2009年 05月 03日
鍋冠まつり
日本三大祭といえば・・・
祇園祭(京都)、天神祭(大阪)、神田祭(東京都)、
または山王祭(東京都)・・・をいうそうですが、
三大奇祭でネット検索したら・・・
これがいっぱい出てきて、定まりません(笑)。
滋賀県米原市の筑摩神社「鍋冠まつり」は、
その中でもかなりの頻度で出てくる有名なお祭です。
そんな言葉で表されるわけではありませんが、
『伊勢物語』にも、奇祭扱いで登場する、
著名な祭でもあります。
みうらじゅんさんの『とんまつりJAPAN~日本全国とんまな祭ガイド』
という、奇祭を扱った本にも出てきますし、
大塚虹水さんの『続・滋賀の百祭』には、
日本三大奇祭として紹介されています。
奴振りや太鼓山、猿田彦などの渡御行列ですが、
奇祭といわれる所以は、なんといっても、
鍋と釜をかぶった緋袴姿の8歳の女の子たちが
その行列に加わっていることです。
鍋、釜をかぶることには、諸説あるみたいですが
、実際に見ると、かなりのインパクトがあります。
午後から筑摩神社で神事が始まります。
午後2時前、奴に先導されて、
いよいよ鍋冠の女の子たちが登場。
一行は、神社から湖岸沿いの道を行列します。
底に角が生えているのが釜で、ないのが鍋・・・
お父さんとお母さんと鍋冠の娘さんの
三人と琵琶湖・・・とても素敵な光景です。
百二十 筑摩の祭
むかし、男、女のまだ世経ずとおぼえたるが、
人の御もとにしのびてもの聞こえて、のち、ほど経て、
近江なる 筑摩の祭とくせなむつれなき人のなべの数見む
(『伊勢物語』)
思いネットで少し調べましたら・・・・・その歴史に
「女性が褥を重ねた男性の数だけ鍋を被って行列する」とあります・・・・意中のあの人は、どれだけの鍋を被るんやろ??的な感じで傍観する男性諸氏が歴史的にも多数いたお祭りということになるのでしょうか・・・
女性には・・・・・・ちょっとと言いますか・・・・かなり拷問にも近いお祭りですねぇ・・・・・まさしく「奇祭」です
そうなんです!
まさに『伊勢物語』も、フラれた男が「お前の鍋が、なんぼあるんか、見てみたいわ~」という、ダメ男のステ台詞ですよね。
江戸時代までは、ほんとに関係した男性の数だけ、鍋を被って行列したといいます。それを恥じて自殺する女性が、あとを絶たないことから、彦根藩が祭じたいを禁止して・・・現在のかたちになった・・・とどこかで読みました。
でも・・・それって、自己申告じゃなかったんでしょうか・・・?
それとも、ゴマ化せないほど、当時はあけっぴろげだった・・・ということでしょうか?
だとしたら、ホントに拷問ですよね。
お父さん、ホントにカッコええ感じの方でした。
女の子も、ガンバってはると思います。小学1年くらいの女の子が、こんな装束で何時間も(行列だけで2時間・・・その前後にもセレモニーがあるみたいです)むずからずにいるなんて、、落ち着きのなかったその頃の年齢の自分と照らし合わせても驚異です。
祭の中心の女の子たちより、むしろお父さんたちの方が「おれ、なにしてんねん・・。」感が漂っていておかしかったですよ。