五個荘 商家に伝わるひな人形めぐり4 外村繁邸

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「商家に伝わるひな人形めぐり」は 
①近江商人屋敷 中江準五郎邸 ②近江商人屋敷 外村宇兵衛邸 
③近江商人屋敷 外村繁邸 ④近江商人屋敷 藤井彦四郎邸 
⑤近江商人博物館 ⑥観峰観 ⑦金堂まちなみ保存交流館
の7会場で3月28日(日)まで開催されています。

③へ行きます。





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昨年末、富山へ行った際、
ホテルでテレビを見ていたら
『堀田善衛展』のコマーシャルをやっていて、
うらやましく思いました。

堀田善衛は富山は高岡伏木の
廻船問屋の生まれの小説家で、
子供の頃の思い出を描いた『鶴のいた庭』という、
なかなか読ませる短編小説もあります。

伏木の町並みを散策していたとき、
この小説のことがずっと頭にありました。

映画監督の宮崎駿さんが『方丈記私記』のアニメ化を
長年に渡って構想していたり、
影響を受けた小説家としてインタビューで話されていたりしたことから、
クローズアップされての『堀田善衛展』なのでしょうが・・・
僕が高校の頃には、すでに「堀田善衛」というのは
「過去の人」としてとらえられていたように思います。

全共闘出身の担任の教師が「若き日の詩人たちの肖像」を
熱っぽく語っていたりしましたが、
そのときは読む気にもなりませんでした
(・・・って、いまだに読んでませんが^^;)

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一方、わが滋賀県を代表する五個荘金堂出身の小説家
外村繁は、かろうじて観光地・金堂で自宅が公開されていることで、
その名を留めているだけのように思えます。

昔は文庫も出ていたようですが、
今は絶版で、サンライズ出版という彦根の出版社から
代表作が高価な単行本として
出版されているに過ぎません。

その本にしても、彦根の比較的大きな
書店以外では見かけたことがありません・・・

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せっかくなので、代表作のひとつ
『澪標(みおつくし)』からちょっと引用してみます。

  村の西南部には小山脈が連なっている。
  繖(きぬがさ)山脈と呼ばれている。
  その一峰に、往昔、近江守護、
  六角、佐佐木氏のい居城のあった観音寺山がある。
  その山頂にある観音寺は西国第三十三番の札所である。
  西方の一峰は明神山と呼ばれ、
  その中腹に古刹、石馬禅寺がある。
  観音寺山と明神山の狭間の峠を、俗に、
  『地獄越』と呼んでいる。
  観音寺山城が織田氏の軍に攻略された際、
  城中の婦女子の逃げ落ちた、
  阿鼻叫喚のさまを伝えているという。
  北東部には遥かに田園部が開け、
  北方には伊吹山、東方へかけて、
  雲仙山、鈴ケ岳、竜ケ岳、釈迦岳、
  御在所山等、滋賀、三重両県の山山が望まれる

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  周囲はどこでも見られる平凡な農村の風景であるが、
  いわゆる近江商人の主な出身地で、
  村の中には白壁の塀を廻らせた大きな邸宅も少なくない、
  木立の間から、白壁の格別美しい土蔵も見られる。

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・・・と、そんな外村繁邸で「にんげん雛まつり」が行われました。

新旧のお雛様も飾られています。

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外村繁は、この家の三男として生まれ、
三校時代に梶井基次郎らと知り合い文学を志しますが、
母のすすめで東京帝国大学では経済学部に進学。
父の死後、一時家業を継ぎますが、
後に弟に託して文学に専心。

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好き嫌いは読んでから本人が決めればいいことで・・・
まずは、もうちょっと読める環境をつくってほしいなと思います・・・
が、外村繁がふつうに読まれる日なんて
やっぱりもう来ないのかもしれません・・・

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by dendoroubik | 2010-02-17 22:51 | ◆近江の祭 湖東 | Trackback | Comments(0)