事が終わってから郡上八幡へ向かわせた責任は
焚き付けたトラさんにあります(笑)
それにしても あの明け方の心のざわめきは
「浮いたか瓢箪」のような感動がありますね!
いえ。
行くつもりもありませんでしたし
行けるはずもなかったのですが
仕事が終わってから郡上八幡へ向かわせた責任は
焚き付けたトラさんにあります(笑)
それにしても あの明け方の心のざわめきは
「浮いたか瓢箪」のような感動がありますね!
by dendoroubik
| 2013-08-18 07:00
| ◇郡上踊り
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Comments(2)