2011年 04月 16日
近江八幡 松明まつり その2
来年以降、この松明祭りへ行こうとされる方にアドバイスを5つ・・・
①すぐに逃げられる格好で行く(ハイヒール、スカートなどは避ける)
②火の移りやすい衣服は避ける(フリース、ダウンなど)
③帽子・メガネは着用した方がよい(火の移りやすい帽子は避ける)
④乳幼児は連れていかない(付き合って間もない恋人も)
⑤もちろん、遠くから眺める分には、この限りではありません^^
午後7時頃から、日牟礼八幡まえのおまつり広場へ、
十二郷の人々が順にやってきます。
「火事装束」といわれる黒装束、半纏に包んだ氏子たちが、
担ぎ棒に載せられた大太鼓を打ち流しながら、宮入りしていきます。
暗闇のなかに各郷の提灯の灯りが揺らめき、
そこかしこから太鼓の音が響いてくる会場は
奇妙な熱気に包まれます。
午後8時頃、最後の郷の宮入りが済むと、
いよいよ最初の奉火がはじまります。
和菓子の「たねや」さんまえの
比較的小さな「市井の松明」に点火」されます。
火が点いた途端に松明は倒され
「あれ? 失敗?」
と思っていたら、しばらくすると松明は
八幡宮の方へ引きずられていきます。
これは「市井のひきずり松明」と呼ばれます
・・・とアナウンスが入ります。
その名の通り、八幡宮まで引きずられ、
拝殿のまえでUターンして、
またもとの場所まで戻ってきます。
お約束・・・なのかもしれませんが、
はじめてこの祭りを見る自分には予期せぬ展開で、
いきなり盛りあがってしまいました^^
各郷が宮入するまえにはなかった、
八幡堀に架かる村雲橋のうえに、
10本ほど小さな松明が置かれています。
「ひきずり松明」が元の場所に戻ると、
橋のうえで待ち構えていた面々が、
手にした松明にそこから火を貰い、
ダッシュで小さな松明に一斉奉火します。
橋の上は火の海。
お掘り沿いの満開の桜も燃えあがってしまうのではないか
と思うほどの勢いです。
おもしろい!
こんなにスリリングな祭りだとは思いもしませんでした。
橋のうえの小さな松明も、やはり1本ずつ
八幡宮の拝殿まえまでひきずられていきます。
もちろん、それぞれの松明の燃やし方には意味があるのでしょうが・・・
あるいは、長い歴史のなかで「見物人」向けに、
ショーアップされていったのかもしれない
・・・と思うほどのおもしろさです。
そんな昂奮が醒めやらぬうちに、
今度は「たねや」さんまえの巨大松明の奉火があるとアナウンスが入ります。
あんな巨大なものが、
建物や木のすぐ近くで燃やされて、類焼したりしないか・・・と心配です。
「危険ですから、近寄らないでください。警察の指示に従ってください!」
とアナウンスが入りますが、
昂奮した群集は(自分も^^;)どんどん松明の近くに殺到します。
・・・が、しかし・・・そんな指示を待たずして、
じっさいに奉火がはじまると、
群集は松明から自然と離れていきます。
なぜなら、熱くで近くにいてられない(笑)
さらに、火の粉がどんどん降ってくる。
面白半分に寄ってきた人々も、あわてて逃げだします。
石垣のうえで、祭りがはじまるまえ、
3時間以上もまえから場所取りしていたカメラマンたちも、
三脚を置いてあわてて逃げ惑ってました。
自分も髪の毛についた落下物を払うと、
まだ火のついた燃えカス!
煙で目はシクシクするし、ともかく熱い!
松明が倒れないように張られた
ロープを手繰る人たちにも緊張がはしります。
まったく、あんなものが倒れてきたらひとたまりもありません。
その後、次々に松明が奉火されていきます。
安土から、豊臣秀次とともに移住してきた人々が
これを見て、ぜひ自分たちも!・・・と思ったのも、
なんだかわかるような気もします。
午後10時まえには、すべての松明の奉火がおわります。
いや~ 迫力満点のお祭りでした^^
凄いことは凄いけど、よく消防法がこんな祭を認めてますね。
都内では絶対にムリ!
黒い法被?とか白いズボン?とか、あの派手な左義長に比べ、
なんと男っぽい祭りなんやろか~
いいなぁ~、見たかったなぁ。
オフの日なら行けるのに、ってずっと思ってて。
炎を見たら、興奮しますよね。
絶対、誰でも高揚すると思うわ。
来年は行けるかな~
滋賀には 火祭りがたくさん残っていますが
けっこう 消防署も喧しいみたいですよ(そりゃあ そうですね^^;)
しかし 東京・江戸が未開の原野だったころからつづいている祭りですしねⅴ
それに 近江八幡は 火祭りのおかげか 火事の少ないことでも知られています
江戸は とくに火事に脆かったので 火祭りは 早くに衰退しましたね
最近 近郊で左義長みたいな行事を細々と復活させた
・・・という記事を読んだ記憶があります
火事はともかく 原発をおさめる祭りが必要かもしれません
山王祭や長浜曳山とバッティングしているので なかなか行けなかったのですが
やっと積年の思いを果すことができました^^
左義長と ほんがらたいまつと 篠田の火祭り
それにこの八幡まつりを見ましたが どれも印象はちがいますね
どれも 想像以上にエキサンティングでした
というか いい意味で予想を裏切られる展開に昂奮しました
これほどのスケールの祭りが 県内はともかく 全国的にイマイチ知名度が低いのはなぜなのか・・・と考えてしまいました^^
太鼓まつりの方も ぜひ 見てみたいものですv
炎の写真を入れて 昂奮した文章を書いているうちに
「こんなふうに書くと ヘンなマニアに思われないか」
・・・と ふと われに返ったりしました^^;
ボヤどころじゃない 大火事みたいな祭りですが
毎年 火にふれることで 炎が引き起こす昂奮とともに
その怖さも身をもって覚えてくるもんなんでしょうね・・・
それにしても zen さんご贔屓のたねやさん クラブ・ハリエさんに類焼しないかと
気が気ではありませんでした^^;