2009年 08月 26日
大津 芭蕉会館
大津に住んでいながら・・・このへんにあることは、なんとなく知っていながら・・・
迂闊にも訪れたことがありませんでした。
三日月に照らされた・・・というよりも、来々亭の黄色い看板の灯りに照らされた墓地をお参りしました。
「大津市歴史博物館」のサイトからの引用です。
JRと国道に挟まれた、ほんのわずかなスペース・・・「様相を一変している」どころじゃありません。
これでは、気づかないのも仕方ありません。
・・・といいながら、俳人墓地の話じゃありません。(それはまた、別な機会に)
JRでいうと、膳所駅と石山駅の間、琵琶湖とは反対方向に、茶臼山という低い丘があります。
その麓に、その名も「芭蕉会館」という建物があります。
建物のすぐ脇に「大津絵の筆のはじめは何仏」という芭蕉の有名な句の碑と・・・
その傍らに、この句の挿絵によく用いられる鬼の「大津絵」から飛び出て来たような立像が、ドーンと建っています。
芭蕉が訪れた大津では「大津絵」はまだ、おみやげものとして「仏画」が主流だったといいます。
大津絵(大津歴史博物館)
会館を挟んだ公園には「酒落堂記」の記碑があります。
けっこう社交辞令的な文章ですが、瀬田方面から見た琵琶湖の描写があって、好きな文章のひとつです。結びに
四方より花吹き入れてにおの波
の句が置かれています。
丘を登っていくと「茶臼山古墳」があるんですが、それもまた、別の機会に。
BGM Ravel/Pierre Boulez:Le Tombeau de Couperin
そして、大津に住みながらまったく、こういうものがあることを知りませんでした。
やっぱり 大津はもっといろんなものアピールしないといけませんね。
大津に生まれ育った私ですら知らないんですもの。。
この建物は、膳所城の角櫓を昭和39年、移築したものらしいです。膳所城は、明治に入って早々に取り壊されましたから、どこかに残されていたんですね。ただ、原型をとどめないくらい大幅に改造されているらしいです。
鯱瓦は膳所城創建当時のものとのことです。
茶臼山一帯は「琵琶湖国定公園特別地域」に指定されていますが、指定されているだけで、あんまり訪れる人もいませんね。国道1号線からすぐなんですが、車でも入りにくいこともあるんでしょうか。
静かで、琵琶湖も見下ろせて、いいとこです。