2010年 06月 16日
高島 針江の水辺2
2004年にNHKで放映されたドキュメンタリー番組
『映像詩 里山~命めぐる水辺』では、
川漁師の田中三五郎さんが水道を使わず、
家のなかに湧き出る水で生活されている様子が描かれていました。
「かばた」(川端)と呼ばれる水施設は、
「おかず捕り」と呼ばれるその晩の食卓を
飾る分だけの魚を、木舟で捕りにゆく伝統漁法とともに
「え! まだこんな生活をしたはる人がいやはんねや!」
・・・と誰もが思わざるをえない驚きでした。
(関西弁で叫んだかどうかはともか・・・)
放送終了後、観光地でもないふつうの田舎の集落に
見物客が押し寄せ、少なからずトラブルが発生したといいます。
そこで地区の有志の方々によって
「生水(しょうず)の郷委員会」というボランティア組織が設立され
、いくつかの「かばた」を案内していただけるようになりました。
前日までに電話予約するとOKです。
平日なので、ひとりやったらどうしよう・・・と思いながら電話すると、午前中は既に定員オーバー。
午後から、それでも8人という大人数で案内いただきました。
集落を流れる針江大川。
このあたりはすっかり護岸されてしまっています。
外来種のセキショウモが伸びています。
これでも1ケ月まえに刈り取りされたばかりなのだそうです。
それでも水は澄み、びわ湖からアユが溯上しています。
この川から、集落をくまなく水路が
枝分かれして張り巡らされています。
こちらがいちばん最初に見せていただいた「かばた」です。
右下のパイプから出る水は、地面に突き刺し
(多くは20M前後)伏流水が自噴したものです。
水の出口を四角く囲っている部分を「壺池」と呼び、
ここで顔を洗ったり、米を研いだり、モノを冷やしたりもするそうです。
一段低くなったコイの泳いでいるところを「生簀」と呼び、
ここでは洗い物をしたり、残飯を捨てたりします。
「生簀」は水路につながっていますが、
残飯などはすべてコイが食べてしまうそうです。
そのおかげで、見せていただいた
どの「生簀」や水路の水もきれいでした。
家のなかにこの水施設を取り込んでいるものを「内かばた」
家屋から独立し、雨水なんかが入らないよう
屋根で覆ったものを「外かばた」というそうです。
集落で唯一という共同かばた。
番組制作を指揮された今森光彦さんの本によると、
ガイドツアーが始まって観光客が増えてから、
かばたや生水が見直され、
それまで水道を使っていた家の多くが、
かばたを復活させたといいます。
また水路や周辺の美化も著しいと。
湧き水をつかったヤマメの飼育。
巨大なコイ。
創業100年という豆腐店。
もちろんかばたの水が使われています。
近くの畑でとれた大豆とニガリだけの手づくりだそうです。
[#IMAGE|c0196076_19221817.jpg|201006/16/76/|mid|800|533#
]正伝寺境内の亀の池に自噴する伏流水。
ビワマスなんかが泳いでました。
水温が一定のなため、清流にしか育たないという
梅花藻が一年中咲いているといわれます。
ボランティアガイドさんが案内している番組を見ました
確か、以前紹介されて人が大勢来るようになったので
ボランティアガイドをつけるようになったとか言っていましたね
その時のテレビでみた豆腐がまた美味しそうで…
思い出したからにはいつかそのお豆腐を
食べに行かねばなりませんね
滋賀でおいしいもの・・・というのは なんなんでしょうね・・・?
他府県の方に聞かれても「これ!」というものがなく いつも答えに窮してしまいます・・・
いや おいしいものはたくさんあるんでしょうが ここでしか食べられなくて しかも「珍しさ」よりも「おいしさ」の勝っているもの(たんに「珍しいものなら いくらでもありますからね^^)・・・
先日 びわ湖の漁師さんの書いた本を読んでいたら
「7~8月のビワマスの刺身」
とありました
自分も食べたことがないので 来月あたりはチャレンジしてみたいと思います
針江には、季節をかえて何度も行きたいって、ホンマに思います。
私の場合は仕事で行ったのですが、原稿を書いたあとに、重要文化的景観に選択されまして・・・(汗)
紙面は今月の始めに発行したんやけど、タイミングが良かったのか悪かったのか・・・
町内を流れる水路で、各家の「かばた」はつながっています。
上流の人が下流の人のことを気遣う、”思いやり”の暮らし方を、集落の人は当然のようにして過ごして来たんですね。
でも、多くの人が訪れることで、当たり前過ぎる自分たちの暮らしが、とても大切なものなんだと再認識したそうです。
単に、エコな暮らし、というだけでなく、人として大切なものがあることに気付かされるところなんですね~
蛇足ですが・・・亀の池のある正伝寺は、西近江七福神の大黒天があるお寺ですよ。
いや ほんとにそう思います
ここ数年で価値観も劇的に変わってきているのでは・・・と
変わった・・・というより 目が覚めてきた・・・というか^^
いろんな人の思いや努力で 貴重な自然や文化が生き残ってよかった・・・と思う反面 すでに無数のものが破壊されてることに 慄然とすることもありますが・・・
じっさいに見たり 話を伺ったりしていると いろんなことを考えてしまいますね
取材を通じてそういったことを文章で発信されてるうずらさん すごいですね・・・書かれた記事は どこに掲載されてるんでしょうか(一般人でも読めるのでしょうか^^;)
「かばた」はどれもコンクリートで固められてますが ずっとむかしはどんな風だったのか・・・とか想像すると かたちを変えながらも受け継がれてきたものが仄見えるような気もします^^
信長の焼撃ちのさい比叡山から難を逃れてきたという薬師如来の坐像は拝ませていただきましたが・・・正伝寺の 七福神の大黒天・・・知りませんでした
梅雨どきは 七福神めぐりでもします^^
なんといっても、アバウトというか、ええかげんな私なんで・・・たぶん、
dendoroubikさんに、「すごい」 って、ほめられるほどの仕事はできてないと思います・・・・(汗)
もったいぶるほどの紙面ではないんで紹介しますが・・・・
(本邦初公開~!? 苦笑)
今回の記事は、ダスキンの代理店(株)湖光というところから、
あの化学ぞうきん・マット等をレンタルされてるお宅・事務所・お店とかに、
配布してる季刊紙 「お茶にしましょ」 に掲載しています。
ダスキンの代理店はいくつかあるんですが、草津に本社のある会社です。
ご覧になったことがあるかどうか・・・
B5版8ページの季刊紙ですが、カラーでもないし、ジミです~
会社のHPには、残念ながら載ってません。
これから載せる・・予定らしいけど~(苦笑)
再放送も含めて3回見てしまいました^^
確かに・・・・あまり江戸時代と変わらないような、このような生活をしている人っているんだな・・・と思いました。
琵琶湖のどこだろう・・・・
北の余呉のあたりか、近江八幡か・・・・と思っていましたが「高島」という場所だったんですねー
水が透明ですねー
自然から、少しお裾分けをいただき生かさせて貰う。人も自然のサイクルの一部という生き方が、一番エコなのかもしれませんね。
京都新聞が滋賀県知事選の連載をしていて・・・識者が 新しい知事に期待すること・・・ってゆうような内容ですが・・・大津出身のHanakkoの編集長が「滋賀は 京阪神のすぐそばにありながら自然に恵まれ 京都に引けをとらない歴史があって 歴史遺産にも恵まれながら 京都みたいに『パッケージ』で観光提案できてへん」・・・というような意味のことを語っておられました たとえば「嵯峨野」というだけで いくつかの観光スポットと食事したり お茶したりできる店のフォーマットができあがってますよね 滋賀でゆうと「湖東三山」というのが けっこう著名なパッケージやと思うんですが・・・交通手段も食事もあまり提案がないですね それでも国宝・重要文化財の保有率が全国4番目だとか 琵琶湖の不思議さだとか 琵琶湖に阻まれて孤立してる特異な文化がところどころに残っているところだとか・・・滋賀には面白いところがいぱいありますね うずらさんのような方が そういう滋賀のおもしろさを(ゲリラ的に?)浮かびあがらせてくれはったらな・・・と いつも期待してるんです^^ HPで まとめて読めるようになったら おもしろいでしょうね!
サンダーバードの車窓から 知らず知らずに何度もご覧になってると思います^^
敦賀を越えて マキノ 今津・・・その次の新旭 左手の琵琶湖側が針江の集落のあるあたりです
湧き水の里といえば 富山・黒部の生地の清水(しょうず)も印象的ですね
おそここそ もっと全国的に有名になっていいところだと思います
旋回可動橋
共同洗い場
皇国晴酒造「幻の瀧」
風の塔
「富山湾がいちばん美しく見える場所」
あ!
また 行きたくなってきました^^
滋賀県民とすれば、もっと滋賀の良さを全国的に知られて欲しいと思うし、県とか商工会とかからすると、注目されるところが観光地になって、県内にお金が落ちてくれてら良いのに・・・という希望があるやろうね。
でも、住んでる人たちの「幸せ」は、どこにあるんやろな・・・というのが、針江を取材したときの感想です。
多賀の一円屋敷を取材したときは、これをきっかけに、なんとか町おこしをしたいという人々の思いをを感じて。けど、紹介しても、観光地としての魅力につながらないと、町おこしは難しいですやん。
結局、たいして、力にはなれてないのかな・・って思ったり。
でも、人に知ってもらって、考えてもらう機会をつくれたら、私らの仕事の目的達成はしてるのかなぁ~
なんか、真面目な話になってしまったけど(苦笑)、基本的には、私の好奇心が取材のネタになってるので、これからも、細々とどこかで滋賀の何かを紹介して行きますね。
やはり滋賀は マイナーから脱却できないんでしょうね^^
・・・というか マイナーな魅力が滋賀の魅力?というか
むかし 白州正子さんも「近江は日本史の舞台裏」とおっしゃってましたしね^^
自分が滋賀をめぐってるのも「知られざる・・・」に出会うためかなあ・・・と
20数年まえにこのあたりを歩いたときは「なんぼ田舎やねん」としか思えませんでしたが・・・そういう価値観は 徐々に変わってきてるようにも思います 自分自身もですが 世間的にも
自分も好奇心のつづく限り滋賀探訪をつづけたいと思います
うずらさんのような使命感は まったくない無責任な旅ですが^^;