2009年 05月 27日
富山 結婚披露宴の引き出物
出席の旨を伝えてしばらくして、その女の子が、引き出物の配達先は、社宅か実家か、どちらにするか と訊いてきます。
「配達・・? そんなん、持って帰るで」
と言うと
「なぁん・・・(否定を意味する万能富山弁)」
とあいまいな微笑み・・・。
理由もわからないまま、とりあえず社宅の住所を書いたのですが、彼女がそう言った意味を理解するのは、社宅に 「それ」 が届いたときでした。
果物や乾物、缶詰などの食料品がダンボール箱にいっぱい・・・さらにみごとな 「鯛のかまぼこ」!
これが有名な富山の鯛のかまぼこか!・・・感慨ひとしおでした。
Sさんは富山で活躍される 「漆人」 (他に表現のしようがありません、彫りから漆塗りまでひとりでこなされる芸術家)です。
お話をお聞きしているうちに、その洒脱なお人柄にすっかり魅せられ、器なんていう高尚なものには縁のない野暮天ながら、近く展覧会をひらかれるとのことで、いそいそと出かけて行きました。
見て、びっくりしました。
漆に厚く塗られているようでいて、かえって木目が浮かび上がってくるような不思議な感覚。見たこともない紋様。なにより、木のあたたかみが、漆を塗ることで(塗っているのに?)じかに伝わってくるようです。
「欲しい!」
と咄嗟に思って手を伸ばそうとしたのと、値段を見て引っ込めたのは同時でした^-^;
「触ってみて下さい」
僕の反応を見てか知らずか、Sさんは笑ってそう言って下さいました。
娘さんの結婚披露宴の席で、木箱を手渡されました。(引き出物・・・じゃないですが)
素焼きに朱の漆を塗りこめた盃です。
舞い上がるくらい嬉しかったです。
いつもの木の器とは違う、あたたかみと諧謔が同居しているようなケレン味たっぷり器です。
夜中に 「成政」 や「幻の瀧」 なんか富山の地酒を注ぐと、Sさんのたたずまいと富山の風景が蘇ってきます・・・
いいお話ですね。
部下の父娘さんに慕われる、dendoroubikさんはさぞかし暖かい上司でいらしたのでしょう。
「素焼きに朱の漆を塗りこめた」とは 珍しいですね。
大きな蒲鉾の引出物のお話は 「ケンミンショー」で放送されていました。
おすそわけは、目上の方には御頭部分、。。。なんだそうですね。
部下の父娘さんに慕われる、dendoroubikさんはさぞかし暖かい上司でいらしたのでしょう。
「素焼きに朱の漆を塗りこめた」とは 珍しいですね。
大きな蒲鉾の引出物のお話は 「ケンミンショー」で放送されていました。
おすそわけは、目上の方には御頭部分、。。。なんだそうですね。
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dendoroubik at 2009-05-29 10:52
☆yumeさんへ
われわれ関西人の想像を越えるくらい富山のキトキト(イキのいい、新鮮な・・・を表す富山弁。「きときと寿司」という回転寿司のチェーンや、大竹しのぶが出ていた富山を舞台にした映画のタイトルにもなっています)の魚はおいしいのですが、なんでわざわざカマボコなんかにするんだろう・・・と常々思ってました。
捨てるものをなるべく少なくする、合理的精神の表れだと、どこかで読みました。
合理的、といえば、富山のカマボコには板がついていません。
でも、なんだか馴染めず、富山赴任中、いちどもカマボコ(と「日本海みそ」)は買いませんでした・・・
われわれ関西人の想像を越えるくらい富山のキトキト(イキのいい、新鮮な・・・を表す富山弁。「きときと寿司」という回転寿司のチェーンや、大竹しのぶが出ていた富山を舞台にした映画のタイトルにもなっています)の魚はおいしいのですが、なんでわざわざカマボコなんかにするんだろう・・・と常々思ってました。
捨てるものをなるべく少なくする、合理的精神の表れだと、どこかで読みました。
合理的、といえば、富山のカマボコには板がついていません。
でも、なんだか馴染めず、富山赴任中、いちどもカマボコ(と「日本海みそ」)は買いませんでした・・・
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goodroads at 2009-06-02 20:56
こんばんは・・・
結婚式の引き出物になる、鯛の「細工かまぼこ」は結婚式には必須のものらしいです
また結婚を挙げる新郎、新婦の両家は、それぞれ鯛のかまぼこを8~10個をキープし近所に1匹を4ブロック位に切り分けて配らなければならないのです。
その際に・・・鯛の「頭部分」を貰える家と「尻尾部分」を貰える家は、その家との付き合いの深さや親しさで分かれます(頭の方が上なのです)
また・・・鯛のかまぼこの1ブロックを貰った家では・・・そのブロックから鯛の大きさを想像し・・・ひいては結婚式の盛大さやそのような式を挙げるお嫁さんのお婿さんの家柄を話し合う(噂しあう)という不思議な習慣があります。
ゆえに結婚式を教会でも、海外でも、仮に挙げなくても・・・・・
「鯛のかまぼこ」だけは、なんとしても配らねば・・・・という富山は他府県から見たら、変わってますね
(^^;;)
結婚式の引き出物になる、鯛の「細工かまぼこ」は結婚式には必須のものらしいです
また結婚を挙げる新郎、新婦の両家は、それぞれ鯛のかまぼこを8~10個をキープし近所に1匹を4ブロック位に切り分けて配らなければならないのです。
その際に・・・鯛の「頭部分」を貰える家と「尻尾部分」を貰える家は、その家との付き合いの深さや親しさで分かれます(頭の方が上なのです)
また・・・鯛のかまぼこの1ブロックを貰った家では・・・そのブロックから鯛の大きさを想像し・・・ひいては結婚式の盛大さやそのような式を挙げるお嫁さんのお婿さんの家柄を話し合う(噂しあう)という不思議な習慣があります。
ゆえに結婚式を教会でも、海外でも、仮に挙げなくても・・・・・
「鯛のかまぼこ」だけは、なんとしても配らねば・・・・という富山は他府県から見たら、変わってますね
(^^;;)
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dendoroubik at 2009-06-02 23:52
☆Tomさん
富山県民おそるべし・・・ですね。
昔は両親が結婚式から帰ってくると、必ず、鯛の形をした(ビニール)砂糖か、焼き鯛を持って帰ってきてた記憶がありますが、最近はめっきり少なくなったように思います。
鯛とカマボコに拘りつづけてるとこが、スゴイですね。
それから、年末の贈答用のブリ(まるまる1匹)や、塩漬けにした「イナダ」なんかも、ふつうにスーパーで売っていて驚きました。
富山県民おそるべし・・・ですね。
昔は両親が結婚式から帰ってくると、必ず、鯛の形をした(ビニール)砂糖か、焼き鯛を持って帰ってきてた記憶がありますが、最近はめっきり少なくなったように思います。
鯛とカマボコに拘りつづけてるとこが、スゴイですね。
それから、年末の贈答用のブリ(まるまる1匹)や、塩漬けにした「イナダ」なんかも、ふつうにスーパーで売っていて驚きました。
by dendoroubik
| 2009-05-27 00:04
| 富山 呉西
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