宇出津 あばれ祭り その1

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宇出津のあばれ祭り・・・2度目の見物です。

7月の第一金、土曜(・・・というか、日曜の早朝まで)に行われ、
10月までつづく奥能登のキリコ祭りの端緒となる祭り・・・。

宇出津(うしつ)は能登半島の北東部、
内浦海岸のほぼ中央に位置する港町。

天然の良港として古くから拓け、
奥能登地方の商業、行政の中心地として栄えてきました。

港を取り囲むように形成された趣きのある町並みを舞台に、
熱い祭りが繰り広げられます。



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この春、飛騨の「古川まつり」を見物していたときに
隣合わせたおそらく80歳は下らないと思われるおやじさん。
電車を乗り継いで飛騨古川まで来られたそうでした。
祭りにかける情熱に感心していると、

 「ほんとは能登の祭りが好きなんやけど・・・」

と、ポツリ。 

車に乗られないおやじさんは、
能登鉄道が廃線になるまえは、
足繁く奥能登の祭りへ通っていたのだそうです。

能登半島各地で行われる祭りには、
「キリコ」または「奉燈」と呼ばれる
高さ数メートルの巨大な灯籠が登場します。
祭りの内容は地域によってさまざまですが、
奥能登という広範囲にわたって、
同じ形態の祭りが分布しているのは特異だといわれます。

「キリコ祭り」「奉燈祭」は、
奥能登の方々にとっては特別なもので、
盆正月に帰省しなくても、
この祭りにだけは帰ってくるといわれるほど。

見物する方にとっても、それは同様で、
古川祭りで出会ったおやじさんのように、
大阪から電車を乗り継いでまで
行きたくなるほど魅力があります。

ただ、輪島や七尾周辺の
観光地以外は宿泊施設も少なく、
しかも見所がほとんど深夜・・・

見物する方にも、それなりの気合が必要です。

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初日の夕方、各町のキリコが
白山神社側の湾岸に担ぎ揃えられていきます。
この祭りは、白山神社と、
港をはさんで対岸の酒垂神社の2基の神輿が主役で、
この2基の「暴れっぷり」が
「あばれ祭り」の名の由来になっています。

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この祭りの起源は、
こんな風に説明されています。

 昔、この一帯に疫病が流行った時、
 桜井源五という人が京都の祇園社から牛頭天王を勧請。
 盛大な祭りをしたところ、大きな蜂が現れ人々を次々と刺したという。
 蜂に刺された人は病気がたちまち治ったため、
 あの蜂は神様の化身にちがいないと感謝し、
 大きなキリコを作って「大泥棒ボー蜂やさいた」とはやしたて
 町内を練り歩いたところ、悪疫は絶滅したという。

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キリコの上には、笛、太鼓、鉦の囃し方と子供たち。

 いやさかよっせ、さかよっせ 

の囃し言葉で、担がれてゆきます。

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キリコは、神輿のお供につく巨大な御神灯で、
切子灯籠(きりことうろう)の略称。
4~5メートルほどの笹竹の上部に行燈を取り付けた
「笹キリコ」が次第に巨大化していったものといわれます。

あばれ祭りのキリコは、高さ7メートルほど。
約40本が登場します。

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担ぎ手が肩にあてがうマイ座布団がカラフル。
町行く若衆が、腰や背中に座布団を括りつけて歩く姿や、
商店街やスーパーに山積みされているのが印象的です。

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 いやさかよっせ、さかよっせ

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おそらく「ますます栄える」を意味する
「弥栄」からきた囃し言葉だと思いますが、
繰り返し唱えられているうちにテンションが高まっていきます。

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この日の能登半島は朝から豪雨。
雨で中止になるようなヤワなお祭りではありませんが、
豪雨のなかでの見物は、さすがにつらい・・・
いや、斎行される側の方々にとっても、
決して望ましいことではありません。

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今までの祭り見物で、
降水確率70%以上をことごとく覆してきた実績(?)だけを信じ、
車を走らせていると、
幸運なことに、七尾あたりでピタリと雨はあがってくれました。

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午後6時ごろ、すべてのキリコが棚木海岸に担ぎ揃えられると、
祭りはしばしの休憩・・・
親類縁者、友人知人をご馳走でもてなす
「呼ばれ」がはじまります。

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最後に、宇出津のベリー・ナイスな若衆のスナップを。

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みんな、なんていい顔!
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Commented by tora003 at 2013-07-09 21:55 x
二枚目の写真に能登の旅情を感じます。
潮の香りが漂う鄙びた漁村の夕暮れ時でしょうか。
提灯に灯が灯り始め祭り気分が高まってくる時間帯。
ここは冷えたビールを片手に祭り気分に浸りたい。
寅さんが理想とする祭りの非日常風景です。
Commented by dendoroubik at 2013-07-09 22:39
☆トラさん

行けども行けども海と山ばかりの奥能登
こんな風景が永遠につづくのではないか
と思ったところに突如現れる幻のような町・・・宇出津
もう ロケーションからして「非日常」ですね!
「過疎」・・・という言葉のなかった50年ほどまえの写真を見ると
子供たちの笑顔と活気に溢れた町の様子が伺えます
いまもその面影は 町並みや祭りの熱狂のなかに生きていて
帰って間もないのに再び旅情を掻き立てられます

実はこの祭りのほんとうのクライマックス 2日目の夜から
翌朝へかけてのあばれっぷりは未見です
見物にも相当の気力と体力が必要だと思いますが
来年あたり ご一緒にいかがですか^-^?
Commented at 2013-07-10 22:22 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by dendoroubik at 2013-07-13 20:42 x
☆トラさん

ありがとうございました!
楽しみにしておりますv
by dendoroubik | 2013-07-08 23:10 | ◇あばれ祭り | Trackback | Comments(4)